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千分の1秒単位の複数回火花放電が可能! ダイハツ・タントのマルチ点火コイル、ダイヤモンド電機が量産化

  • 2019/06/13
  • Motor Fan illustrated編集部
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ダイヤモンド電機は、自動車の低燃費化・CO2 排出低減に貢献する小型・高性能のマルチ点火コイルの量産化を開始した。本コイルと 新点火方式(複数点火)採用により、燃焼しにくい条件下の安定燃焼領域が拡大する事で、 低燃費・低 CO2 排出を実現する。

 ダイヤモンド電機はダイヤモンドエレクトリックホールディングの中核企業で、自動車用点火コイルのグローバルリーディングカンパニーだ。また、パワーコンディショナーや車載充電器、車載 DC/DC コンバータ等の各種電力変換器を設計、製造している。
 そのダイヤモンド電機が手がける小型・高性能のマルチ点火コイルがダイハツが7月に発表する新型タントのKF型エンジンに採用された。
 昨今、地球温暖化対策として、自動車の低燃費化・低 CO2 排出の必要性が世界的に高まっている。そこでエンジンのトレンドとして、燃焼しにくい条件下において気筒内の流速を高め、安定燃焼させることが、低燃費・低排出ガスのキー技術となっている。

エンジン燃焼のイメージ

 これに対応するために、火花放電を作り出す点火コイルはより高いエネルギーを出力することが求められ、必然的に大型となるため、搭載スペースや、重量増が課題となっている。そこで、ダイヤモンド電機は小型で高いエネルギーを出力できる、新コンセプトとなる「マルチ点火コ イル」を開発した。

「マルチ点火コイル」は、1/1000 秒レベルの複数回の火花放電を可能とし、高密度構造 と、“巻線仕様” “スイッチング素子”の最適化により、小型・高エネルギー化を実現している。また、体積あたりの出力エネルギー世界一を達成した(2019 年 6 月ダイヤモンド電機調べ)
 この効果として、ダイハツ新型タント・タントカスタムに搭載された新エンジンにおいて、低燃費化 最大 2%を達成した。DNGAをベースにして開発される車種に順次、展開が見込まれている。

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