東芝エネルギーシステムズ:水素エネルギー事業生産ラインの移転工事を開始
- 2020/06/22
- Motor Fan illustrated編集部
東芝エネルギーシステムズは水素エネルギー事業の生産体制強化のため、 現在東芝横浜事業所磯子地区にある水素エネルギー関連製品の生産ラインを、同社浜川崎工場浮島地区に移転する工事をこの度開始した。2020年秋に竣工予定。
浜川崎工場に移転する新ラインは、東芝エネルギーシステムズが長年培ってきたコア技術を結集した、セルスタック(注)や、同社が展開しているCO2フリーの自立型水素エネルギー供給システム「H2One」、ならびに純水素燃料電池システム「H2Rex」などの燃料電池関連製品を生産する。新ラインでは、将来的に生産能力を現状の約10倍まで増強することが可能。また、東芝グループの先進の生産技術を採用し、製造効率化を図ると共に、同地区に敷設されているパイプラインから供給される水素を直接製品検査や試験用として活用できるため、生産コストの低減にもつながる。
東芝エネルギーシステムズは、国内を中心に純水素燃料電池システム「H2Rex」を青果市場やホテル、コンビニエンスストア、スポーツ施設などに120台以上納入している。また、昨年10月には中国のスタートアップ企業であるMore Hydrogen Energy Technology Co., Ltd.(モア・ハイドロジェン・エナジー・テクノロジー社)と中国における燃料電池システムの開発に向けた提携に合意し、中国市場における当社製セルスタックの普及拡大に向けた事業展開も進めている。
今後の国内外における市場動向もふまえて、当該拠点における生産能力の増強を検討していく。
(注)セルスタック:正極と負極に電解質を挟んで構成した「セル」と呼ばれる基本構造を複数枚積層して構成したもの。燃料電池システムの基幹部品であり、燃料電池スタックとも呼ばれる。
新製造ラインの概要
住所:神奈川県川崎市川崎区浮島町4-1(浜川崎工場浮島地区内)
使用面積:102,000平方メートル (浮島地区全体)
着工:2020年5月
稼働予定:2020年秋予定
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