Mazda 3 ドライビングインプレッション 新型マツダ3 24Vマイルドハイブリッドは? リヤのトーションビームは? 走りはどうだ?
- 2019/02/23
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MotorFan編集部
高速を降りるといよいよワインディング。アンジェリス・クレストという箱根のようなワインディングだ。ただし山の雰囲気は緑が茂る感じではなく、どちらかというとグランドキャニオンを思わせる異国情緒。じつはこのコース、毎年開催されるWCOTY(ワールドカーオブザイヤー)選考委員の試乗会ルートにもなっている。つまり、ワインディングの一部は勝手知ったる道。WCOTY試乗会では韓国車を含めたさまざまなクルマに試乗するので良い比較になる。
山の登りではパワーはないがコーナリングはかなり速い。よくあるスポーティーなガチガチなサスペンションフィールではなく、足のフィーリングやハンドリングの特性はとても自然。新型MAZDA3ではリヤサスがマルチリンク式からトーションビーム式へと、いわばレベルダウンしたかのような変更がなされた。このため乗り心地やハンドリングに疑問を投げかけたくなるのだが、実際はレベルアップしている。コーナリングでタイヤの限界まで攻め込んだところでロール角は小さい。しかし、硬さは感じない。ステアリングを操舵した瞬間にフロントタイヤをしっかり潰して、初期からフルロールするまでのタイヤ干渉を極力なくして、可能な限りサスペンションそのもののストローク感を出す。このためにフロントストラットのロワーアームは若干垂れ下がり、ダンパーは極低速域でしっかり減衰が立ち上がるようにセット。逆に高速域ではオイルをキレイに流すようにブローオフしている、とのこと。確かに言われたらその通り。このためにフロントストラット式サスも一から作り直している。
もうひとつ、リヤサスのトーションビームは横方向のステア変化を75%低減。そう左右が繋がったトーションビームは、バンプ時のトーイン変化が少ない。するとリヤの安定性が落ちるものだが、そんな感じは全くなくしっかりグリップしている。狙ったのは、ステアリングを切り込んだときにスムーズにノーズが切れ込むよう、リヤサスの初期のトーイン変化でリヤが過剰にグリップすることを嫌っているらしい。確かにリヤがグリップしすぎると、エイヤァ!と一気にステアリングを切らないと、気持ちよく曲がらない。試乗後のミーティングで、このような突っ込んだ話をしたのだが、マツダのエンジニアはなんだか宗教とでもいうくらい走りにこだわり、誰もが気持ちよく幸せになれる自然なハンドリングを目指している。
個人的には、フロントサスのバンプストッピングラバーのセットアップがスゴイ!だったが、これも説明すると長くなるので、この辺にしておく。
ワインディングでもうひとつ気持ち良かったのはシフトワーク。MTのストロークは短めでスコスコ入るものだが、シフトアップの瞬間にマイルドハイブリッドの回生をかけエンジン回転を強制的に落とすコントロールを行なっている。だからクイックシフトをしてもフライホイールのオーバーランによるミート時の加速感がなく、気持ちの良いシフトが可能なのだ。
マツダ3 ハッチバック SKYACTIV-G 2.0(マイルドハイブリッド)
全長×全幅×全高:4460×1795×1435mm ホイールベース:2725mm フロントトレッド:1570mm リヤトレッド:1580mm エンジン形式:直列4気筒DOHC 総排気量:1998cc 圧縮比:13.0 最高出力:90kW(122ps)/6000rpm 最大トルク:213Nm/4000rpm トランスミッション:6速MT ガソリンタンク容量:51L フロントサスペンション形式:マクファーソンストラット リヤサスペンション形式:トーションビーム タイヤサイズ:215/45R18 ホイールサイズ:18×7.0J フロントブレーキ:ベンチレーテッドディスク リヤブレーキ:ディスク
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