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アルファード&ヴェルファイアとの違いは? トヨタ・グランエース発進!

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全長5.3m。圧巻の体躯を有するフルサイズワゴンとして、突如デビューを飾ったグランエース。上質かつ快適さを謳う移動空間や、高級サルーンとして人気のアルファード/ヴェルファイアとの違いを早速チェックしてみよう。

REPORT●小林秀雄(KOBAYASHI Hideo)

※本稿は2019年12月発売の「2020年 最新ミニバンのすべて」に掲載されたものを転載したものです。

専用プラットフォーム採用で最高レベルの質感を実現

 19年10月に開催された東京モーターショーで突如お披露目された最新フルサイズワゴンのグランエース。全国のトヨタディーラーで12月16日から販売が開始された。

 グランエースのベースとなるのは、フィリピンやタイなどのASEAN諸国向けに展開されている新型ハイエース。刷新された専用プラットフォームを採用することで、走行安定性と乗り心地など、走りの質感も向上させている。従来のハイエースとは趣の異なるセミボンネットパッケージ(エンジンを搭載するフロント部分が少し前方にせり出した構造)も特徴のひとつだ。

 その素性の良さを継承しつつ、乗用の高級ワゴンとして開発されたグランエースは、内外装ともに豪華絢爛な仕立てを採用。圧倒的な存在感と上質感をアピールする。トヨタが想定している首都下用とは、高級ホテルや旅館における送迎などのビジネスユースだが、同門のアルファード/ヴェルファイアもかくやというプレステージ性は、一部の富裕なプライベートユーザーの心もつかむに違いない。

 グランエースのボディサイズは全長5300㎜、全幅1970㎜、全高1990㎜と、かなりの巨体。その分、室内の広さに恵まれ、室内長3290㎜、室内幅1735㎜という、ゆとりの空間を実現している。

 その広い室内を活かして2種類のシートレイアウトを設定。3列6人乗りの「Premium」、4列8人乗りの「G」というふたつのグレードがラインナップされている。

 まず「Premium」の方は、2〜3列目席にゆったりとくつろげる本革仕上げのエグゼクティブパワーシートを装備。個別のシートにパワーリクライニングや快適温熱シート、パワーオットマンが備わり、VIPな気分を堪能することができる。

 一方の「G」は、2列目にエグゼクティブパワーシート、3列目に手動式シート調整機構を備えるリラックスキャプテンシート、4列目に6対4分割チップアップシートを装備。海外からの訪日旅行客の送迎も想定しているため、乗車人数や手荷物の多さに対してフレキシブルに対応できる仕様となっている。

 パワートレーンは、2.8ℓの直4ディーゼルターボと6速ATの組み合わせ。排ガスをクリーンにするDPR(排出ガス浄化装置)や尿素SCRシステムを採用し、NOx(窒素酸化物)を大幅に低減。車両重量が2.7tを越える超ヘビー級にも関わらず、より実用燃費に近いとされるWLTCモードの走行燃費は10.0km/ℓを実現している。

 また、エンジンルームと室内を隔てるダッシュパネルには、鋼板と鋼板の間に制振材を挟み込んだサンドイッチ鋼板を採用。高級ワゴンに相応しい静粛性も追求された。

 予防安全装備のToyota Safety Senseは標準装備。昼夜の歩行者、昼間の自転車の検知機能を備えるプリクラッシュセーフティ、約30km/h以上で機能するレーダークルーズコントロールなどが備わり、ドライバーのストレスを軽減する運転支援にも対応している。まさに乗る人すべてが安心と快適を実感できる新たな上級ミニバンの登場と言えそうだ。

〈POINT〉
1. 見る者の視線を奪う堂々たる佇まい
2. 最大で8人がくつろげる上質空間
3. 乗員をもてなす多彩な機能と仕立て
4. 2.8ℓディーゼルのゆとり溢れる走り
5. 先進安全装備を標準で搭載

■Premium
●全長:5300㎜×全幅:1970㎜×全高:1990㎜
●ホイールベース:3210㎜
●エンジン種類:直列4気筒DOHCディーゼルターボ
●総排気量:2754cc
●最高出力/最大トルク:177ps/46.1kgm
●WLTCモード燃費:100km/ℓ
●最小回転半径:5.6m
●車両本体価格:650万円

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