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火曜カーデザイン特集/その2 新たなレクサスISの狙い 新型ISはこれから始まる 新世代レクサスの道標だ 「デザイナー陣がフルモデルチェンジ以上の情熱を注いだことは間違いない」

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ISの大変身は低重心と伸びやかさを狙う

 ポイントとなるのはふたつ。ボンネットの左右からフェンダーに流れる面をより低く滑らかに表現。これはLCの特徴的な造形のアイデアをちょっと参考にしたようにも見えるもので、前期型とはここからの面が大きく変わるきっかけともなる。また、ヘッドライトの小型化にもよって、低く切れ長なフロントフェンダーを作り出した。
 フロントから見ても、グリルを主役としてフェンダーを分けるクラシカルなテーマを、今日的に復活させたようにも見える。

後期型ISの最大の見所がサイドビュー。ここまでやるかというくらい、リヤデッキも短くなって見える。
前期型のIS。リヤドアの下部分が後方へ持ち上がった意欲的なデザイン。(比較のため左右反転して掲載)

 そしてふたつめはリヤフェンダーの大型化。外に広がることで、ショルダー面をより広く伸ばすことができている。これがキャビンの小ささを演出している。加えて、リヤフェンダーのフレアをリヤドアから大きなボリュームで立ち上げることで、豊かで強いブリスターフェンダーを造形した。前期型はリヤドア下端のオープニングラインを上向きにして伸ばす凝った造形で、バンパーとリヤコンビランプの分割ラインにつなげたことから、大胆さを出すよりも、コンパクトに収束するリヤ周りの起点となっていた。それに対して極めて大胆で重厚なリヤ周りを形成することができている。

後期型ISのリヤビュー。リヤピラーの安定感とトランクリッドのシャープな造形が面白い。テールランプは左右が連結された形状に。
前期型ISのリヤビュー。むしろリヤタイヤ前から、絞り込む意図を感じる造形。ライトウエイトな印象を感じるはず。

 驚くことに、ドアの下端のオープニングラインを水平に戻すという、サイドシルに及ぶ“すごくお金のかかること”をマイナーチェンジのレベルで行なっているのは驚くしかない。
 併せて、リヤコンビランプは水平基調の伸びやかさを持つものとしている。さらにリヤウインドウの面を(傾斜を緩めて?)より後方まで伸ばし、リヤデッキを高く独立感を出した。
 これによってサイドビューを全体としてみると、実に低く伸びやかに見えるようにしている。さらに大径ホイールの採用にもよるところだが、タイヤの存在感を強調している。全体的にバランスも良くなった。造形としても、タイヤが大きく見える造形となったのだ。

 ところで、今回はマイナーチェンジだったのだがこの先の次世代ISはどうなるのだろうか。牧野さんが大きなヒントをくれたので、ちょっと悪ノリしてみることにしよう。
 もしかして、次世代ISはプロペラシャフトのないFRパッケージになるのではないだろうか? そうならば、インテリア的にも空力的にも、そしてデザイン的にも極めてチャレンジャブルなパッケージとなることは、間違いないのだが。……もちろんこれは、本当に勝手な夢物語である。

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