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JAGUAR I-PACE EV400PS FIRST EDITION 車両本体価格◎1312万円 ジャガー I-PACE(アイペイス):さすが自動車メーカーと言っては失礼で、さすがジャガーと言うべきか。

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 どんどん横道にそれてしまったが、本題はジャガーI-PACEだ。ジョー会場等で展示車を見たときは、大径ホイールとハイトの低いタイヤばかりに目が行ってしまったが、改めて街(じっくり眺めたのは山だったが)で実車を確認してみると、前後のオーバーハングが極端に短いことに気づく。

 ジャガーは自ら「エレクトリック・パフォーマンスSUV」とI-PACEを表現しているが、スタイリング面では脱SUVを意識しているのは明らかだ。クーペのように傾斜したルーフを持たせるだけでなく、キャビン全体を前寄りにしたキャビンフォワードのプロポーションにしたのも脱SUVの意識の表れだろう。カタログを確認してみると、全高はルーフアンテナを含めて1565mmしかない。全長も4695mmで、5ナンバー枠に収まっている。全幅は1895mmあり、これがボリューム感に結びついているのだろうか。寸法を確認して、「そんなものなの?」と拍子抜けした。

フロントフード下には収納スペースが。
ドアノブは、ジャガー得意のせり出すタイプ
試乗車はエアサスペンション仕様。コンベンショナルなコイスルプリング仕様も設定がある。

 高出力のモーター(I-PACEは前後2基のモーター合わせた最高出力が294kW)と大容量バッテリーを組み合わせているので、似たような電気自動車として、テスラ・モデルXを引き合いに出したくなる。ジャガーは後出しジャンケンになるので勝って当然といえば当然なのだろうが、室内に入り込んでみると(試乗車はファーストエディション)、その上質なフィニッシュに惚れ惚れとする。さすが自動車メーカーと言っては失礼で、さすがジャガーと言うべきか。

 モーターで走るクルマは普通、電動車両特有のヒュイーンという音がするもので、加速時にはその独特の音が高まるものだが、ジャガーI-PACEはほとんどしないか、聞こえない。「音もなく加速」という表現は、I-PACEにこそふさわしい。車重は2250kgもあるけれども、さすがは294kW(400ps)の最高出力で、助手席に座って発進からのフル加速を体験すると、ちょっと気が遠くなるような、高出力車でしか味わえない強烈な加速感を味わえる。

 それが、「音もなく」なのだ。アクセルペダルを目一杯踏み込んでも静かで、反応が良く、シームレスに強烈な加速が味わえる。電気自動車のハイパフォーマンスカーは一大カテゴリーを築くに違いない。スペック的にはI-PACEだって、まだまだ序の口なのだ。この先、どうなることやら……。

 備忘録を兼ねて記しておくと、I-PACEはクリープの「ON」「OFF」と、回生ブレーキの「高」「低」を10インチのタッチスクリーン上の操作で切り替えることができる。回生ブレーキは「高」「低」と表示してあるが、実質的には「ON」「OFF」だ。ONの場合、ほぼアクセルペダルだけで減速をコントロールできるが、完全停止はしてくれず、最後はブレーキペダルを踏む必要がある。

ジャガー I-PACE EV400PS(エアサスペンション仕様)

全長×全幅×全高:4695×1895×1565mm
ホイールベース:2990mm
車重:2240kg
サスペンション:Fマクファーソンストラット式 Rインテグラルリンク式
モーター
型式:TZ-204
最高出力:400ps(294kW)/4250-5000pm
最大トルク:696Nm/1000-4000rpm
駆動用バッテリー:リチウムイオン電池
総電圧 388.8V/総電力量 90kWh
航続距離:WLTCモード 1438km
電力量消費率:224Wh/km
駆動伝達装置:最終減速比1.000
車両本体価格:1312万円

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