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アウディTTS海外試乗記 from editor's room 新型アウディTTでマン島TTのフルコースを走った!【Audi TT 生誕20周年特別企画その1】

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どう見てもサーキットにしか見えない風景だが、このコントロールタワーは誰でも走れる公道に面して建っている。

そしてついに念願のフルコースを走る!

 そんなこんなで涙を拭いながらあっという間にゴールのクレッグ・ニーバーに帰着。もう本当にありがとうございました。こんな経験をさせてもらえたら、誰だってマン島TT万歳、アウディTT万歳、になってしまう。

 そしてコースクローズも解除され、一般車両がなだれ込む。「これで山岳セクションの試乗は終了です。あとは自由に試乗していただき、19時までにホテルに帰ってきてね」とアウディ担当者さま。この時点で16時。あと3時間ほど残っている。

「全長60kmのフルコース、行けるかも知れない」

 というわけで、今度は制限速度を守りつつ、念願だったフルコースを一周してみたのである。もちろんコース図はすべて頭に入っている。

ダグラスのホームストレートに掲げられているコース図。なにしろ全長が60kmもあるので、どうしたってアバウトな感じになってしまう。
3本の足が組み合わさった、なんとも不思議なマン島の旗。シチリア島の州旗もこれに似ていて、真ん中に人間だか天使だかの顔があるのが違い。

 クレッグ・ニーバーから、ひとまずマン島最大の都市ダグラスのスタート&ゴールラインに向かう。うすうす予感はしていたが、やはりコントロールタワーが見えた瞬間に「うおおおおっ」と雄叫び……もとい歓声をあげてしまった。

 面白いのはコントロールタワーも、ピットロードも、観客席も、なにからなにまで常設されているということ。表彰台まで放置状態だから、もちろん中央に立ってガッツポーズなんかもやってしまいましたよ。

 さらにメインストレートのみならず、全周に渡って縁石やクラッシュパッドやらもそのまんま。海外旅行なんてそう簡単に行けるものではないけれど、この記事を読んでくださっている貴方には、ぜひともマン島をいつか訪れたい場所のひとつに加えていただきたい。もしもバイクのことをよく知らなくても、このただならぬ雰囲気にはノックアウトされること間違いなし。自分、幸いにしてモナコやル・マンやシンガポールといった公道レースのコースをいくつか取材で訪れたことがあるが、レースウィークの残り香の濃度は間違いなくマン島がナンバーワンである。

あらゆるところに観客席やクラッシュパッドが。
ウィンドウ越しの風景は、まさしくサーキットのそれ。

 多くの島民がTTレースを愛している、というのも、まぁなんとなく想像はしていたことだが、まさしくその通りではないかと思えた。クルマを停めて写真を撮っていて笑顔を向けられたり、サムアップされたりしたのは一度や二度ではない。「ワオ、TTでTTを走っているのかい?」なんて声をかけられたりもした。

 街中にもかかわらずスーパーバイククラスやシニアTTクラスでは最高速度が290km/hにも達するというカークマイケルを抜けて東に針路を取る。
 

各コーナーには、このように名称と大まかなレイアウト図が掲示されている。こう見えても公道です。
美しいアイリッシュ海が見渡せるグースネックは、テレビでも必ず放映される定番のビューポイントだ。

 依然としてコースの際まで建物が迫り出しているようなスリリングな道が続く。もちろん常識的な速度であれば危険は感じないし、ジャンピングスポットで有名なバラフブリッジも、普段はジャンプなんてするわけがない。それでも、ここに200km/h以上で突っ込んだらどうなるのか、なんて想像しながら走っていると「こりゃあ怖いだろうなぁ」と背筋が寒くなることしきりである。

 ラムジーの街中を抜ければ、ほどなくしてクローズド試乗の折り返し地点だったヘアピンにたどり着く。先ほどは走り抜けられなかったが、思いのほか先行車も対向車もいなかったので、ちょいと勢いよく曲がってみる。なんにせよ、ラムジーヘアピンを曲がれた、それだけで十分に満足だ。

 そこからはマウンテン区間の再走だ。もちろん今度は対向車が来る。さっきはほぼ全開走行で興奮しっぱなしだったが、二度目は比較的冷静に走れる……かと思ったが、考える余裕があると、さらに興奮度が増してくるらしい。記憶にある写真や映像が、目の前の風景とオーバーラップして、現実なのか夢なのかよくわからなくなってくる。ズギューンと勢いよくブチ抜いていくライダーたちも実に楽しそうだ。

 こうして夢のマン島ドライブもゴールを迎えた。写真を撮りながらゆっくり走って、60kmを約2時間で走り抜けた。もしも止まらずに走り続けたら、だいたい1時間30分くらいで走りきれるだろう。

 ちなみに2018年のTTレースでピーター・ヒックマンが叩き出したコースレコードは、なんと16分42秒! 平均速度はまさかの218km/h! まったく、どうかしている。

レストラン&パブのクレッグ・ニーバーはバイク好きで大賑わい。こちらはズラリと揃った往年の名車ヤマハRZ350。ナナハンキラーと呼ばれた痛快な2ストロークモデルで、日本では250cc版も売られて人気を誇った。輸出仕様はRD350を名乗っていた。
アウディのホスピタリティでコーヒーを提供してくれたジャックさん。マン島生まれのマン島育ちで、ヤマハMT-07に乗る根っからのバイク好き。「マン島はどこも最高だけれど、カークマイケルからラムジーまでが一番エキサイティングだね。ちょっとデンジャラスだけれど、それも含めてマン島なんだ」

アウディ TTSクーペ(欧州仕様車)
エンジン形式:直列4気筒DOHCターボ 総排気量:1984cc 最高出力:225kW(306ps)/5400rpm 最大トルク:400Nm/4400rpm トランスミッション:7速DCT サスペンション形式:ⒻマクファーソンストラットⓇ4リンク ブレーキ:ⒻⓇベンチレーテッドディスク 最高速度:250km/h(リミッター介入) 0-100km/h加速:4.5秒

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