ロータス・エキシージ スポーツ410試乗記 ロータス・エキシージ スポーツ410はクルマとドライバーがシンクロした時、最高の悦楽を与えてくれるマシンだ
- 2019/03/21
- GENROQ編集部

生粋のスポーツカーメーカーとして有名なロータスを代表するミドシップスポーツカー、エキシージ。今回試乗したのは410という名前の通り、410psを発生するハイエンドグレード。そのポテンシャルは当然高い?
REPORT◉吉田拓生(YOSHIDA Takuo)
PHOTO◉田村 弥(TAMURA Wataru)/市 健治(ICHI Kenji)/三橋仁明(MITSUHASHI Noriaki)N-RAK PHOTO AGENCY
※本記事は『GENROQ』2019年3月号の記事を再編集・再構成したものです。
アスリートのようなクルマ

V6搭載のエキシージSが2012年にデビューして以降、ロータス随一の急先鋒は容赦なく進化してきた。わかりやすいのは最高出力で、当初350㎰だったスーパーチャージドのV6は、スポーツ380で文字通り380㎰にスープアップ。昨年はついにスポーツ410で大台を超え、今年の東京オートサロンで発表されたカップ430は限定車ながら430㎰に達している。
パワーが増したということは、当然のようにシャシーの側にも進化が盛り込まれている。もともと1ケタ台だった体脂肪率をさらに削ぎ落とすような努力が続けられると同時に、サスペンションシステムやエアロダイナミクスにも時代相応のアップデートの跡が見てとれる。
今回ドライブしたエキシージ スポーツ410は、410㎰の大パワーを、フロント60㎏、リヤ90㎏のダウンフォースによって抑えつける。もちろん軽量化にも抜かりはなく、1110㎏まで低められている。

昨今のスポーツカーは20世紀の終わり頃と比べて性能も信頼性もはるかに高まっており、ツルシの状態でサーキットを連続周回できるクルマも増えている。それでも「ただ周回できる」だけでなく、真剣にサーキット遊びに没頭できるのはロータスくらいのものだろう。中でもエキシージ スポーツ410は珠玉だ。
ピットロードの出口から全開加速していくと、シフトアップの度にパワーの炸裂を楽しめる。だが驚くべきはクラッチミートの際にほとんどフロントが持ち上がらない点で、しなやかさを残しながら沈み込みを抑えたリヤサスと、新型クラムシェルによるフロントのダウンフォースが絶大であることがわかる。
スポーツ380以降のエキシージの魅力は、シャシー性能を食いつぶさんばかりのエンジンパワーの危うさで、その緊張感はスポーツ410に至って限界まで高まっている。特にコーナリング中、まだ旋回Gが残っている状態でのスロットルオンは、例えパイロットスポーツカップ2が温まっている状態でも油断できない。エリーゼのようにコーナーで少しリヤを滑らせながら帳尻を合わせるような猶予は、スポーツ410には残されていないのである。

フルブレーキングからのターンイン、コーナーの頂点を捉えた瞬間のバランススロットル等々、一連の動きを完璧にこなすことで生まれるクルマとヒトの走行芸術。スポーツ410におけるサーキット走行の愉悦に浸れるのは、断崖絶壁の間に張られた1本の綱を素足で渡れるようなドライバーだけなのである。
スポーツ410の走りの中で特に印象的だったのは、FSWのヘアピンから300Rを通過していく高速区間で、今回集まったどのクルマよりもスタビリティが高く、走行ラインに自由度があり、フルスロットルをキープできる時間も長かった。
一方残念に思えたのはストッピングパワーが足りなかった点で、公道走行まで考慮しているであろうブレーキパッドの性能が、サーキットの全開走行には見合っていなかった。だが、難癖を付けるとしたらその程度のことしかない。スポーツ410の完成度は恐ろしく高いのだ。
SPECIFICATIONS エキシージスポーツ410
■ボディサイズ:全長4080×全幅1800×全高1130㎜ ホイールベース:2370㎜
■車両重量:1110㎏
■エンジン:V型6気筒DOHC+スーパーチャージャー ボア×ストローク:94×83㎜ 総排気量:3456㏄ 最高出力:306kW(416㎰)/7000rpm 最大トルク:410Nm(41.8㎏m)/2500~7000rpm
■トランスミッション:6速MT
■駆動方式:RWD
■サスペンション形式:Ⓕ&Ⓡダブルウイッシュボーン
■ブレーキ:Ⓕ&Ⓡベンチレーテッドディスク
■タイヤサイズ(リム幅):Ⓕ215/45ZR17(7.5J) Ⓡ285/35ZR18(10J)
■パフォーマンス 最高速度:180mph 0→60mph加速:3.3秒
■車両本体価格:1398万6000円
|
|

自動車業界の最新情報をお届けします!
Follow @MotorFanwebおすすめのバックナンバー
自動車業界 特選求人情報|Motor-FanTechキャリア
「自動車業界を支える”エンジニアリング“ 、”テクノロジー”情報をお届けするモーターファンテックの厳選転職情報特集ページ
東証プライム上場、軽自動車に強みを持つ完成車メーカー
制御プロセスに関する業務 <電子プラットフォーム>
年収
400万円〜900万円
勤務地 静岡県浜松市本社へ配属予定です
この求人を詳しく見る
住友電装株式会社
設計開発<自動車用高速通信ケーブル>
年収
450万円〜800万円
勤務地 栃木県宇都宮市駅前通り2丁目1−18栃木県...
この求人を詳しく見る
「自動車業界を支える”エンジニアリング“ 、”テクノロジー”情報をお届けするモーターファンテックの厳選転職情報特集ページ

東証プライム上場、軽自動車に強みを持つ完成車メーカー 制御プロセスに関する業務 <電子プラットフォーム>
年収 | 400万円〜900万円 |
---|---|
勤務地 | 静岡県浜松市本社へ配属予定です |
住友電装株式会社 設計開発<自動車用高速通信ケーブル>
年収 | 450万円〜800万円 |
---|---|
勤務地 | 栃木県宇都宮市駅前通り2丁目1−18栃木県... |
これが本当の実燃費だ!ステージごとにみっちり計測してみました。
日産キックス600km試乗インプレ:80km/h以上の速度域では燃費...
- 2021/03/26
- インプレッション
BMW320d ディーゼルの真骨頂! 1000km一気に走破 東京〜山形...
- 2021/04/03
- インプレッション

日産ノート | カッコイイだけじゃない! 燃費も走りも格段に...
- 2021/02/20
- インプレッション
渋滞もなんのその! スイスポの本気度はサンデードライブでこ...
- 2019/08/11
- インプレッション
PHEVとディーゼルで燃費はどう違う? プジョー3008HYBRID4と...
- 2021/06/28
- インプレッション
スズキ・ジムニーとジムニーシエラでダート走行の燃費を計って...
- 2019/08/09
- インプレッション
会員必読記事|MotorFan Tech 厳選コンテンツ

フェアレディZ432の真実 名車再考 日産フェアレディZ432 Chap...
- 2018/08/28
- 新車情報

マツダ ロータリーエンジン 13B-RENESISに至る技術課題と改善...
- 2020/04/26
- コラム・連載記事

マツダSKYACTIV-X:常識破りのブレークスルー。ガソリンエン...
- 2019/07/15
- テクノロジー

ターボエンジンに過給ラグが生じるわけ——普段は自然吸気状態
- 2020/04/19
- テクノロジー

林義正先生、「トルクと馬力」って何が違うんですか、教えて...
- 2020/02/24
- テクノロジー

マツダ×トヨタのSKYACTIV-HYBRIDとはどのようなパワートレイ...
- 2019/07/27
- テクノロジー
Motor-Fanオリジナル自動車カタログ
自動車カタログTOPへMotor-Fan厳選中古車物件情報

ロータス エキシージ
スポーツ390 ファイナルエディション 令和4年式 LOTUS横浜認定中古車 エキシージ390フ...
中古価格 1450万円

ロータス エキシージ
S 2015年モデル エキシージS 左ハンドル 6速MT カーボングレー×メタリックペイント/ヴェ...
中古価格 810万円

ロータス エキシージ
スポーツ350 ETC MT アルミホイール エアコン 運転席エアバッグ 助手席エアバック アル...
中古価格 1045万円

ロータス エキシージ
S ETC エキシージオレンジ ガラスコーティング渡 ビルシュタインダンパー スーパーチャージャ...
中古価格 873万円

ロータス エキシージ
S CR 禁煙 レースパック 6AT パドルシフト カーボンフロントスプリッター NYコネクト製...
中古価格 996.8万円

ロータス エキシージ
S プレミアムパック 赤革シ-ト LEDのヘッドライト Pシフト CD 純正AW DOHC6気筒...
中古価格 774.3万円