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ポルシェのスポーツカー(911+ボクスター+ケイマン)の販売台数がSUV(カイエン+マカンに抜かれたのはいつだ?

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現代のポルシェを支えているのは、スポーツカーではなくSUVだ

北米でのポルシェのモデル別販売台数をグラフ化した

「現代のポルシェを支えているのは、スポーツカーではなくSUVだ」と良く言われる。せっかくなので、それを検証してみよう。

 21世紀初頭、北米での高級SUV市場を牽引していたのは、レンジローバーだ。レンジローバーは90年代後半から北米で売れていた。1999年にはオール・ランドローバーで約3万台。2000年代も2001年-2010年の10年間で年間平均3万7400台売れている。

 この美味しい市場に目を向けたのは、BMWである。90年代、ランドローバー社の親会社はBMWだったこともあって、BMWは高級SUVのノウハウを吸収、2000年にランドローバー部門をフォードに売却するのとほぼ同じタイミングでX5をデビューさせた。2000年には北米で2万6720台を売り、2002年には4万2742台を売り上げている。ちなみに、X5は、2001-2010年の10年間で年平均3万5370台を北米で販売している。

初代ポルシェ・カイエン

 この「美味しそうな市場」にポルシェがカイエンで参入したのが、2002年の初代955型である。このマーケットに食い込みたいと考えていたフォルクスワーゲンの思惑もあり、VWトゥアレグと共通のプラットフォームを使って開発された。

 初代カイエンは2004年に1万8000台を売り上げるヒットとなったが、その後販売は低下。2006年には初代後期型957型へスイッチしている。「大ヒット」と言えるのは、2010年に登場した2代目958型だ。この2代目。リーマン・ショック後に販売も立ち直り、2013年には年間1万8500台を売り、その後も年間1万5000台程度を北米で売り上げている。

2代目ポルシェ・カイエン

 ポルシェが次に目をつけたのが、カイエンより小型のSUVクラスへの参入だ。それが2014年に発売したマカンだ。発売2年後の2016年には北米で1万9000台以上売り、北米で最も売れたポルシェになった。その後もそのポジションを確固たるものとしている。

 この間、スポーツカー部門は、ボクスターに加えてケイマンを投入。911、ボクスター、ケイマンの3モデル構成となった。パナメーラをどのカテゴリーに入れるかは議論が分かれるところだが、2ドアクーペでないのは明らかなので、今回は4ドアということでSUV陣営に入れる。パナメーラは2009年に初代がデビュー、16年に2代目にスイッチしている。ボクスターとケイマンを足した数よりは売れているが、911には敵わない、というのがパナメーラの販売台数だ。

カイエンより小型のSUV、マカン

 グラフを見てほしい。
スポーツカー:911+ボクスター+ケイマン
4ドア&SUV:カイエン+マカン+パナメーラ
 である。
 はっきり4ドア&SUVがスポーツカーを上回ったのは2010年である。その差は、年々広がりいまやスポーツカーの3倍も4ドア&SUVが売れている。ポルシェが「スポーツカーではなくてSUVメーカーだ」と言われる所以だ。

 パナメーラをスポーツカーに分類すると、2014年が分水嶺になる。
911+ボクスター+ケイマン+パナメーラ=2万3478台
カイエン+マカン=2万3446台
 と拮抗し、2018年にはそれが
911+ボクスター+ケイマン+パナメーラ=2万2965台
カイエン+マカン=4万1237台
 とほぼダブルスコアになる。

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