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日産キックスってどんなクルマか予習チェック。そのデビューは2016年のブラジルだった!

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2016年にブラジルで販売が開始されたキックス。2020年になっての日本上陸は、吉と出るのか!?

発表はゴールデンウィーク明け? それとも5月末? ...日産から正式なアナウンスはないのに日本での登場が確実視されており、もはや発表は時間の問題…と噂されているコンパクトSUVがキックスだ。日本仕様がどうなるかは不明だが、北米で販売されている仕様を基に、キックスがどういうクルマなのかをチェックしてみよう。

2016年にブラジルから発売が始まったキックス

現在、北米ほかで発売中のキックスは「KICS」、軽自動車のキックスは「KIX」と表記も異なる
 日産キックス」と聞くと、三菱パジェロミニのOEM車として2008〜12年に販売されていたモデルを思い浮かべる方もいるかもしれない。現在販売されているキックスは、当然ながらその軽オフローダーとは無関係だ。

 2代目(?)キックスは、2014年にサンパウロモーターショー(ブラジル)でコンセプトモデルのお披露目を経て、2016年からブラジルで販売が開始された。じつは、すでに4年目を迎えているモデルなのである。北米では、2018年にジュークの後継モデルとして登場。現在はメキシコ、中国、台湾、インドなどでも販売されている。

ブラジル市場向けにデザインされた「キックスコンセプト」は2014年発表。その2年後に「キックス」として市販化された
2016年のリオオリンピックでは、聖火ランナーの同伴車としても活躍した

 北米ではキックスは3つのグレードが用意されている。ベーシックな「S」は1万8870ドル(約202万円)、中間の「SV」が2万500ドル(約220万円)、そして最上級の「SR」が2万1120ドル(約226万円)だ。

 ボディサイズは全長×全幅×全高が4295×1760×1585mm、ホイールベースは2620mm。ノートなどでも使われているVプラットフォームが用いられている。北米でのライバルはトヨタCH-R、ホンダHR-V(日本名ヴェゼル)、スバル・クロストレック(日本名XV)などとなる。日本でも、それらの車種と競合しそうだ。

北米は1.6ℓ直4のみ。日本はe-POWERに期待

 北米で販売されるキックスのエンジンは1種類のみ、1.6ℓ直列4気筒(HR16DE)を搭載する。連続可変バルブタイミングなどを採用するが、最高出力約124ps(6300rpm)、最大トルク122Nm(4000rpm)と、パフォーマンス面で特筆すべきところはない。トランスミッションは北米ではCVTのみだが、5速マニュアルトランスミッションが選べるマーケットもあるようだ。日本仕様のパワーユニットは、ノートやセレナにも搭載されているe-POWERが設定されるという噂があるが、果たしてどうなるだろうか。

 ちょっと残念なのは、キックスの駆動方式はFFのみ、というところ。スキーが趣味の人やアウトドアの愛好家、そして北国での需要に応えるためにも、日本では4WDが設定されることを期待したいが…。

 サスペンションはフロントがストラット、リヤがトーションビームという一般的な構成。ホイールはベースグレードが16インチスチール(タイヤは205/60R16)、それ以外は17インチアルミ(タイヤは205/55R17)を履く。

北米では1.6ℓ直4+FFのみ。日本仕様はどうなるのだろうか
写真の17インチ・アルミホイールはディーラーオプション

エクステリアは2トーンのボディカラーが特徴

 キックスのエクステリアにはVモーショングリルやブーメランヘッドライト&テールライトなどが採用され、一目で日産車と分かるものになっている。目新しさはないものの、万人に受け入れられそうなまとまりの良いデザインだ。ピラーがブラックアウトされたフローティングルーフが特徴的だが、ルーフのカラーはボディ同色のほか、ブラック、ホワイト、オレンジが用意されているのがユニークである。

ガンメタリックのボディとオレンジのルーフを組み合わせた例。なかなかインパクトがある

 インテリアのコンセプトは「Gliding Wing(滑空翼)」とのこと。中央の7.0インチ・ディスプレイはApple CarPlayやAndroid Autoに接続することが可能となっている。また、最上級グレードの「SR」ではBOSEのサウンドシステムも用意されている。運転席ヘッドレストの2.5インチスピーカーのほか、フロントドアに6.5インチスピーカー、Aピラーに1.0インチツイーター、リアドアに5.25インチスピーカーがインストールされる。

 キックスの自慢の一つはユーティリティだ。北米日産のホームページでは「起亜ソウルを凌ぐ」とライバルを名指しつつ、室内と荷室の広さをアピールしている。また、2020年モデルのキックスでは、日産の安全技術「セーフティーシールド360テクノロジー」が追加された。歩行者検出機能付き自動緊急ブレーキ、後退時に障害物を感知した際に作動する自動ブレーキ、車線逸脱警告、ブラインドスポット警告などがその内容だ。

7.0インチのタッチディスプレイは、日本で2020年登場の新車ということを考えると、もう少し大画面を望みたいところだが...。
BOSEサウンドシステムに含まれる運転席ヘッドレスト用スピーカー
開口部も広く、荷室の使い勝手は良さそうだ

北米で好調なセールスを日本でも再現できるか!?

 北米仕様のキックスを一通りチェックしてみたが、その感想を一言で言うと「オーソドックス」。デザインも装備も、突出した部分は見当たらない。北米の自動車メディア『CAR AND DRIVER』を見てみると、「走りは平凡だが、使い勝手がいい」といったような評価がされており、カテゴリー別のランキングでは5位となっていた(1位はマツダCX-30、2位は起亜セルトス、3位は現代コナ、4位は起亜ソウル)。

マツダCX-30
起亜セルトス
現代コナ
起亜ソウル

 そんなキックスだが、じつは北米では苦戦が続く日産で好調なセールスを記録している。日本でもコンパクトSUVのカテゴリーは活況で、トヨタCH-R、マツダCX-30、ホンダ・ヴェゼルなどライバルは少なくないが、そうした群雄割拠の中、キックスはどれだけ存在感を発揮できるのだろうか。成功の鍵を握るのはe-POWERの存在と価格設定だと思われるが、はたして日本仕様のキックスはどのような姿で登場するのだろうか。正式発表が楽しみだ。

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