Motor-Fan[モーターファン]|自動車最新ニュース・速報、試乗記など、クルマとカーライフを楽しむサイト

  • モーターファンテック
  • モーターファンバイクス[Bikes]
  1. TOP
  2. カタログ
  3. トヨタ|TOYOTA
  4. ヤリス

トヨタ・ヤリスのメカニズムをピンポイント解説!| コンパクトカー・レビュー

  • 2020/02/06
  • ニューモデル速報
このエントリーをはてなブックマークに追加

初代の爆発的なヒット以来、ヴィッツ/ヤリスは性別や年代はおろか国境さえも超えて、さまざまな用途に応える、オールマイティなコンパクトカーとして愛され続けている。今回のモデルチェンジでは、WRCのラリーカーのベースモデルとしての要求までをも満たすことが求められる存在となった。そうした背景の中で、トヨタの持つ最新の知見と技術が投入され全面刷新された新型ヤリスのメカニズムを紹介する。

REPORT●安藤 眞(ANDO Makoto)/編集部

新型にも色濃く残る初代のコンセプト

初代ヴィッツは、トヨタの新たなコンパクトカーとして、「21世紀の世界のモビリティ」を念頭におき、1999年の1月に発売された。当初月販目標は9000台。しかし6ヵ月後には目標を軽々と超え、国内の登録累計10万台を突破する空前の大ヒットとなった。

コンパクトサイズをキープしながらエモーショナルなデザイン

全長:3940mm ホイールベース:2550mm
全幅:1695mm
全高:1500mm

前傾したキャビンとボディサイドの抑揚ある造形で、躍動感や軽快感が表現されたヤリスのボディ。その内には世界ラリー選手権での使用も想定されたTNGA思想による骨格が配され、実用車の域を超える、上質な走りが追求されている。また、競合車にサイズの拡大傾向が見られる中、コンパクトなサイズにこだわったのも新型ヤリスの特徴だ。

慣性諸元追求の数々の施策

ラジエターやバンパーの組み立て工程を変えることで、フロントオーバーハングの最小化を実施。フロントバンパーリインフォースは1800MPa級とすることで軽量化を図り、ヨー慣性モーメントを削減している。

コンパクトでも高い居住性

ドライビングポジションは、WRCドライバーの意見も取り入れて最適化を実施。ステアリング基準でシートスライドを合わせても、足元が窮屈にならない。後席居住性もBセグメント車としては快適なレベルを確保する。

エンジンの重心位置にこだわり運動性能の向上に貢献

左右の輪重を均等化するため、エンジン重心と車体中心軸が極力近くなるよう、従来よりエンジンを右に寄せて搭載。GA-Bプラットフォームは先進国向け専用とし、3気筒専用に特化したことで実現したレイアウトだ。

ボディ各部の強化策で実現された高剛性ボディ

ボディサイドの環状骨格を左右方向にもつなぎ、スペースフレームのような構造を形成。従来型では生産性の観点から途切れていた骨格を連続させることで、欧州車を凌駕する高剛性ボディをつくり上げている。

インパネ内部の部品レイアウト調整を経て実現した構造

ストラットタワーからカウルを挟み、インパネリインフォースにかけて「日」の字型の閉断面構造を形成。フロントサスタワーの倒れ剛性や、フロントボディの横曲げ剛性を向上させ、意のままの操舵応答を実現する策のひとつ。

トンネル断面を結合させることでより強固なフロアに

旧型はトンネル断面とセンタークロスメンバーがつながっておらず、境目が剛性の弱点となっていた。新型はセンタークロスの中央を絞り形状として「お迎え」を出し、トンネルとの結合を完結させている。

高強度材の最適配置で軽く強く

使用鋼板の高ハイテン化も大きく進展。最大1800MPa級のホットスタンプ鋼板まで使用する。590MPa級ハイテンの使用率は従来型の3倍を超える38%に達しており、ボディシェル重量は約10㎏軽くなっている。

構造用接着剤の導入により適所を効果的に強化

構造用接着剤も新たに導入。フロアパネルとフロアクロスメンバーの結合点、フロントシート取り付けブラケットの結合点、リヤフェンダーの周囲、ロワバックパネルまわりなどに使用されている。

新構造のエアバックを採用

側面衝突に対しては、サイドエアバッグの性能向上も行なっている。従来型は胸部のみカバーするものだったが、新型は腰までカバーする大型の3バッグ構造に変更。人体各部の耐性に配慮の上、3つのバッグの内圧をそれぞれ最適化している。また展開開始を速めるために、センシングシステムも刷新。Bピラーに内蔵されたGセンサーに加え、ドア内圧の増加を検知して衝突を判断する圧力センサーも追加している。

おすすめのバックナンバー

これが本当の実燃費だ!ステージごとにみっちり計測してみました。

これが本当の実燃費だ!ステージごとにみっちり計測してみました。 一覧へ

会員必読記事|MotorFan Tech 厳選コンテンツ

会員必読記事|MotorFan Tech 厳選コンテンツ 一覧へ

Motor-Fanオリジナル自動車カタログ

自動車カタログTOPへ

Motor-Fan厳選中古車物件情報

中古車TOPへ