話題沸騰のトヨタ･グランエース！見て、触って、座ってみた【東京モーターショー2019】

2019/10/24
MotorFan編集部小泉建治

海外仕様のハイエースのプラットフォームをベースとして乗用ワゴンに仕立てられたトヨタ･グランエース。アルファードやヴェルファイアを超える超豪華ミニバンとして、日本はもちろんアジア諸国の注目の的となっています。このほど、東京モーターショーのトヨタ車体のブースに展示されていたので、徹底的に観察してみました。

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　まずはエクステリアを観察してみます。言うまでもないことですが、とにかくデカイです。5.3ｍの全長や2.0m近い全幅も強烈ですが、なにより容積というか体積というか、自分のいる空間のなかにおける、このクルマの占有率がものすごいです。圧倒されます。

　その一方で、フロントマスクは物理的な大きさから来る迫力はあるものの、それほどオラオラ系に感じないのはアルファードやヴェルファイアに慣れすぎでしょうか？

　リヤまわりもマスの大きさがハンパじゃありません。でもここまでくると、メルセデス･ベンツVクラスやルノー･トラフィックのようにホテルや空港の送迎といった業務用の匂いも漂ってくるのか、アルヴェルのようなコワモテ感は思いのほか少ない印象です。

　リヤドアはもちろんスライド式です。早速リヤシートに座りましょう……という欲求を抑え、まずは運転席を観察します。

　ドライバーの視点は高いですけれど、ポジションは意外なほどセダンライクです。ボンネットにエンジンを収め、その後ろにキャビンのあるミニバンはどれも同様と思われるかも知れませんが、さすがにグランエースほどのサイズになるとボンネットの長さもそれなりにあり、コクピットまわりの設計にも余裕があるようです。

　見晴らしがよく、それでいてセダンのようなドライビングポジションがとれる……もしかしたら長距離ドライブも得意なのかもしれません。

　では再びスライドドアを開けて、2列目シートを見てみましょう。

　まぁ、この通りの広さです。全長が5.3mmもあるのに定員が6名なのですから、余裕があるのは当たり前です。室内長は約3.3m、室内幅は約1.7m、正確には1735mmもあります。幅が1735 mmということは、つまりは5ナンバーサイズの全幅よりも広いということです。5ナンバーのクルマがすっぽり収まってしまうのです。

　そして、ここからが既存のミニバンと違うところでして、3列目の乗員の空間も尋常ではありません。アルヴェルなどの特等席はあくまで2列目ですが、グランエースなら3列目でもなんの不満もない……どころか、極上の贅沢さを享受できるでしょう。

　では、いよいよ2列目シートに座ってみます。せっかくですので、スライドを一番後ろまで下げてみましょう。

　もはや説明不要ですね。身長174cmの筆者ですと、やや尻を前にずらしたダラけた姿勢でも足元にはご覧のような余裕が残ります。

　スペースの余裕もさることながら、シートそのもののゴージャスさにも圧倒されます。これは旅客機で言えば、ビジネスクラスを超えてファーストクラスの水準ですね（乗ったことがないので推定）。

　驚くべきは、2列目シートを一番後ろに下げた状態でも、3列目シートの足元にはこれだけのスペースが確保されているということです。Dセグメントくらいのセダンよりも確実に広いでしょう。実際には、3列目にも乗員がいるときにはここまで2列目シートを下げることはないでしょうから、2列目と3列目の4名分のシートはどれも特等席と言って差し支えありません。

　ちなみにグランエースは定員8名の仕様もラインナップされる予定で、こちらは室内長が6名乗りよりも75mm長い3365mmになるようです。

　いかがでしたでしょうか？実際にここまでの大きさやゴージャスさを必要としている人は限られるでしょうけれど、必要とか必要ではないとか、そんなものにとらわれないところに本当に贅沢というものはあるはずです。

　トヨタでは、このグランエースを2019年内には発売するとアナウンスしています。お値段もそれなりの額になると思われますが、人気を博するのは間違いなさそうです。

トヨタ･グランエース
全長×全幅×全高：5300×1970×1990mm
ホイールベース：3210mm
トレッド（F/R）：1670/1670mm
室内長×室内幅×室内高：3290×1735×1290mm
エンジン形式：直列4気筒直噴ディーゼルターボ
トランスミッション：6速AT