スーパーチャージャーが回転! 映画史上、最も人気の劇中車「インターセプター」登場【 富士見自動車博覧会】
- 2021/05/05
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増田満
4月25日に長野県・富士見パノラマリゾートで開催された富士見自動車博覧会。会場には年式を問わず内外の名車が集まったが、今回はひときわ注目度の高かった1台を紹介しよう。メインステージ脇に展示されていたのが、このフォード・ファルコンXBをカスタムしたインターセプター仕様だ。
1979年に公開された映画『マッドマックス』はクルマ好きなら1度は観たことがあるのではないだろうか。メル・ギブソン演じる特殊警察M.F.P.の警官、マックス・ロカタンスキーがパトカーを操り暴走族を摘発するカーアクションストーリー。マックスが乗るのはインターセプターと呼ばれる漆黒の特殊追跡車で、シフトノブの脇にあるスイッチによりボンネットから突き出たスーパーチャージャーをオン・オフさせることが可能。これにより5.8リッターV8エンジンは600馬力を発生するという設定で、奥目になるフロントマスクを装備する外観同様に猛烈な加速力を演出。インターセプターのレプリカは日本にも数台存在するようだが、そのうちの1台を紹介しよう。
インターセプター・レプリカを製作するのに欠かせないのが、ボンネットから突き出たスーパーチャージャーだろう。映画に使われた車両でもダミーだったようだが、このクルマでもダミーを載せている。エンジンはクリーブランド351と呼ばれる5752ccのV8OHV。オーナーのSamnさんがオーストラリアから個人輸入した個体で、当時からこのエンジンが載っていたそうだ。ただ日本で登録した後にミッションを変更したりキャブレターを交換したりと、数え切れないほど修理を繰り返したそうだ。
幅広いベルトでエンジンと連結されたスーパーチャージャーだが、実際には作動せず電動モーターで回転するようにされているから見た目で判断はできない。あくまでルックス重視の装備だが、日本で走らせるとラジエターから水漏れを起こしたりオイルが漏れたりとトラブル多発したため、本当に使えるようにするつもりもないそうだ。
外装はオーストラリアの前オーナーがカスタムを進めていた状態で譲り受けているため、ほぼこの形になっていたとか。ファルコンから大きく印象を変えたフロントマスクや、2つ装備される特徴的な形状のリヤスポイラーなどもすでに再現されていた。ただ、映画に使われた本物のリヤスポイラーと若干形状が異なるため、手直しを考えられているそうだ。
スーパーチャージャーと同様に左右に4本ずつ装備されるマフラーもインターセプターの特徴だろう。V8エンジンらしさを演出するためだったそうだが、ドラッグマシンのようで迫力満点。ワイドなB.F.グッドリッチ製タイヤも見せどころだろう。
室内も本物そっくりにカスタムされていて、運転席に座れば気分はマックスそのものになれる。装備品だけでなくダッシュボード上にショットガンを置くなど、展示する時の工夫もこだわりだ。
映画の劇中車を再現するなら、お気に入りの1シーンにこだわることも大切。レプリカなのだからオーナーが自由にカスタムして良いのも特権だろう。インターセプターは『マッドマックス』と続編の『マッドマック2』にも登場する。2作では装備や形状などが異なるから、どちらをモチーフにするか悩むことすら楽しめる。この車両は『マッドマックス』の仕様を再現しているが、今後外装をレストアする予定という。
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