Motor-Fan[モーターファン]|自動車最新ニュース・速報、試乗記など、クルマとカーライフを楽しむサイト

  • モーターファンテック
  • モーターファンバイクス[Bikes]
  1. TOP
  2. カタログ
  3. フォルクスワーゲン|VOLKSWAGEN
  4. パサート

VW AGの先進ディーゼルエンジン開発部・ポット部長と清水和夫さんが基調講演 VWパサートTDIが日本上陸! ディーゼル車日本導入は20年ぶり

このエントリーをはてなブックマークに追加

ディーゼルエンジンが持つ汎用性と技術ポテンシャルの高さを強調する清水和夫さん
その後開かれたトークセッションでは、国際モータージャーナリストの清水和夫さんと、フォルクスワーゲンAGのDr.エッケハルト・ポット 先進ディーゼルエンジン開発部長が基調講演。

清水さんは、CO2による地球温暖化を含めた公害問題と、ディーゼルエンジンを取り巻く規制、そして技術発展の歴史と現状を振り返りながら、「1892年にディーゼルエンジンを発明したルドルフ・ディーゼルは、ピーナッツ油で動くようにと考えて自己着火エンジンを開発したことを忘れてはならない」と述べたほか、GMがタイタンのスーパーコンピューターを用いてディーゼルエンジンの燃焼モデリングを強化したことなどに触れ、ディーゼルエンジンが持つ使用燃料を含めた汎用性と技術ポテンシャルの高さを強調した。

ディーゼルエンジンの今後の展望を述べるDr.エッケハルト・ポット部長
ポット部長は「ディーゼルエンジンのパワーはガソリンエンジンと同等だが、トルクはディーゼルの方が高くファントゥドライブ。しかも同じパワーならディーゼルの方が、特に中距離で20%燃費が良い。ドイツではパサート2Lエンジン車におけるTDIのシェアは80%超にのぼっている」と長所を挙げたうえで、フォルクスワーゲンにおけるディーゼルエンジンの進化と基本構造を解説した。

NOx吸蔵触媒/SCR併用システムのメカニズム
床下SCR触媒のメカニズム

今後は、酸化触媒をNOx吸蔵触媒に置き換えSCRと組み合わせることで冷間時に効果を発揮しにくいSCRの弱点を補うほか、AdBlue噴射モジュールを排気マニホールドの後にも備える床下SCR触媒(ツイン噴射)を用いることで、NOx排出量を最大40%削減。

再生可能燃料の生産工程

さらに、フォルクスワーゲンにおけるバッテリーEV(BEV)の販売シェアを現在の2025年までに25%までに高めながら、内燃機関を搭載する自動車(ICE)においては再生可能燃料CO2ニュートラルな燃料の使用量を拡大していくという今後の展望を明らかにしている。

(左より)パネルディスカッションでBEVとICEの今後について議論する石井昌道さん、Dr.エッケハルト・ポット部長、清水和夫さん
最後に、モータージャーナリストの石井昌道さんをモデレーターとしたパネルディスカッションを実施。「月間走行距離が50kmに満たない自分の妻の場合はEVの方が効率が良い」(清水さん)、「使い方に合わせてパワートレインを選ぶべき。フィルムからデジタルになったカメラのようには、自動車はICEからBEVへ移行しない」(石井さん)、「BEVは現状ではバッテリーの技術コストが高く、エネルギー密度も低い。EVとICEの両方がなければCO2削減は成立しない」(ポット部長)、「他の分野がどんどん電気でなければダメになっている中、自動車は電気でなくとも動く。しかもディーゼルエンジンは“豚の胃袋”、どんな燃料でも動く。ディーゼル燃料は様々な製造プロセスを取れるので、ディーゼルの方がその受け皿としては良い」(清水さん)といった意見が出され、電動化と内燃機関、そして燃料の進化・多様化は今後も共存しながら進んでいくことを窺わせた。

おすすめのバックナンバー

自動車業界 特選求人情報|Motor-FanTechキャリア

「自動車業界を支える”エンジニアリング“ 、”テクノロジー”情報をお届けするモーターファンテックの厳選転職情報特集ページ

motorfuntech

これが本当の実燃費だ!ステージごとにみっちり計測してみました。

これが本当の実燃費だ!ステージごとにみっちり計測してみました。 一覧へ

会員必読記事|MotorFan Tech 厳選コンテンツ

会員必読記事|MotorFan Tech 厳選コンテンツ 一覧へ

Motor-Fanオリジナル自動車カタログ

自動車カタログTOPへ

Motor-Fan厳選中古車物件情報

中古車TOPへ