ロータリーはどうなった? マツダの中期経営方針資料から読み解く直列6気筒+FRプラットフォーム
- 2019/05/11
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MotorFan編集部 鈴木慎一
噂に上がっていたマツダの「直6エンジン+FRプラットフォーム」の存在が決算説明会の場で正式に認められたといえるだろう。では、なぜFRなのか、どのモデルなのか? ロータリーはどこへいったのか?
(2019年3月期の数字に誤りがありました。お詫びして修正いたします。5/12)
マツダは5月9日に行なった2019年3月期の決算発表で、直列6気筒ガソリン/ディーゼルエンジンと縦置きアーキテクチャー(パワートレーン)を市場に投入する予定であることを明らかにした。
まずは、マツダが直6エンジン+FRプラットフォームを開発するわけを探っていこう。
マツダの2018年4月〜2019年3月期の実績は次の通りだ。
世界販売:156万台
売上高:3兆5647億円
営業利益:830億円
ちなみに、同期のスバルの実績はこうだ(項目が違うので参考程度に)。
世界生産:98万9000台
売上高:3兆3100億円
営業利益:2600億円
である。
自動車メーカーの売上高には、自動車販売以外にも特許収入やサービス、不動産収入などもあるだろうから非常に大雑把にしかいえない。が、販売台数に対する売上でスバルに水をあけられているのは事実。また、マツダの営業利益率は自動車メーカーのなかでも低いのも事実だ。
これを上げていくには、商品を高価格帯へ移行させる、販売台数を増やすという方法が考えられる。両方を組み合わせるのが一般的だろう。
発表になった中期経営方針で2025年3月期指標が発表されている。
売上:約4兆5000億円
販売台数:約180万台
とある。
156万台/3兆5647億円
から
180万台/4兆5000億円
へ
ということである。これを乱暴に純粋に1台あたりの売上で比較すると
2019年3月期:1台=約228.5万円
2025年3月期:1台=約250万円
で、クルマ1台あたり約9.4%の価格アップということになる。現行ラインアップの車両価格を9.4%上げたうえで、プラス24万台さらに売らなければ達成できない目標だ。これは非常に難しい。なぜなら、低価格なAセグ、Bセグ、一般的なCセグメントでは、コスト競争力に優れた中国などの新興国メーカーの存在感が増していくからだ。
ではマツダはどうするか?
その答えが「Largeアーキテクチャー」の投入だ。
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