注目の新型車、ダイハツ・ロッキーと兄弟車トヨタ・ライズの試乗会に参加して感じたヒットの予感。 「ダイハツ・ロッキー&トヨタ・ライズ」見て触って乗ってみた! 手頃な価格のコンパクトSUVは走りも魅力的〈インプレッション〉
- 2019/11/26
-
MotorFan編集部 松井 亜希彦

ダイハツが開発を担当したコンパクトSUVロッキーは、全長4m以下の手頃なサイズと軽量ボディ+1.0ℓターボエンジンで軽快な走行フィール。意外な広さの室内空間と使いやすいラゲッジでファミリーユースへの対応力も高い。
11月5日に発売が開始されたダイハツ・ロッキーは、5ナンバーサイズの注目のSUVだ。新世代クルマづくりの基盤技術であるDNGA(Daihatsu New Global Architecture)をタントに続いて採用。全長3995mm×全幅1695mm×全高1620mmというサイズで5ナンバークラスに収まり、とくに4mを切っている全長はトヨタ・アクアや日産ノートより短いものだ。

同じモデルがトヨタからライズという名称で販売される。フロントまわりの造形が異なっているが、それ以外の部分はほぼ同じフォルムで、パワートレーンも共通だ。

パワートレーンは全車が1.0ℓ直列3気筒ターボを搭載。98ps/14.3kgmというスペックで、FFに加えて4WDも用意される。トランスミッションはタントでも採用されている、スプリットギヤを備えることでワイドレシオ化を実現したD-CVTだ。

試乗前のプレゼンテーションで説明された国内市場動向によれば、登録乗用車の新車販売台数がほぼ横ばいであるのに対して、SUVカテゴリーはここ数年、着実に伸長しているとのこと。そして「人気のSUVが欲しいが大きなクルマは苦手」「もう少し手頃な価格のモデルがあれば」という声が多かったという。

そこでダイハツは軽自動車で鍛えた良品廉価な新商品として、SUVらしい力強いデザインで運転のしやすいモデルの開発を進め、今回ロッキーとしてデビューさせた。価格はロッキー最廉価グレード「L」FF車が170万5000円となるが、こちらにも衝突予防安全装備スマートアシストは標準装備される。

試乗したのは16インチホイールを履くロッキー「X」と、17インチを履くライズ「Z」、どちらもFF車だ。実車を前にすると、SUVらしいフォルムをオーソドックスにまとめたフォルムにまず好感が持てる。インテリアはこの価格帯だけにソフトパッドなどは多用されていないが、シンプルにまとめられている。

エンジンを始動すると確かに3気筒特有の音と振動はあるが、気になるレベルではない。ターボ過給と1tを切る軽量ボディもあって、1名乗車で市街地を走るのはいたって快適。最近の軽自動車も走りのレベルは上がっているが、やはり登録車の広いトレッドは走りに落ち着きがぐっと増す。加えてフロントセクションの形状を工夫しタイヤ切れ角を増した新型プラットフォームの恩恵で最小回転半径は4.9m、17インチホイール装着車でも5.0mに抑えられているから小回りも十分に利く。665mmという高めのヒップポイントのおかげでフード越しの視界も良好だ。

17インチ車に乗り換えても好印象は同様だが、16インチ車に比べて乗り心地が少しゴツゴツとした印象に。大径ホイールのデザインは魅力的だが、SUVのフォルムであれば16インチ車もなかなかのルックスなので、購入時にはぜひ両車の試乗をオススメする。
コンパクトなクルマということで気になる室内の広さだが、カップルディスタンス(前後席間距離)は900mmを確保しており、身長165cmの乗員がポジションを合わせてそのまま後席に移動しても、かなりの膝前スペースが残り窮屈さは感じない。加えてラゲッジサイズはコンパクトSUVクラストップの大容量を備えている。フロアは2段デッキボードを上にすれば開口部下端とほぼフラット、下にすれば容量アップが可能。デッキボードを取り外せば凹凸の少ないアンダーボックスがあるのも魅力だ。

このようにロッキー/ライズは使い勝手が良く走りも侮れないレベルにあり、なんといっても低価格が魅力。ちなみにライズの最廉価グレード「X」は167万9000円とロッキー「L」の170万5000円よりも安価だが、スマートアシストは非装備でオプションでも選択できない。グレード名が一部同じでわかりにくいが、装備を見比べてほぼ同等の両車(FF車)を並べると以下のようになる。
トヨタ・ライズ「X」167万9000円
[16インチホイールのベーシックグレード]
ダイハツ・ロッキー「L」170万5000円 トヨタ・ライズ「X”S”」174万5000円
[16インチホイールの上級グレード]
ダイハツ・ロッキー「X」184万8000円 トヨタ・ライズ「G」189万5000円
[17インチホイール]
ダイハツ・ロッキー「G」200万2000円 トヨタ・ライズ「Z」206万円
[17インチホイール、ブラインドスポットモニターなどを標準装備]
ダイハツ・ロッキー「Premium」220万円
|
|

自動車業界の最新情報をお届けします!
Follow @MotorFanwebおすすめのバックナンバー
これが本当の実燃費だ!ステージごとにみっちり計測してみました。
日産キックス600km試乗インプレ:80km/h以上の速度域では燃費...
- 2021/03/26
- インプレッション
BMW320d ディーゼルの真骨頂! 1000km一気に走破 東京〜山形...
- 2021/04/03
- インプレッション

日産ノート | カッコイイだけじゃない! 燃費も走りも格段に...
- 2021/02/20
- インプレッション
渋滞もなんのその! スイスポの本気度はサンデードライブでこ...
- 2019/08/11
- インプレッション
PHEVとディーゼルで燃費はどう違う? プジョー3008HYBRID4と...
- 2021/06/28
- インプレッション
スズキ・ジムニーとジムニーシエラでダート走行の燃費を計って...
- 2019/08/09
- インプレッション
会員必読記事|MotorFan Tech 厳選コンテンツ

フェアレディZ432の真実 名車再考 日産フェアレディZ432 Chap...
- 2018/08/28
- 新車情報

マツダ ロータリーエンジン 13B-RENESISに至る技術課題と改善...
- 2020/04/26
- コラム・連載記事

マツダSKYACTIV-X:常識破りのブレークスルー。ガソリンエン...
- 2019/07/15
- テクノロジー

ターボエンジンに過給ラグが生じるわけ——普段は自然吸気状態
- 2020/04/19
- テクノロジー

林義正先生、「トルクと馬力」って何が違うんですか、教えて...
- 2020/02/24
- テクノロジー

マツダ×トヨタのSKYACTIV-HYBRIDとはどのようなパワートレイ...
- 2019/07/27
- テクノロジー
Motor-Fanオリジナル自動車カタログ
自動車カタログTOPへMotor-Fan厳選中古車物件情報

ダイハツ ロッキー
プレミアムG
中古価格 196.4万円

ダイハツ ロッキー
プレミアムG バックカメラ 電動パーキングブレーキ LEDヘッドランプ・フォグランプ 全車速追従...
中古価格 197.2万円

ダイハツ ロッキー
プレミアムG キーフリーシステム アルミホイール 運転席・助手席シートヒーター オートライト オ...
中古価格 211.7万円

ダイハツ ロッキー
プレミアムG キーフリーシステム アルミホイール 運転席・助手席シートヒーター オートライト オ...
中古価格 213万円

ダイハツ ロッキー
プレミアムG キーフリーシステム LEDヘッドライト LEDフォグランプ 運転席・助手席シートヒ...
中古価格 213万円

ダイハツ ロッキー
プレミアムG ディスプレイオーディオ パノラマモニター セキュリティーアラーム アイドリングスト...
中古価格 214.1万円