【試乗記:ホンダCR-V】2年ぶり! 日本市場への帰還 |SUVレビュー
- 2019/07/06
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MotorFan編集部
CR-Vのプレミアム感をより高めてくれるHV
そういう観点から言えば、遅れて発売されるハイブリッドモデルが気になる。別の機会にわずかな時間だけハイブリッドのプロトタイプを試すチャンスがあったのだが、145㎰/17.8㎏mの2.0ℓ4気筒エンジンに184㎰/32.1㎏mの駆動用モーターを備えたハイブリッド仕様は、当然ながら動き出しから力強いうえに、圧倒的に滑らかで静かだったのだ。新型CR-Vの重厚なプレミアム感には、できるだけモーター走行を優先させるi-MMDのハイブリッドモデルのほうがより相応しいのではないかと思う。ちなみにクローズドコースで試乗した1.5ℓターボモデル(5人乗り)は4WD仕様であり、当然FWDのほうが軽いからそちらの軽快さも気になるところ。またガソリンエンジンモデルには、エマージェンシー用とはいえ3列目シートを備えた7人乗りモデルもラインナップされており、正直どれをお薦めしたらいいか、現時点でははっきりしたことが言えないぐらいなのである。
さらに、その逞しいスタイリングからは想像できないほど、細やかな配慮が隠されているのが新型CR-Vの特徴でもある。最新の安全運転支援システムを備えているのは当然として、もっと当たり前の部分まで目が行き届いている。例えば大きく開くリヤドアである。車高が高いSUVは(ロードクリアランスはFFで先代比+30㎜、4WDで+40㎜増えたという)、どうしても乗り降りがしづらいとして女性や年配の人から敬遠されがちだが、CR-Vは予想以上に乗り降りしやすいはずだ。というのも、サイドシルをできるだけ内側に配置して、できるだけシートに近い所に足を踏み出せるように設計されている。体重を掛けているお尻部分と足を踏み出す場所が近ければ、シート座面が多少高くても乗り降りは容易になるから、特に身体の小さい女性や年配の方には嬉しい配慮である。また、スカートなどの裾が汚れないように、ドアのプロテクター部分が下側までサイドシルを包むように伸びている。しかもドアまわりには何重ものシールが備わっており、ロードノイズの侵入を抑えている。この辺りはぜひディーラーの店頭で確認してもらいたい美点である。
わずか2年とはいえ、国内市場を弟分のヴェゼルだけに任せてきたホンダの新しいCR-Vがどのように受け入れられるかは大いに注目される。ヴェゼルは何年もベストセラーの座を守ってきたほど人気モデルとなったが、いわば外国帰りのCR-Vはヴェゼルとは異なる兄貴分らしい、プレミアム感漂うキャラクターを備えている。もっとも、同時に非常に高い実用性を持ち合わせている点は、舞台を選ばずガンガン使いたいユーザーにとっては大歓迎される特長である。と考えると、新型CR-Vはちょっとバタ臭い、でも扱いやすいかつてのホンダ車のような存在と言えるかもしれない。輸入車のコンパクトSUVを考えている方に、ぜひ比較検討してもらいたい新型車である。
■主用諸元表 EX・Masterpiece
寸法・重量
全長(㎜):4605
全幅(㎜):1855
全高(㎜):1690
室内長(㎜):1970
室内幅(㎜):1550
室内高(㎜):1185
ホイールベース(㎜):2660
トレッド(㎜):前 1600 後 1615
車両重量(㎏):1610
定員(名):5
エンジン
型式:L15B
種類:直列4気筒DOHCターボ
ボア×ストローク(㎜):73.0×89.4
総排気量(㏄):1496
圧縮比:10.3
最高出力(kW[㎰]/rpm):140[190]/5600
最大トルク(Nm[㎏m]/rpm):240[24.5]/2000-5000
燃料供給装置:電子制御燃料噴射式(ホンダPGM-FI)
燃料タンク容量(ℓ):57(レギュラー)
モーター
型式:―
種類:―
最高出力(kW[㎰]):―
最大トルク(Nm[㎏m]):―
駆動用主電池 種類:―
トランスミッション
形式:CVT
変速比:前進 2.645- 0.405 後退 1.858-1.264
最終減速比:前 5.640 後 2.533
駆動方式:4WD
パワーステアリング:電動式
サスペンション:前 ストラット 後 マルチリンク
ブレーキ:前 ベンチレーテッドディスク 後 ディスク
タイヤ・サイズ:235/60R18
最小回転半径(m):5.5
JC08モード燃費(㎞/ℓ):15.0
車両本体価格:380万7000円
■主用諸元表 HYBRID EX・Masterpiece
寸法・重量
全長(㎜):4605
全幅(㎜):1855
全高(㎜):1680
室内長(㎜):1970
室内幅(㎜):1550
室内高(㎜):1185
ホイールベース(㎜):2660
トレッド(㎜):前 1600 後 1615
車両重量(㎏):1650
定員(名):5
エンジン
型式:LFB
種類:直列4気筒DOHC
ボア×ストローク(㎜):81.0×96.7
総排気量(㏄):1993
圧縮比:13.0
最高出力(kW[㎰]/rpm):107[145]/6200
最大トルク(Nm[㎏m]/rpm):175[17.8]/4000
燃料供給装置:電子制御燃料噴射式(ホンダPGM-FI)
燃料タンク容量(ℓ):57(レギュラー)
モーター
型式:H4
種類:交流同期電動機
最高出力(kW[㎰]):135[184]/5000-6000
最大トルク(Nm[㎏m]):315[32.1]/0−2000
駆動用主電池 種類:リチウムイオン電池
トランスミッション
形式:電気式無段変速機
変速比:前進 — 後退 —
最終減速比:第一 2.454(モーター)/0.805(エンジン) 第二 3.888
駆動方式:FF
パワーステアリング:電動式
サスペンション:前 ストラット 後 マルチリンク
ブレーキ:前 ベンチレーテッドディスク 後 ディスク
タイヤ・サイズ:235/60R18
最小回転半径(m):5.5
JC08モード燃費(㎞/ℓ):25.8
車両本体価格:414万5040円
モーターファン別冊・ニューモデル速報 Vol.577 新型CR-Vのすべて
i-MMD 2モーターHV初のAWDと、3列仕様を用意。 元祖アーバンクロスオーバー復活!
ドライビングインプレッション
ライバル車比較試乗
開発ストーリー
メカニズム詳密解説
デザインインタビュー
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バイヤーズガイド
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