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日常を彩る相棒 街中から冒険心を満たしてくれるマルチパーパスカー 試乗中に若者に取り囲まれた! スズキ・クロスビー【インプレッション】

  • 2019/03/10
  • ニューモデル速報
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SUZUKI XBEE

クロスビーは“大きくなったハスラー”に留まらない。1.0ℓターボ+6速ATの走りは元気に溢れワゴン譲りの広い室内空間は5人がしっかり乗れるゆとりがある。悪路をものともしない走破性は行き先を選ばず力強さと愛らしさを備えたエクステリアも併せ持つ。クルマを通じて世界を広げてくれるパートナー。それがクロスビーなのだ。

試乗グレード ●HYBRID MZ(4WD)

TEXT●石井昌道(ISHII Masamichi)
PHOTO●宮門秀行(MIYAKADO Hideyuki)/平野 陽(HIRANO Akio)

"ほぼ市販車"の状態で参考出品されたクロスビー

 モーターショーは近未来の自動車に思いを馳せたり、とても手は出ないが一度は見てみたいというドリームカーに出合える一方、現実的に次期愛車候補を探す場でもある。そういった現実派にとって2017年10月25日からの東京モーターショーで、クロスビーは最も熱い視線が送られた一台だろう。たった2ヵ月後に発売するモデルでありながらかたくなに参考出品車としていたが、コンセプトカーにありがちな非現実的なところはなく、ガラスを見れば市販車が使う規格品のマークが入っているぐらいで、間もなくデビューするであろうことは一目瞭然。しかも、市場から熱望の声が多かったハスラーの小型車バージョンと見て取れ、成長著しいコンパクトSUVということもあって注目を集めないはずはないのだった。

 さらに、今回たった一日ではあるが、東京及び近郊を走り回ってみたところ、想像以上に視線を感じた。他の国産ディーラーの前を通りがかったときには、お客さんを見送るために路上に出ていたディーラーマンがジトーッと、ホントに穴が開くんじゃなかろうかというほど見つめてきたし、高速のサービスエリアに寄ったときには買い物から戻ってみると4人の若者に取り囲まれていた。ガソリンスタンドで給油すると、20代とおぼしき店員さんから質問攻めにあい、さながらスズキのディーラーマンばりに説明をしておいた。高額なスポーツカーなどではなく、庶民的なモデルでここまで注目されたのは初めてだ。しかも、老若男女問わず幅広い層の心を奪っているのも興味深い。

 クロスビーは、ハスラーの小型車バージョンと言える存在ではあるが、決してハスラーをベースにした拡大版ではないことをお伝えしておかなくてはならない。ソリオやイグニスなどAセグメント用のプラットフォームがベースだ。

 スタイリングは、丸目二灯の愛嬌のあるフロントマスクにボクシーなフォルムというのはハスラーと共通するところ。だが、平面をパタパタと組み合わせたようなハスラーと違って随所に抑揚がある。ブリスター状のフェンダー、後方にいくに従って盛り上がっていくベルトライン、 傾斜したバックドアなどが造形の美しさとたくましさを強調。さらにサイド下部のドアスプラッシュガードがいいアクセントで目を惹く。サービスエリアの若者もガソリンスタンドの店員さんも「思っていたよりぜんぜんカッコイイ」と口を揃えていたが、それこそサイズの制約がゆるやかなことで、軽自動車よりもデザイン代のある小型車ならではだ。

エンジンは1.5ℓ並みのパワー&トルクを発揮する1.0ℓ直噴ターボを全車に搭載。FF 車で1tを切る軽量ボディとダイレクト感に優れた6速ATとの組み合わせで、その走りは予想以上に活発だ。また、イグニスやソリオに使われるマイルドハイブリッドを搭載しており、FF車の燃費は22.0km/ℓ。4WD車でも20.6km/ℓをマークする。

 とはいえ、ボリュームゾーンであるBセグメントSUVのホンダ・ヴェゼル(全長×全幅×全高=4295×1770×1605mm)や日産ジューク(4135×1765×1565mm)などに比べると全長、全幅はかなりコンパクト(3760× 1670×1705mm)。軽自動車では狭くて物足りないが、取り回しはあまり変わらないでほしい、という人にはしっくりくる。最小回転半径はハスラーからわずか0.1m増しの4.7mで、5.3mのBセグメントカーたちに比べれば遙かに小回りが効く。今回、クロスビーで入り組んだ細い路地裏などにも足を踏み入れたが、視界の良さもあってまったく苦にならなかった。

 ただ、これだけ全長が短いと室内空間の広さにはあまり期待が持てないのでは? という声が聞こえてきそうだが、後席に腰掛けてみるとびっくり仰天。膝元には大型セダン並みの余裕があり、頭上のクリアランスもたっぷり。大柄な人でも満足できる空間なのだ。

 これはアップライト気味に乗員を座らせていること、ラゲッジルームの前後長をさほど大きくとっていないことなどによる。ラゲッジ容量は、後席を後端までスライドさせた最小だと124ℓ。たしかにたっぷりとは言えないが、ラゲッジ下には81ℓのアンダーボックスがあり(FF)、 ベビーカーの縦積みもOK。全長は短いものの全高の高さを活かしてユーティリティは最大限に工夫されている。もちろん、後席のスライドを前に出したり後席を倒したりすればかなりのスペースを稼ぎ出せる。SUVのスタイルや走行性能に加え、ワゴン的な使い方もできる小型クロスオーバーワゴンという新ジャンルを名乗っているだけのことはあるのだ。

2本のパイプフレームをモチーフにしたという立体的な構成のダッシュボードは、悪路もたやすく越えるたくましさを感じさせる。同時に両端のエアコン吹き出し口はヘッドライトデザインと共通イメージを持たせたりと遊び心も忘れない。センタークラスターの金属調加飾の質感の高さも見逃せないポイントだ。
見た目に違わぬ高い走破性もクロスビーの魅力。4WD車には雪道やアイスバーンでタイヤの空転を抑えるスノーモードや、ぬかるみなどでの発進をサポートするグリップコントロール、急な下り坂で車速を制御するヒルディセントコントロールも備える。

スズキ・クロスビー試乗|デザイン、走り、居住性良し。でも価格がスイフトスポーツより高い!

「ハスラーの小型車版を」という、そのハスラーが2013年末の発表当初から上がっていた市場からの声に応える形で、ちょうど4年...

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