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LEXUS UX 250h“version L” レクサスUX: ナリは小さいが、扱いも動きも軽々しくはない。クルマの動きが「しっかりした」感じで調和がとれている。

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レクサスUX 250h"version L" 車両本体価格◎509万円 試乗車はオプション込みで602万5280円

レクサスのエントリーSUV、レクサスUX。その最上級モデルのLEXUS UX 250h“version L にジャーナリストの世良耕太が試乗した。TNGAの横置きプラットフォーム、GA-Cプラットフォームを使うが、C-HRとはだいぶ趣が異なる。
TEXT & PHOTO◎世良耕太(SERA Kota)

ボディカラーは、「ブレージングカーネリアンコントラストレイヤリング」

「600万です」と聞いて「はい?」となった。それまで雑誌やウェブサイトなど、二次元の世界で目にしたり、外を歩いたり、クルマに乗ったりして見かけたときに抱いたイメージとはだいぶかけ離れている。「オプション込みです」の声に「でしょ」と思ったが、「車両本体価格は509万円」と聞いて、ギョッとした。

全長×全幅×全高:4495mm×1840mm×1540mm ホイールベース:2640mm
車重:1620kg(試乗車) 前軸軸重960kg 後軸軸重660kg
最小回転半径:5.2m

 確かめてみたら、試乗車はハイブリッド系最上級グレードの「UX250h “version L”」だった。ベースグレードのUX250hは425万円で、これならイメージどおりである。あぁ、びっくりした。ちなみに、トヨタC-HRハイブリッド仕様の価格帯は261万4200円〜292万9200円(特別仕様車を除く)である。

 トヨタとレクサスなので違って当然といえば当然だが、見た目の印象からして両者では格が違う。UXはレクサスのSUV系では最もコンパクトなモデルで、全長×全幅×全高は4495×1840×1540mm、ホイールベースは2640mmだ(C-HRは4360×1795×1550mm、ホールベース2640mm)。UXはレクサス顔をしているからひと目でレクサスと認識できるという単純な理由ではなく、全身で「いいクルマのオーラ」を発散している。だから、ナリはコンパクトでも存在感がある。

リヤコンビランプ両端の縦フィン形状「エアロスタビライジングブレードライト」

 個人的には、最近のレクサスの造形はストライクゾーンど真ん中だ。金属の塊からヘラで大胆にそぎ落としたような、とも、三角や四角のパーツを貼り合わせたような、とも受け取れる、メリハリがあるデザインがいい。これだけエッジの効いたラインが縦横に走って煩雑なイメージを与えないのは、デザイナーの力量だろう。サイドなど、とても複雑な面構成になっており、眺めて飽きない。

 レクサスはリヤコンビランプ両端の縦フィン形状を「エアロスタビライジングブレードライト」と呼んでいる。ランプの機能に整流効果(「車両背面への走行風の巻き込みを抑制し、操舵時や横風時にリヤの挙動を安定させる」と説明)を持たせている。「リヤウイングみたい」と思いながら眺め回したが、実際にそのとおりで、レーシングカーのリヤウイングをイメージしたそうだ。こういう遊び心により、UXへの親近感が増す。

 前後のドアはサイドシルの下端までカバーする最近流行りのデザインだ。サイドシルが露出しないので汚れにくく、乗り降りの際に膝から下がサイドシルに触れても、服を汚さずに済む。前後左右4枚のドアとボンネットフード、フロントフェンダーはアルミニウム製だ。そうと知らずにドアの開け閉めをしていたが、末弟といえどもプレミアムブランドらしく、重厚な、というより、しとやかな音と振る舞いで閉まってくれる。

内装色は「リッチクリーム」

 運転席に乗り込んでみて、驚いたし、感心した。値段を聞いて「はい?」と聞き返した自分を恥じたい気分である。当たり前だが、上質なレクサスの世界観で満たされている。LSやLCで採用しているレクサスに共通する操作系のレイアウトを受け継ぎながら、UX独自のアレンジを加えているイメージだ。一例がインストルメントパネル上部のオーナメントで、和紙の質感を表現したという。いいアクセントになっている。

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