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冬休みにオススメ! 千葉県の房総半島をイタリアの熱血ホットハッチで駆け抜ける アバルト595コンペティツィオーネの5速MTは週末ドライブの最高の相棒だった〈試乗記:ABARTH 595〉 PR

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バケットシートなのに快適極まりない理由

 ワインディングを存分に堪能したあとは、昼食をはさみ、房総半島に数多く見られる素堀りトンネルや洞窟を巡ってみることにした。

 まず向かったのは、亀岩の洞窟だ。洞窟の中に滝があるという珍しいものだが、意外と房総半島には少なくない。続いて向かったやまびこの滝も同様で、規模は亀岩の洞窟よりもだいぶ小さいが、ドライブインの駐車場からわずか1分ほど歩くと急に現れるので驚かされる。

 そしてやまびこの滝から県道を2分ほど北上すると、向山トンネル、通称「二階建てトンネル」に到着する。

 まずは上にあるメイン写真を見ていただきたい。妙に縦に長い素堀りトンネルなのだが、途中から上の方だけ外に通じてしまっている。そしてそこから先は常識的な高さの、素堀りではないトンネルが続いているのだ。何がどうしてこうなったのか?

 真っ直ぐ水平に掘っていたつもりだったのに、知らないうちに上の方に向かっていることに途中で気づき、改めて下に向けて掘り直した結果、途中まで縦長という奇妙な形のトンネルになってしまったのか? そんなバカな……。

 次に向かったのは、まるで古代にタイムトリップしたかのような気分の味わえる月崎トンネルだが、県道から逸れていよいよトンネルまであとわずかというところで、落石の山に行く手を阻まれてしまった。

 それではと目指したのは、柿木台第二トンネル、通称「ドーム型トンネル」だ。入口から内部にかけて地層がクッキリと刻まれていて、自然の手によって生み出されたものなのか、人の手で作り出されたものなのか、どちらとも言えない不思議な風情を醸し出している。しかしこちらは、アプローチする道路そのものが通行止めになっていた。土砂崩れがあり、まだ通れる状況ではないらしい。

 2019年9月の台風15号は、県外に住む者の想像以上に深い爪痕を残し続けている。

 気を取り直し、今度は柿木台第一トンネル、通称「将棋の駒トンネル」に向かった。こちらは幸い通行止めもなく、通ることができた。写真をご覧いただければわかるとおり、まさに将棋の駒のような五角形に掘られた特徴的なトンネルだ。

 これは「観音堀り」という日本古来の掘り方だそうだが、なぜ五角形なのか? 横長よりも縦長の方が強度的に有利なのはわかるが、それなら楕円でもいいはずだ。将棋の駒はなんとなく美しい形をしているし、この五角形の理由は意外にもデザイン性にあったりして……。

五井と上総中野を結ぶ小湊鐵道は、昔ながらの風情を色濃く残すローカル線だ。時刻表をしっかりチェックしたつもりだったが、待てど暮らせど列車はやってこない。すると近くの道路を「代行運転」の文字を大きく掲げたバスが……。この小湊鐵道もまた、台風15号の被害によって運休が続いていたのだ。

 こうした素堀りトンネルの多くは江戸時代から昭和初期にかけて、つまりモータリゼーションが本格的に始まる前に作られたため、自動車の幅を考慮していない。コンパクトなクルマでないと物理的に通行不能となる場面も少なくなく、通れたとしても取り回しや視界性能の悪いクルマでは不安が勝ってドライブなど愉しめない。

 595コンペティツィオーネで素掘りトンネルを訪れてみたのは、このクルマの取り回し性能を確認するという目的もあったのだ。

 以前、軽自動車で今回のように房総半島の素堀りトンネルを巡ったことがある。もちろん、軽自動車で無理な道は、つまりはクルマでは無理ということだから、その経験がひとつのベンチマークになった。

 次に、いわゆるコンパクトSUVと呼ばれる数台のクルマで同じコースを走ったのだが、このときはかなり苦労した。進むのを断念した場面も数カ所あったし、そうでなくても緊張しっぱなしだった。もう二度とこのサイズのクルマで来るのはやめようと心に誓ったのだ。

上は内部に滝があるという珍しい洞窟、「亀岩の洞窟」。左下は県道81号線と国道465号線の交差点の近くにあるやまびこの滝。こうして見てみると、洞窟と素堀りトンネルは雰囲気がとても似ている。そして右下は養老川の中流域にある粟又の滝。養老渓谷を代表する滝であり、養老の滝とも呼ばれている。

 そして言うまでもなく、今回の595コンペティツィオーネは合格点である。

 まず絶対的にボディが小さい。前回、軽自動車では通れたのに今回の595コンペティツィオーネでは通れなかったという場面はなかった。確かに軽自動車より幅は広いが、軽自動車と595コンペティツィオーネで明暗を分けるような微妙な差に直面する確率は極めて低いだろう。

 そして、タイヤがどこにあるのかが掴みやすい。だから縁石が出っ張っていたり、ガードレールがなく、ひとつ間違えれば側溝にタイヤを落としてしまうような場面でも、自信をもって前に進める。Uターンも思いのままだ。

 こうして房総半島を存分に駆け抜け、全行程250kmほどの日帰りドライブを終えた。一日中走り回ったにもかかわらず疲れを感じていないのは、595コンペティツィオーネの刺激がもたらす高揚感によるもの……だけではないはずだ。

 しっかり動くサスペンションは快適な乗り心地にもつながるし、なによりシートが秀逸だ。ホールド性の高いバケット形状のシートには一見スパルタンな印象を受けるかもしれないが、身体と接する面積が増えるため、一点に掛かる負担を減らすという恩恵ももたらしてくれる。「点ではなく、面で支える」というわけだ。こればかりはドライバーの体型との相性もあるだろうから一概には言えないが、少なくとも身長174cm、体重76kgの筆者には抜群のフィット感で、250kmを走り終えても肩、背中、腰、大腿の裏などに一切の痛みを覚えなかった。

 とびきりエキサイティングな走りが愉しめ、一定速度での長距離巡航も難なくこなし、取り回し性能も一級品……そして望めば、そのままサーキットに立ち寄って痛快な走りを存分に堪能することもできる。

 週末ドライブの相棒として、これほど理想的なスポーツカーもないだろう。

 ただひとつ言えるのは、今回のルートはアバルト595コンペティツィオーネを味わい尽くすには短すぎたということ。まだまだ走り足りないし、もっともっと眺めていたい。

 さぁ、次はどこまで走ろうか?

アバルト595コンペティツィオーネ(5速MT)
全長×全幅×全高:3660×1625×1505mm
ホイールベース:2300mm
車両重量:1120kg
エンジン形式:直列4気筒DOHCターボ
排気量:1368cc
ボア×ストローク:72.0×84.0mm
圧縮比:9.0
最高出力:132kw〈180ps〉/5500rpm
最大トルク:250Nm/3000rpm
燃料タンク容量:35L
トランスミッション:5速MT
駆動方式:FF
乗車定員:4名
ハンドル位置:右/左
サスペンション:Ⓕマクファーソンストラット Ⓡトーションバー
ブレーキ:Ⓕベンチレーテッドディスク Ⓡディスク
タイヤサイズ:205/40R17
JC08モード燃費:13.1km/L
車両価格:383万円

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