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初めて乗って感じたトゥインゴの「気に入ったところ」と「気になったところ」 <ルノー・トゥインゴ長期レポートVol.10>

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以前からチャンスをうかがっていたのだが、やっとルノー・トゥインゴのステアリングを握る機会がやってきた。うーん、楽しいぞ。が、正直にいうと、「ん?」と気になるところもあった。というわけで、初トゥインゴの正直な感想をお伝えしたい。

レポート日:2020年11月1日

TEXT&PHOTO●長野達郎(NAGANO Tatsuo)

基本的にはスズキ編集長が管理している長期レポート車のルノー・トゥインゴ。ヒラの編集部員である私は指をくわえて眺めているだけだったのだが、ある日どういう風の吹き回しか、「乗ってもいいよ」と許可が出た。やったぜ。

というわけで、トゥインゴで待望のドライブに出かけてみた結果、「気に入ったところ」と「気になったところ」があれこれあったので、お伝えさせていただきます。

気に入ったところ

その1:誰もが笑顔になるデザイン
往年のルノー5にオマージュを捧げたようなルックスは文句なし。リヤエンジンであることをさりげなく主張するエアスクープなど、ディテールもユニークだ。「ジョン マンゴー」という鮮やかなイエローのボディ色も、トゥインゴによく似合っている。インテリアもエクステリアに負けずにポップで、気持ちがアガります。

その2:狭い路地もスイスイ
全長3.65m、全幅1.65mというコンパクトなボディ、そしてフロントにエンジンがないことで実現した驚異のハンドル切れ角による4.3mという最小回転半径。これらのおかげで、「ラビリンス」と恐れられる東京・世田谷の裏路地を臆することなく走り抜けることができた。狭いコインパーキングも余裕で一発駐車可能。最強のシティコミューターだ。

その3:意外に座れちゃう後席
窮屈だろうと思っていた後席空間だが、身長165cmの乗員がリヤシートに座ると、膝まわりにも余裕あり。全長3.65mのAセグメント車ではあるが、前後オーバーハングを思いっきり切り詰めることで2.49mもホイールベースを確保しているおかげだ。リヤドアも付いているし、子供が小さいならファミリーカーとしても十分活躍してくれそう。

その4:高速巡航も快適
これも2.49mのホイールベースが効いているのだろう、Aセグメント車とは思えないほど高速巡航が安定している。100km/hで東名高速を走っていても直進安定性は良好、なおかつフラットな乗り心地で疲れ知らず。トゥインゴは、ロングツアラーの資質も十分だと感じた。

気になったところ

その1:隣の頭が揺れるカックンブレーキ
「お前の運転が下手なんだろ」と言われるとそれまでなのだが、スムーズに減速するのが難しい。ブレーキペダルを踏み込んでも途中までは無反応で、あるところから急にブレーキが効き始めるのだ。慣れてしまえばいいのだが、それまでは減速するたびに同乗者の頭がカックンと揺れるのが視界に入った。

その2:再始動のたびにギクシャク
交差点からの発進時も気になることがあった。アクセルを踏み込んでアイドルストップ状態からエンジンが再始動するまでにタイムラグがあり、なおかつショックが大きいのだ。途中からアイドルストップ機能をオフにしてしたら、発進が断然スムーズになった。

その3:やっぱりMTが欲しくなる
長期レポート車のトゥインゴは「EDCキャンバストップ」で、0.9Lターボエンジンに組み合わされるトランスミッションは6速DCT。できれば、現在は1.0L自然吸気エンジンの「S」のみに設定されている5速MTも選べたら…と思う。日本のマニアのツボを熟知しているルノー・ジャポンだからこそ、期待したいところだ。

というわけで、気になるところもあったトゥインゴだが、このクルマは減点法で評価するクルマではない。デザインでもいいし、走りでもいいし、「ビビビ!」と本能を刺激する要素があったら、直感で買っちゃっても後悔することはないだろう、と思った次第だ。

■ルノートゥインゴ EDC キャンバストップ
全長×全幅×全高:3645×1650×1545mm
ホイールベース:2490mm
車両重量:1040kg
エンジン形式:ターボチャージャー付き直列3気筒DOHC12バルブ
総排気量:897cc
最高出力:68kW(92ps)/5500rpm
最大トルク:135Nm/2500rpm
トランスミッション:6速DCT(6EDC)
サスペンション形式:Ⓕマクファーソン Ⓡド・デオン
ブレーキ 前/後:Ⓕベンチレーテッドディスク Ⓡドラム
タイヤサイズ :Ⓕ165/65R15 Ⓡ185/60R15
乗車定員:4名
WLTCモード燃費:16.8km/ℓ(市街地モード) 17.6km/ℓ(郊外モード) 19.5km/ℓ(高速道路モード)
車両価格:213万5000円

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