火曜カーデザイン特集/その1 日産新型フェアレディZのデザインはこうなる!? 日産新型フェアレディZは、ロマンに満ちるGTへ!? 新型フェアレディZのデザインをティザー画像から斬る!
- 2020/06/16
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CAR STYLING編集部 松永 大演

火曜日はカーデザインの話題を! 新型車、そして歴代車、初代モデルなど現代に息づくクルマのデザインのその理由に迫る企画を展開。難しいと考えがちなデザインの話だが、じっくり見れば見えてくる。なぜここが違うのだろうと考えればその理由がわかってくる。それがデザインの本質。ここではそんな、見過ごしがちのカーデザインの話を展開していきましょう。
ティザー動画から見えてしまった憶測と期待

まず印象的なのは、サイドウインドウラインの流れに沿ってクロムのアクセントラインを配置している点だ。これは、アリア・コンセプトやIMkコンセプト、IMsにも見られるもので、量産モデルにもひとつのアクセントとして表現されていくようだ。これを用いる最大のメリットは、空力的、室内空間的要件によって構成せざるを得ないルーフラインに対して、ウインドウラインを強調でき、純粋な美しさという観点からのデザイン的に“狙ったフォルム”を印象付けることができる。
とりわけ、アリア・コンセプトに見るサイドビューの流麗さは、このクロムのウインドウライナーと、滑らかに流れるルーフラインのふたつのハーモニーによるところが大きいと思う。
ブラックアウトの狙いは、基本的にはノーズ&ボンネットをさらに長く流麗に見せることだ。

しかしなぜ、アリア・コンセプトのようにフロントピラーからクロムラインナーがないのか。それはおそらく、フロントピラーがブラックアウトされるからではないか? と思われる。フロントピラーの存在をあまり目立たせたくないから、なのでは?
その狙いとするところは、リヤオーバーハングがこれまでの直近のモデルよりも長いのでは? ということ。このバランスから、さらなるロングノーズ・イメージを徹底させるために、フロントピラーの位置をあまり感じさせたくないのでは、と思ってしまう。
ではなぜ、リヤオーバーハングを長くしたかったのか? これはティザーから見える造形の仮説でしかなく、真実は異なっているのかもしれないのだが、ちょっとロマンのある話をしたいと思う。

それは、スカイライン・クーペとの棲み分けを配慮したものだったが、よりマッシブなピュアスポーツへの転身をも意味したと思う。

ある程度の荷物を積める、“旅する車”を極める。思い描けるさまざまなシーンは、スポーツカーよりもGTの方が深く、またフェアレディZには似合うのではないだろうか、と勝手に思ってしまうのだ。
テールエンドを低くする、力まないスタンス


この新型フェアレディZのティザー画像によって、初代へのリスペクトということがよく語られているが、それはフロントのデイライト(らしきもの)の形状と、リヤセクションの切れ長さから推察されるものだろう。
また、リヤオーバーハングを長くすることによって、テールエンドを低くすることもできたようだ。通常、ハイデッキ化する傾向にあるのが一つの流れだが、新型Zはちょっと異なる方向性を示している。写真を見ると、ボンネットとフロントウインドウ下端よりも低いのではないかと思えるほどで、新型Zの後ろに立ってみれば、「かなり低いな」と実感できるはずだ。
またテールエンドに向かって、ダックテール的な造形ではなく、なんのためらいもなく滑らかな面となっている点を見ると、ボディ下面でのエアコントロールが万全であることが推察できる。また、あるいは格納式のウイングが設置されているかもしれない。

フェアレディZの場合、この手法も先祖返りの造形ではあり、初代から3代目までがとってきた造形でもある。しかし、これまではボディサイズの制約もあって極めて弱い表現となっていた。それだけに、どう表現されるのかは非常に期待されるところだ。心強いのは、初代から4代目までが伝統的に左右に回り込まない、スパッと切り落とされたようなリヤエンドを持っていたのだが、それと同様のスタイルとなっているのではと思われる点だ。これによって独自のフェンダーラインを構築できそうだと期待したい。
もちろん見えない部分が多いので、ここでのレポートは希望的観測を多く含んでいる。なので、断言することは難しい。しかしせっかく公表されたヒントなので、色々な夢を馳せてみるのも面白いのではないだろうか。それだけフェアレディZには、たくさんの夢を託したいのである。日本人のひとりとして……。
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