6速MT搭載のスポーティグレード「RS」を継続設定。マイナーチェンジ後に1.2Lターボ車とハイブリッド車を追加 【コスパ抜群! 一世代前の狙い目モデル】二代目トヨタ・オーリス(E18#系)…欧州車テイスト満点のスポーティなCセグメント5ドアハッチバック
- 2020/12/15
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遠藤正賢
中古車は世代が古く低年式なモデルほどお買い得かと言えばさにあらず。生産終了から年月が経つにつれ残存台数が減り、希少価値が上がることで相場が高騰することは珍しくない。
また本体価格が安かったとしても程度の良い個体が少ない、あるいは部品代が高いどころか一部の重要保安部品が生産終了していて入手困難なため維持そのものが困難、というケースも多々見られる。
そこで狙い目なのが、流通台数が多く故障や部品の心配も少ない、また燃費を含めた動力性能や安全性能の面でも大きく見劣りしないためコストパフォーマンス抜群な、現在新車販売されている世代よりも一つ前のモデルだ。
今回は、2012年8月に国内デビューしたトヨタのCセグメント5ドアハッチバック「オーリス」の二代目をご紹介しよう。
TEXT●遠藤正賢(ENDO Masakatsu) PHOTO●トヨタ自動車
Cセグメントハッチバックのカテゴリーは、欧州ではフォルクスワーゲン・ゴルフをベンチマークとして各社がしのぎを削る主戦場であり中核的存在だが、バブル経済期以前はセダン、以後はミニバンやSUVが主流となった日本ではややマイナーなポジションにある。特に5ナンバーサイズのミニバンが販売の主流となった1990年代後半から2000年代にかけては、国産車メーカーから徐々にラインアップが減っていった。
そんな中、トヨタはカローラFXからいっとき間を空けるものの、カローラランクス/アレックスを2001年に発売。その後日欧戦略車として2006年10月に初代オーリスを日本で発売する。
この時点で新開発のプラットフォームを初めて採用し、カローラよりも一足先に3ナンバーのワイドボディへとサイズアップ。デザインは欧州のEDスクエア(Toyota Europe Design Development S.A.R.L)が担当し、走りは安定感のあるハンドリングとフラットな乗り心地を持ち味とするなど、主戦場であるヨーロッパのテイストを強く打ち出していた。
2009年10月のマイナーチェンジではさらに、1.8L直4エンジンに6速MTを組み合わせた「RS」を追加するなど、スポーティな性格を強めている。
2012年8月に国内デビューした2代目オーリスは、そんな初代の正常進化版と言えるもので、全長を30mm延長しつつ全高を55mm下げることで、よりシャープな内外装に。1.8L車のリヤサスペンションをダブルウィッシュボーン式(1.5L車はトーションビーム式)として、見た目も走りもよりスポーティに進化した。
では、そんな二代目オーリスがどのように進化していったのか、モデルの変遷を以下に記す(価格はいずれも発表時点のもの(当時の税率における消費税込み))。
【2012年8月20日発表、発売】フルモデルチェンジ
グレード構成と価格は下記の通り。「RS」は6速MTに加え、専用チューニングのサスペンションと16インチディスクブレーキを採用している。
<1.5L直4&CVT、FF/4WD>
150X“Cパッケージ”…171万円/189万9000円
150X…179万円/197万9000円
150X“Sパッケージ”…198万円/216万9000円
<1.8L直4&CVT、FF>
180G…206万円
180G“Sパッケージ”…221万円
<1.8L直4&6速MT、FF>
RS…202万円
RS“Sパッケージ”…225万円
【2014年5月7日発表、発売】特別仕様車
チャネル再編成にともなう新ネッツ店誕生10周年を記念した特別仕様車として、「150X」をベースとした「ブラッキッシュラウンジ」(FF…196万4618円、4WD…215万9018円)を設定。
エクステリアには、16インチアルミホイール、メッキドアベルトモールディング&ブラック塗装センターピラーを採用したほか、ボディカラーに特別設定色ブラッキッシュレッドマイカを含む全5色を用意した。
室内には、シート表皮やインパネなどにオレンジステッチをアクセントとした本革を採用。オーディオクラスターなどにピアノブラック塗装、ステアリングホイールやシフトノブなどにダークシルバー加飾、3眼コンビネーションメーターやスイッチ類にクリアブルーイルミネーションを与えている。
【2015年4月6日発表、発売】マイナーチェンジ
ヘッドランプを強調するメッキモールを配したアッパーグリルや、バンパーコーナー部まで開口を広げたフロントロアグリル、水平基調のリヤバンパーを新たに採用して、全長を55mm拡大。「RS」はハニカムタイプのフロントグリルや前後スポイラー、サイドロッカーモールを装着した専用デザインとした。
また、新開発の8NR-FTS型1.2L直4直噴ターボエンジンを搭載する最上級グレード「120T」を追加。
さらに、単眼カメラとレーザーレーダーによるADAS(先進運転支援システム)「トヨタセーフティセンスC」を、1.2Lターボ車と1.8L車に標準装備し、1.5L車にオプション設定している。グレード構成と価格は下記の通り。
<1.5L直4&CVT、FF/4WD>
150X“Cパッケージ”…178万9855円/198万4255円
150X…189万2945円/208万7345円
150X“Sパッケージ”…208万5382円/227万9782円
<1.8L直4&CVT、FF>
180S…237万6000円
<1.8L直4&6速MT、FF>
RS…246万437円
<1.2L直4ターボ&CVT、FF>
120T…259万37円
【2016年4月18日発表、発売】追加モデル
2ZR-FXE型1.8L直4エンジンとTHS2を組み合わせた「ハイブリッド」を追加したほか、「120T」にスポーティな「RS」の内外装を与えた「120T“RSパッケージ”」を新たに設定している。グレード構成と価格は下記の通り。
<1.5L直4&CVT、FF/4WD>
150X“Cパッケージ”…178万9855円/198万4255円
150X…189万2945円/208万7345円
150X“Sパッケージ”…208万5382円/227万9782円
<1.8L直4&CVT、FF>
180S…237万6000円
<1.8L直4&6速MT、FF>
RS…246万437円
<1.2L直4ターボ&CVT、FF>
120T…259万37円
120T“RSパッケージ”…259万37円
<1.8L直4&THS2、FF>
ハイブリッド…262万473円
ハイブリッド“Gパッケージ”…283万2545円
■トヨタ・オーリスRS(FF)*2015年4月発表モデル
全長×全幅×全高:4330×1760×1480mm
ホイールベース:2600mm
車両重量:1270kg
エンジン形式:直列4気筒DOHC
総排気量:1797cc
最高出力:106kW(144ps)/6200rpm
最大トルク:180Nm/3800rpm
トランスミッション:6速MT
サスペンション形式 前/後:ストラット/ダブルウィッシュボーン
ブレーキ 前/後:ベンチレーテッドディスク/ディスク
タイヤサイズ 前後:205/55R16
乗車定員:5名
車両価格(当時):246万437円
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