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【海外技術情報】プジョー&シトロエン:水素燃料電池と充電式電池を組み合わせた新型車を2021年中に量産開始

  • 2021/06/14
  • 川島礼二郎
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プジョーが5月27日に、シトロエンが6月3日に、それぞれ水素燃料電池と充電式電池を組み合わせた電動車を発表した。本稿では、より詳しいデータが記されていたシトロエンのリリースを中心に翻訳・要約して、両車をご紹介しよう。
TEXT:川島礼二郎(KAWASHIMA Reijiro)

 シトロエンの製品・戦略ディレクターのローレンス・ハンセン氏は以下のように述べた。

「このたび発表した『ë-Jumpy Hydrogen』は、当社の小型商用車のラインナップを締めくくるものとなります。この商用バンは水素燃料電池とバッテリーを組み合わせた構造を採用しており、両者の最高の技術を投入しています。各コンポーネントは、そのサイズが商用車ユーザーにとって大切な要素である耐荷を充分確保できるよう、独創的な設計に従って統合されています。『ë -Jumpy Hydrogen』は400 km を超える航続距離、外気温による航続距離への影響の低減、それとわずか3分の充電時間、減速時の高いエネルギー回生能力により、商用車ユーザーのニーズに応えます」

 水素燃料電池とリチウムイオン電池とを組み合わせた『ë-Jumpy Hydrogen』は、性能を損なうことなく、航続距離を延ばすことに成功した。航続距離は400kmを越える。3分以内で水素を補給できる。『ë-Jumpy Hydrogen』は未来の電動小型商用車である。

 シトロエンの小型商用車(LCV)の全レンジは2021年中に電動化される。すでにフルEVの『ë -Jumpy』は公道を走っている。さらに『My Ami Cargo』、『ë-Berlingo Van』、『ë-Jumpy Hydrogen』、『ë-Jumper 』が今年後半に市販される予定である。

 シトロエンは、多様なニーズを満たすことができる、最新技術を搭載した手頃な価格のソリューションを提供する能力を実証した。

新しいエネルギー:『Jumpey』が水素に移行

 シトロエンは、一日に300 kmを超える距離を移動する必要がある、または日中に車両を充電する時間がないドライバーのニーズを満たすため、水素技術で電動LCVの航続距離を補完的に伸ばすことにした。

 水素燃料電池と充電式バッテリーを搭載したEVバンである『ë-Jumpy Hydrogen』は、この形態のエネルギーを搭載した最初のシトロエンである。この実用的なニューモデルの航続距離は400 kmを超え(WLTP)、700バールのカーボンファイバー製水素タンク3個をフロントシート下のバッテリーの隣に搭載している。この水素の充填時間は、たったの3分である。CO 2排出量がゼロであれば、ドライバーは都市部の規制された道路を完全に自由に行き来することができる。

『ë-Jumpy Hydrogen』は2つのエネルギー源から恩恵を受ける。一つは700バールの圧力で3シリンダータンクに貯蔵された水素を消費して発電する45kWの燃料電池であり、もう一つは50km分のリザーブタンクとして機能する容量10.5kWhのリチウムイオン電池である。水素タンクが空になると、自動的にリチウムイオン電池の電力が引継ぐ。水素燃料電池が航続距離のほぼ全てを確保する。リチウムイオン電池は加速時や勾配などの移行段階で用いられる。減速時にエネルギーを回生するバッテリーは、水素燃料電池で発電した電気で自動的に充電されることで十分な充電量を確保する。EVの充電ステーションでケーブルを使用して充電することも可能である。

プジョー『e-EXPERT Hydrogen』

(公式には触れられていないが)兄弟車がプジョーからも発表されている。『e-EXPERT Hydrogen』が、それである。水素燃料電池とリチウムイオン電池を搭載したEVバンであること、航続距離が400kmを越える程度であること、水素充填時間が3分であること、リチウムイオン電池の容量が10.5kWhであること、など、公開されたデータはほぼ共通している。

 プジョー『e-EXPERT Hydrogen』にのみ記載されていた情報は、ボディが2タイプ(標準とロング)があること、積載量は最大6.1m³、ペイロードは最大1100kg、牽引能力が1000kg、ということである。

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