ロータリー復活!となったら次期RX-7に載るSKYACTIV-Rはどんなエンジンになる? PHEV化? 48V化? 電動スーパーチャージャー付き?
- 2020/05/04
-
MotorFan編集部 鈴木慎一
SKYACTIV-Rのベースとなるのは、2007年の東京モーターショーで発表された「16X」だろう。当時の資料にも
「次世代 RENESIS では、繭形をしたローターハウジングのトロコイド形状を変更します。これは1967 年に初代10A(491cc×2)を導入し、その後7 年間にわたり13A(655cc×2)、12A(573cc×2)、現行13B(654cc×2)と最適なトロコイド形状を模索した黎明期以来の、エンジンの基本骨格のさらなる進化を意味します。ローターハウジング幅と厚さを縮小しながらトロコイド外形を大きくし、排気量を800cc×2 にしたにも関わらず、エンジン本体でRENESIS 同等の小型化を可能にしています」
と書かれている。16Xはマツダ・ロータリーエンジンの歴史上、実質的に初のフルモデルチェンジとなるものだった。前型の13Bが1300ccだったのに対して16Xは1600cc。基本ディメンジョンを変更するだけでなく
・直噴化
・サイドハウジングのアルミ合金化も行なうとされていた。
この16Xからすでに13年間も時間が経っている。この間、マツダはSKYACTIV-XのSPCCI燃焼、電動コンプレッサーの採用、などエンジンの燃焼技術を大きく進化させている。これがSKYACTIV-Rに取り入れられれば、課題の燃費性能も大きく向上しているはずだ。
ただし、ロータリーエンジンが持つ「燃焼室が扁平で表面積が大きく冷却損失が大きい」という欠点を克服するのは容易なことではない。
では、次期RX-7は2ローターは、ロータリーエンジンだけで勝負するのか? そうはならないと予想する。少量生産のスポーツカーだからと言って、燃費性能(=CO2排出量)には目を瞑るという時代ではない。
パターン①:2ローターSKYACTIV-R+48Vマイルドハイブリッドを採用する
これは、メルセデス・ベンツが使っているような48VのISG(インテグレーテッド・スターター・ジェネレーター)を組み込むことを想定している。メルセデス・ベンツSクラスの場合は3.0ℓ直6ターボに三菱電機製ISG(16kW/250Nm)を使っている。これなら、重量もさほどかさまず、燃費の向上が期待できる。ロータリーが苦手とする始動時の暖機や低回転での効率を改善できるのではないか。
パターン②:2ローターSKYACTIV-R+PHEVを採用する
こちらは、ZFが開発している縦置き多段ATで従来トルクコンバーターが収まっていた部分にトルコンに代えてモーターを入れるタイプを想定する。ZF製8HPの次期型PHEV用はトルコンの位置に150kW/450Nmのモーターを内蔵する。EV走行距離はバッテリー容量と車重によるが、50km程度走れるようにすれば、PHEVにやや甘めな現在のモード燃費は飛躍的に改善されるはず。こちらも、ライバルが直6ターボを載せていることを考えれば、充分に軽量コンパクトに仕上げられるはずだ。
マツダがラージプラットフォーム(FR)で、どんなトランスミッションを使うか不明だが、選ぶとしたら、アイシン・エィ・ダブリュ8速/10速、ZF 8HP、あるいはジヤトコが最近発表した9速AT。どのメーカーも電動化の開発には余念がない。トルコンに代えてモーターにした多段ATを組み合わせることがSKYACTIV-Rに大きなメリットを与えると考える。
ということで、本稿では次期RX-7の搭載パワーユニットは
800cc×2ローター/自然吸気/300ps/300Nm/PHEV(200ps/400Nmのモーターを搭載)
あるいは
800cc×2ローター/自然吸気/300ps/300Nm/M Hybrid(48V駆動のISGを搭載)
とする。
|
|
自動車業界の最新情報をお届けします!
Follow @MotorFanwebおすすめのバックナンバー
これが本当の実燃費だ!ステージごとにみっちり計測してみました。
日産キックス600km試乗インプレ:80km/h以上の速度域では燃費...
- 2021/03/26
- インプレッション
BMW320d ディーゼルの真骨頂! 1000km一気に走破 東京〜山形...
- 2021/04/03
- インプレッション
日産ノート | カッコイイだけじゃない! 燃費も走りも格段に...
- 2021/02/20
- インプレッション
渋滞もなんのその! スイスポの本気度はサンデードライブでこ...
- 2019/08/11
- インプレッション
PHEVとディーゼルで燃費はどう違う? プジョー3008HYBRID4と...
- 2021/06/28
- インプレッション
スズキ・ジムニーとジムニーシエラでダート走行の燃費を計って...
- 2019/08/09
- インプレッション
会員必読記事|MotorFan Tech 厳選コンテンツ
フェアレディZ432の真実 名車再考 日産フェアレディZ432 Chap...
- 2018/08/28
- 新車情報
マツダ ロータリーエンジン 13B-RENESISに至る技術課題と改善...
- 2020/04/26
- コラム・連載記事
マツダSKYACTIV-X:常識破りのブレークスルー。ガソリンエン...
- 2019/07/15
- テクノロジー
ターボエンジンに過給ラグが生じるわけ——普段は自然吸気状態
- 2020/04/19
- テクノロジー
林義正先生、「トルクと馬力」って何が違うんですか、教えて...
- 2020/02/24
- テクノロジー
マツダ×トヨタのSKYACTIV-HYBRIDとはどのようなパワートレイ...
- 2019/07/27
- テクノロジー
Motor-Fanオリジナル自動車カタログ
自動車カタログTOPへMotor-Fan厳選中古車物件情報
マツダ RX-7
タイプRBバサースト AutoExeマフラー TEIN車高調 社外リアスポイラー 社外サイドステ...
中古価格 438万円
マツダ RX-7
タイプRバサースト 6型 ワンオーナー オートエグゼタワーブレースセット&メンバーブレスセット ...
中古価格 624.8万円
マツダ RX-7
タイプRバサースト 6型 ワンオーナー APEXiマフラー P1レーシング17インチAW 社外車...
中古価格 637.8万円
マツダ RX-7
タイプRバサースト 6型 マツダスピードエアロ FGKマフラー SARDスポーツキャタライザー ...
中古価格 657.8万円
マツダ RX-7
タイプRB Sパッケージ RE雨宮マフラー CUSCO車高調 MOMOステアリング ENKEI ...
中古価格 468万円
マツダ RX-7
タイプRバサースト ・5速MT・ボディコーティング、防錆(H31) ・ツインターボ・ロータリー・...
中古価格 511.5万円