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【静岡・三保レトロカーフェスティバル2021&いすゞ+スバルミーティング/117クーペ編】 ロッチ中岡も乗る「いすゞ117クーペ」が勢揃い! 希少なハンドメイドから最終型まで

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名車いすゞ117クーペがズラリと並ぶ圧巻の光景。

「静岡・三保レトロカーフェスティバル2021&いすゞ+スバルミーティング」の模様をお伝えする3回目は、いすゞの歴史において非常に重要な車種である117クーペを取り上げよう。一般的なセダンであるフローリアンをベースにした117クーペは、スポーティなベレットと違ってラグジュアリーなモデル。お笑いコンビ「ロッチ」の中岡創一さんの愛車としても知られる車種だ。

REPORT&PHOTO●増田満(MASUDA Mitsuru)

【いすゞ117クーペ】日本車の歴史に燦然と輝く美ボディは今も色褪せない

右列に117クーペ、左列にベレットが並んだ会場。
いすゞ117クーペはフローリアンをベースにイタリアのカロッツェリア・ギアがデザインしたクーペボディとされ、1966年のジュネーブショーに展示されたギア・いすゞ117スポルトを起源にもつ。美しさゆえ世界各国で複数のショーに輝いたが、複雑なボディを生産する設備が当時のいすゞになく、イタリアから熟練職人を呼ぶところから開発は始まった。

1968年に発売された117クーペは1.6リッターDOHCエンジンを搭載する1グレードでスタート。ハンドメイドで新車価格は172万円と高価だったため、生産台数は非常に少ない。この初期モデルは2500台未満とも言われるほど希少な存在だ。

【いすゞ117クーペ】ハンドメイドのなかでも初期のモデル。

【いすゞ117クーペ】マイナーチェンジ後のハンドメイド。
当初のハンドメイド車は1969年10月のマイナーチェンジ時にインジェクションを装備するECと1.8リッターSOHCエンジンが追加されている。それより以前のハンドメイドとの識別点はサイドウインカーの形状で、上の写真のモデルと右の写真のモデルを比べていただきたい。上の初期モデルだとウインカーに被さるようなメッキ枠が備わっているのだ。

またサイドウインカーの後に唐獅子をモチーフにしたエンブレムが備わるが、こちらも初期が青でマイナーチェンジ後は赤になる。厳密には1.8リッターも青で新車価格136万円だった廉価版の1800Nは黄色と数種類が存在する。

【いすゞ117クーペ】青いサイドエンブレムから1800と思われるハンドメイド。
【いすゞ117クーペ】スポークホイールに変更されたモデル。
【いすゞ117クーペ】純正ホイール+ホイールキャップ姿のハンドメイド117。
【いすゞ117クーペ】スポークホイールにホワイトリボンタイヤは当時の定番。

【いすゞ117クーペ】ハンドメイドでは珍しい黒いボディ。
ハンドメイド時代の117クーペは残存率が非常に高いことでも知られる。大きな変更もなく3年ほど作り続けられたが、1971年にアメリカのGMと提携したことでプレス機の導入が可能になる。そこで117クーペの生産はハンドメイド時代を終え、いよいよ量産体制へ移行するのだ。

【いすゞ117クーペ】量産型になった117クーペ。

【いすゞ117クーペ】メッキのフェンダーミラーやアルミホイールなどでカスタムされた量産型。
1973年3月のマイナーチェンジにより、117クーペはハンドメイドから量産型へ移行する。同時にエンジンはDOHCも1.8リッター化され、DOHCインジェクションと同ツインキャブ、SOHCツインキャブと同シングルキャブへラインナップを拡大している。

この時期の量産型はハンドメイドと同じ丸形4灯式ヘッドライトを備えるが、フロントウインカーがバンパー上からバンパー下へ移動している。またフェンダーミラーがボディ同色の角形へと切り替わる。上写真の量産丸目はアルミホイール以外オリジナルを比較的たもっているが、右写真のようにメッキのフェンダーミラーに変更している個体が圧倒的に多い。

【いすゞ117クーペ】ハンドメイドと同じグリルに変更された個体。
【いすゞ117クーペ】バンパーやフロントスカートが最終型になっている?な個体。
【いすゞ117クーペ】角形ライトになった最終型117クーペ。

【いすゞ117クーペ】純正アルミホイールを履いた最終モデル。
度重なる排出ガス規制への適合を経て、量産モデルは1977年11月にマイナーチェンジを実施する。この時から丸形だったヘッドライトを角形へ変更してスタイルを一新している。またフロントバンパーの下にスカート状のスポイラーが備わり、精悍な印象を与えるようになった。

さらに1978年からは2リッターエンジンのスターシリーズへ統一され、翌年には2.2リッター・ディーゼル、ジウジアーロ・カスタムなどもラインナップに加わった。1968年の発売から13年が過ぎた1981年、次期モデルのピアッツァが発売されたことで、117クーペの歴史は幕を閉じる。

次回はその他のいすゞ車を紹介する予定だ。

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