Motor-Fan[モーターファン]|自動車最新ニュース・速報、試乗記など、クルマとカーライフを楽しむサイト

  • モーターファンテック
  • モーターファンバイクス[Bikes]
  1. TOP
  2. ニュース・トピック
  3. トピック

ミニの先祖、モーリスマイナーの激レア・ピックアップ。軽自動車のパーツ利用でエアコンも装備

このエントリーをはてなブックマークに追加
モーリス・マイナーピックアップ。

古いクルマといえばパワーアシストなしの重たいステアリング、ヒーターしかない空調など現代の路上では不便を感じることが多い。しかし、それらはオーナーの創意工夫で解消することもできる。今回は旧ミニよりさらに古いモーリス・マイナーをDIYで近代化した例を紹介しよう。

ホロをかけたリヤスタイル。

荷室内。キャビン後にあるヒンジに注目。
モーリスといえばイギリスを代表した自動車メーカー。第二次大戦前から廉価でも高品質なクルマを生み出して庶民に愛された。それがマイナーなのだが、戦後になると旧ミニの開発者として知られるアレック・イシゴニスが設計した2世代目へ進化する。

今回紹介するのは2代目の戦後型で、年式は不明ながら非常に珍しいピックアップだ。ピックアップの特徴といえばキャビンのルーフを反転させることでオープンになる構造。とはいえ日本では数えるほどしか存在しないことだろう。

さすがにこれだけ古いクルマを今、普通に走らせるのは難しそうに思える。ところが群馬県の「道の駅おおた」で開催されたイベント(サンブレフェスタ)の会場で見つけたピックアップのオーナーは、サラッと「普通ですよ」と語ってくれた。

Aシリーズエンジン。

エアコンのコンプレッサーが追加されている!
というのも、オーナーの小畑さんは自宅にガレージを備えて愛車のメンテナンスから修理まで自分で行ってしまう人だったから。これまで水漏れやオイル漏れは当たり前で、ガソリンまで漏れた経験がある。その都度、自分の手で修理を重ねて改良してきたのだ。それだけの技術があるからだろう、快適に走らせようと考えてエアコンを追加装備している。

旧ミニにも採用されたAシリーズエンジンは948ccの排気量でしかないけれど、国産の軽自動車より排気量は上。そこで軽自動車用のコンプレッサーやコンデンサーなどを用いつつ、ステーや配管などを自作してマイナーでも使えるようにしてしまったのだ!

メーターが刷新された室内。

汎用のクーラーユニット。
このマイナーを手に入れたのは5年前だそうで、当初はホロやエアコンはもちろんなかった。乗りながらコツコツと自分の手で仕上げてきた結果が今の姿というわけで、内外装を見るとオリジナルではないものの実にツボを得た改良が施されていた。

エアコンを備えた室内は本来シンプルな計器しか装備していないから、トラブルの早期発見が難しい。そこでメーターパネルを自作して速度計以外に水温や油圧などの各種メーターを追加している。それも古いメーターではない新しい信頼性のあるものを使っているところも実用性を重視した結果だろう。

ドアの内張も自作した。
エアコンといってもヒーターとのエアミックスまでは難しいため、実質的にはクーラーとして使用されている。ダッシュボードの下に汎用ユニットを追加してベンチレーターとしている。

これらだけでなく、改良の手は細部にまで渡っている。その例がドアライナー。おそらく痛んでボロボロだったのだろう。現在はアルミ板から作り出したオリジナルのものを装着している。これがまた雰囲気のあるもので、修理の技だけでなくデザインへのこだわりも感じられるのだ。

BBSホイールを履いている!

外装で見つけられる改良点はホイール。純正だと14インチの80偏平と交換タイヤを見つけるのすら難儀する。そこでスペーサーを自作してBBSのアルミホイールを履いている。外径こそ14インチのままだが、このホイールにしたため185/60という一般的なサイズにすることができた。またギア比が合っていないこともあり、デフをMGミジェットのものに変更している。これで周囲のクルマを気にせず走ることができるのだ。

左リヤタイヤの前にはサイド出しに変更されたマフラーを見ることができる。このようにオーナー自ら手を加えて楽しむスタイルも、古いクルマの楽しみ方のひとつといえるだろう。

エンジンはバイク用、ボディはアルミ製! 6輪タイレルこと「ティレルP34」の精巧レプリカ

2021年6月20日に群馬県の「道の駅おおた」でクラシックカーとスーパーカーが展示されるイベント、サンブレフェスタが開催され...

あわせて読みたい

コンディション抜群のホンダS800M! フルオープンボディと4気筒DOHCエンジンは健在

6月20日に群馬県で開催された「道の駅おおた」サンブレフェスタ。会場には地元の名車乗りたちが駆けつけ、来場者を楽しませて...

あわせて読みたい

ポルシェ912のエンジンに載せ替えた極上のフォルクスワーゲン・ビートル(タイプ1)

群馬県太田市にある「道の駅おおた」サンブレフェスタで見つけた名車を紹介する第二弾は、キレイにレストアされたVWタイプ1、...

あわせて読みたい

激レア車を発見! あなたは三菱ミニカ72を覚えていますか?

梅雨の晴れ間を見透かしたかのように晴天に恵まれて盛況だった「道の駅おおた」サンブレフェスタ。会場に展示された旧車やス...

あわせて読みたい

世界遺産級の希少車! 「デメキン」こと初期型スバル360を発見

道の駅を舞台として旧車やスーパーカーを対象としたイベントが開催されることが多くなった。「道の駅おおた」で開催されたサ...

あわせて読みたい

世界初の量産ロータリーエンジン搭載車! 消防士が乗る真紅のマツダ・コスモスポーツ登場

ロータリーエンジンが新車ラインナップから無くなり、寂しい思いをしているマニアは多い。そのためもあってか歴代ロータリー...

あわせて読みたい

これが本当の実燃費だ!ステージごとにみっちり計測してみました。

これが本当の実燃費だ!ステージごとにみっちり計測してみました。 一覧へ

会員必読記事|MotorFan Tech 厳選コンテンツ

会員必読記事|MotorFan Tech 厳選コンテンツ 一覧へ