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交差点での出会い頭の事故を回避! 新型スバル・レヴォーグが積む最新アイサイトの実力は別格だ

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10月15日に正式発表を予定しているスバルの新型レヴォーグ。先行受注も好調という噂を耳にするが、その人気を支えている要因のひとつが全面的な進化を遂げた新型アイサイトだ。リアルワールドでの交通事故を極力回避すべく搭載された新機能の実力を、体験レポートしたい。

TEXT●安藤眞(ANDO Makoto)

プリクラッシュブレーキの新機能を実際に体験してみた!

新型レヴォーグに搭載される最新世代のアイサイト 。ステレオカメラのほか、前後の側方レーダー、リヤソナーで構成される。

安全運転支援システムの世界を常にリードしてきたスバルのアイサイトだが、近年は他社の猛追を受け、機能的には劣る部分も出てきていた。それを挽回し、再びリーダーに立つべく一新されたのが、新型レヴォーグに搭載された“新型アイサイト”と“アイサイトX”だ。メカニズムについては既報の通りだが、今回はプリクラッシュブレーキの新機能を体験することができたので、それについて報告したい。

「アイサイトX」は渋滞時ハンズオフに対応! 停止・発進の繰り返しもスイッチ操作なしで可能に【スバル新型レヴォーグ詳密解説】

新型レヴォーグには、新型ステレオカメラの採用などにより大幅な進化を遂げた最新世代の「アイサイト」が搭載される。さらに...

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見通しの悪い交差点における出会い頭の衝突を警告・回避

追加された機能のひとつが、“前側方プリクラッシュブレーキ”と“前側方警戒アシスト”。アイサイトといえば、ステレオカメラで障害物を捉えるのが特徴だが、新型は左右のフロントバンパーコーナーに広角型のミリ波レーダーを追加し、カメラでは捉えきれない範囲にいる対象物を検出。狭い路地から出る際に、交差する道路を走行してくるクルマを早期に捉え、警報音で注意を促す。さらに衝突可能性が高まってもドライバーが進行を続けると、自動ブレーキを作動させて衝突の回避または軽減を行なう。

新型レヴォーグのフロント左右端には側方レーダーを搭載。スバル車では初の装備だ。

体験試乗は助手席のみ。交差交通のクルマも新型アイサイト付きだったので、ぶつかることはまずないはずだが、それだけ際どいタイミングでのデモをしてくれる、ということ。

無線機でタイミングを合わせて交差車両が発進すると、自車が鼻先を出した瞬間に警報音が鳴った。よほどぼんやりしていない限り、この段階でドライバーはブレーキを踏むだろう。2度目は警報音を無視してそのまま進行。交差車両の進路に入る前に、自動ブレーキが作動した。

見通しの悪い交差点へ進入する際、警報音、アイサイト アシストモニター、メーターへの表示により注意喚起を行う。警報に対してドライバーがブレーキ操作を行わない場合は自動でブレーキを段階的(弱→強)に作動させる。なお、このブレーキ制御は自車速度が20km/h以下、相手車速が5〜60km/hで作動する。

いや、これはいい! 僕の住む地域は見通しの悪い路地が多く、カーブミラーがあちこちにあるのだが、冬の朝には鏡面が凍結して見えなくなることも少なくない。そんなときには鼻先をじわじわ出して、「来てないよね? 来てても気付いてくれるよね?」と祈るような気持ちで出るしかないのだが、この機能があれば、安心感は大幅に高まる。

ただし新型レヴォーグには“視界拡張テクノロジー”としてデジタルマルチビューモニターが付いている(アイサイトX搭載車に標準、他はオプション)。

これは、前後に設けられた広角カメラで前後180度弱の範囲を見ることができるシステムで、見通しの悪い交差点でフロントカメラの画像をモニターに表示させれば、クルマの鼻先が10cmも出ていれば側方の死角はカメラに写る。これを使えば、レーダー波を反射しにくい自転車や歩行者も見えるから、アイサイトに頼る前にこれを活用するのが良いだろう。

スバル車初搭載のデジタルマルチビューモニターにより、ドライバーの死角を補う。

右左折時に対向する歩行者も検知可能に

続いて右折時に横断歩行者との衝突回避を行うデモンストレーション。渋滞の隙間から幹線道路に出るようなケースで、譲ってくれた車両にお礼をしながら進行したタイミングで歩行者が渡ってきたというシーンを想定している。これも直前でガツンとブレーキが掛かり、数10cm手前で停止することができた。

シルバーの新型レヴォーグが、狭い道路から幹線道路へ右折して進入する状況を想定。右からくる相手車(黒色のフォレスター)が停止して譲ってくれたため、急いで右折しようとしたのだが...。
横断歩道を横断中の歩行者を見逃してしまっていた! そんな際、自動ブレーキが作動して衝突を回避することができた。なお、本機能は自車速度が約10〜20km/hの際に作動する。

ただし歩行者の認識には、カメラ映像の輪郭認識を使用しているため、人間の形から離れた形状の判別は得意ではない。取扱説明書にも書いてあるとおり、雨傘や日傘を差している人とか、極端に腰の曲がった老人、身長が1mに満たない幼児などは、歩行者として認識できないこともある。

これはカメラを利用したすべてのシステムに言えることで、飛ばされてきたビニール袋や新聞紙にまで反応されては困るからだが、そもそもこうしたシステムに100%の回避を求めるのは間違い。基本はドライバーがしっかり安全確認し、うっかりミスを助けてくれたら感謝するべきものであり、そこはくれぐれも勘違いしないでいただきたい。

プリクラッシュブレーキの作動速度が10km/h増の60km/hに

最後のデモは、渋滞の最後尾に追いついたケースを想定したもの。停車車両に対して衝突前停止ができる速度が50km/hから60km/hにまで向上したからだ。

デモでは70km/h弱からでも止まることができたが、路面が濡れていたり下り坂だったりすると、自動ブレーキによる衝突前停止はできないこともある。とはいえ居眠りでもしていない限り、警報音が鳴った段階でドライバーは反射的にブレーキを踏むはずで、それができれば衝突回避の可能性はもっと高まる。

停止車両への追突防止のプリクラッシュブレーキは、作動速度が約60km/hに拡大した(先代は約50km/h)。

なによりアイサイトXを選択すれば、ドライバーの脇見や居眠りに対して警報を発するドライバーモニタリングシステムも付いてくる。新型アイサイトとアイサイトXの登場で、“2030年にスバル車の関わる死亡事故ゼロ”という目標に、また一歩近づいたと言えるのではないか。

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