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Mine’s スーパーコンプリートエンジン 名門Mine'sが手掛けるRB26DETTコンプリートエンジンに迫る【WEB OPTION最新パーツ情報】

  • 2018/11/30
  • WEB OPTION編集部
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GT-Rチューニング、特にRB26DETTエンジンのコンピュータチューンの先駆けとして、日本のチューニングシーンをけん引してきたのが新倉通蔵代表率いるMINE's(マインズ)だ。今でも輝きを放つ「MINE'Sスーパーコンプリートエンジン」について、WEB OPTIONがレポートする。

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精密加工で気筒間の差を無くし軽量パーツで軽くまわるエンジンに!!

ノーマル然としていながら、サーキットで驚くほどのタイムを叩き出すマインズのGT-R。数々のレースで培った技術と経験が各パートにフィードバックされ、トータルパッケージでバランスを重視した作りになっている。

その中でもタイム向上の原動力となる重要なパートのひとつが、ドライバビリティやレスポンスの向上に重点を置いて組まれたエンジン。

マインズのコンプリートエンジンの内容はサーキット走行するデモカーとほぼ同じもの。“ほぼ”と表現するのは新しい強化パーツやより軽量なパーツなどが見つかった場合は、順次内容をアップデートしているためだという。

基本的には新品のヘッドやブロックを使って組まれるエンジンで、エンジンの下取りは不要。主にヘッドまわりの加工が多く、ポートはCNCによる精密な機械加工。燃焼室も同様に機械加工され、完璧な容積合わせが行われて6気筒すべてが均等な燃焼を行えるよう精密加工されている。

また、吸入空気をより多く取り入れられるよう1.5mmオーバーサイズのビッグバルブや、耐摩耗性、熱伝導性に優れたリン青銅バルブガイド、ベリリュームカッパーのバルブシートなど、高性能なパーツがリストに連ねられる。

さらに、重要なボルトのトルク管理をしっかり行うため、ヘッドボルトやクランクボルトはスタッドタイプへと変更。ヘッドやブロックの修正面研やピストン、コンロッドを軽量な鍛造品に変更し、ひたすら精密に組み込まれたエンジンだ。

「基本的には動く部分のパーツには強度を求めつつ軽量なものを使用。燃焼室は気筒ごとのバラつきを可能な限り抑え、ボルトで締め付ける箇所はトルクを均等に分散しつつ面接触するようスタッドボルト化しています。このコンプリートエンジンは基本的にサーキットユースを前提にする人向けで、街乗のみという方にはよりリーズナブルな精密オーバーホールリビルトエンジン(エンジン下取り)というメニューも用意しています。また、補機類も昔より進化している部分が多く、R35GT-Rのポート数が多い(霧化が良い)インジェクターを使用したり、より火花が強くなるダイレクトイグニッションコイル、R35のエアフロセンサーを流用するなども推奨している部分です」とのこと。

エンジン本体はもちろん、補機類まで最新の技術を投入することで、驚くほど好フィールなエンジンに仕上げることが可能となるのだ。

<製品仕様>
Mine’s
スーパーコンプリートエンジン2.6L/2.8L
価格:2.6L仕様 288万円/2.8L仕様 298万円

コンプリートエンジンの要となっているのがシリンダーヘッドまわりの加工。1.5mmオーバーサイズのビッグバルブ導入をはじめ、燃焼室やポートを機械による精密加工で均等に仕上げている。とにかく6気筒すべてが同じ燃焼を行えるようにしている形だ。
NC旋盤の切削痕が残る燃焼室。手作業では燃焼室の容積合わせは出来ても、形状までは均一に出来ないため、NC旋盤での機械加工をして6気筒の燃焼室すべてが同じ容積、形状になるように揃えている。
インテークポートは5軸のCNC旋盤を使って切削加工している。こちらもポート径や形状が同じになるよう、機械加工を行っている。もちろんインテークポートだけでなく、エキゾーストポートも同じようにCNC旋盤で切削加工を行う。
左側が純正ピストン&コンロッドで、右側がHKS製のピストンとコンロッド。純正は重量もあるし、バラツキも大きく、HKS製を使用して組んだ方が耐久性の面でも、軽さの面でもメリットが大きいという。使用する補機類やターボの選択によっては東名パワード製を使うこともある。よりレスポンスを求める場合、高価だがチタンコンロッドという選択肢もあり。
オイルクーラーなどを装着することが前提となるため、オイルポンプは大容量の強化品に換えている。エンジンを壊さないことの鉄則は、油圧を安定させることだからだ。この他にもオイルパンのバッフルプレート加工など、エンジンにオイルが行き渡る加工が施される。
R32&R33GT-Rの点火系をR34のパワートランジスタレス仕様にしつつ、R35に採用されているマグネットを使用した最新のダイレクトイグニッションコイルもマインズでは用意している。純正と同じ日立製の信頼性のあるパーツだ。
R32GT-Rの純正エアフロメーターの代替品としてマインズが推奨しているのが、R35の純正エアフロセンサーを流用する方法。センサー単体で交換できるため、センサーが壊れても低価格で交換できるところが特徴だ。コンピューターの書き替えが必要になるため、VX-ROMとセットで取り付けることとなる。
古い車両だと30年近くも経つため、エンジンハーネスの配線の被覆が劣化して、割れて銅線が出でしまってショートすることもあるという。すでに純正の新品エンジンハーネスは廃盤のため、マインズではリプロダクトした新品エンジンハーネスを用意しているそうだ。

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