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オーナー目線で勝手にインプレッション 連載第9回『よろしく! スズキ・ジムニーシエラ』 「新型/歴代ジムニーのすべて」、本日2018年11月14日発売です。 ~新刊告知と新旧比較試乗~

  • 2018/11/14
  • MotorFanアーカイブ編集部 山口 尚志
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■ブレーキ

 本ページ第4回で、「20年の間に、軽自動車のブレーキフィーリングも普通車並みになっているはずで、ぜひとも新型ジムニーのブレーキは、20年の後れ(おくれ)を一挙挽回してほしい」と書いたが、はたして新型はそのとおり以上になっていた。

新型はブレーキフィーリングの向上が著しい(のがあたりまえだが)。
 発進して敷地から幹線路に出る際のブレーキングですぐわかる。

 旧型はブレーキを主にペダルストロークの深さで効かせ、ある時点でストロークが底付いた先からは踏力で効かせていた。

 このストローク量と底付きのポイントの比が、旧型はユーザーレベルの感覚としては、他車と逆だったのである。

 新型のブレーキ、どこがどう変わったのかと資料を見ると、
「・・・ブレーキペダル比の変更やブレーキブースターを最適化して、コントロール性を向上させ、安心感のあるブレーキフィーリングを実現。違和感のない操作性にこだわりました・・・」

とある。

 なんだ、前々から知っていたんじゃないか、という話である。

 グラフを見ればわかる。

新型のブレーキ説明資料。

 同じストロークなら新型の方がブレーキングの立ち上がりが早いため、ブレーキがよく効く(=減速度が大きい)という印象につながっている。

 同じ踏力なら、新型は踏み始めがおおよそ旧型の倍の効き、踏力を増すにしたがって増幅の度合いが1.5倍くらいにまで狭まるが、いずれにしても、グラフからも実際のフィーリングを見ても、現代のクルマと足並みを揃えたブレーキフィーリングになっていることがわかる。

 旧型と20年の開きがあるのだからその進化は当然だし、そのフィーリングには確かに感心したのだが、2018年現在に出てくるクルマなら他車並みであって当然でもある。

 同時に腹が立ちもしてくる。

 造り手からすればいろいろと都合があったのだろうが、旧型の乗り手側からすれば、こんな使いにくいブレーキのクルマを、20年もの間造り続けていたなんて!

 途中の改良で、せめてブレーキブースターの容量を上げるだけでもできなかったのだろうか。

 しかしこのフィーリングもオフロードとなると話は別で、泥濘地に、デコやボコの激しいラフロード・・・こういった場を登ったり下ったりする際には、旧型のブレーキのほうが扱いやすいという人もいる。

 ただ、ジムニーユーザーのうち、オフロード性能にものをいわせた使い方をするのはごく一部で、過半数は事実上、買い物や通勤ユースが主体ではないか。

 どちらかといえばジムニーはセカンドカーユースが多かろう。

 だとすれば、ファーストカーとの比較も含めて、新型のブレーキフィーリングのほうが、一般ユースになじみがいいと思う。



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