同乗しているときにクルマが暴走し始めた! そのとき、助手席のあなたは──安藤眞の『テクノロジーのすべて』第27弾
- 2019/06/06
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安藤 眞
同乗しているときにクルマが暴走し始めた! そのとき、助手席のあなたに何かできることはないのだろうか。
TEXT:安藤 眞(Ando Makoto)
池袋と福岡で、相次いで暴走事故が起こったのはご存じのことと思う。どちらも助手席に奥様が乗っておられたようで、いずれも暴走を開始してから衝突して止まるまで、そこそこの時間があったようなので、さぞかし怖い思いをされたのではないか。
だから、もしあなたがそういう仕様のクルマの助手席に座っていて、ドライバーが明らかに暴走を始めたら、エンジンスタートボタンを連打するか長押しするか(所定の手順に従って操作)をすれば、とりあえずエンジンは停止し、それ以上、加速することは阻止できる(サイドブレーキも引ければなお良い)。ハイブリッド車でも電気自動車でも、システムが「待機状態」になるから、モーターの通電が止まって加速はしなくなる。
従来型のキーシリンダー方式だったり、エンジンスタートボタンがハンドルの右側に付いていたりした場合、助手席から手を伸ばすのは難しいかもしれないが、ハンドルより左に付いているクルマにお乗りなら、ぜひ覚えておいていただきたい対策である。
あるいは、スタートボタンが右にあるクルマでも、「シフトレバーをニュートラル(N)に入れる」という方法があるので、合わせて覚えておき、できればシミュレーション練習していただきたいと思う(直進式レバーなら、Dレンジから前に向かって叩くだけ)。
また、池袋の事故のように、ドライバーが「アクセルが戻らなくなった」と冷静に会話できる状態であるなら、これらの対応を知っていたら自分で対処できた可能性もある。
と、ここまで書いていて気付いたのだが、エンジンスタートボタンは助手席から手の届く範囲に配置するよう統一するのも、暴走対策に加えるべきなのかもしれない。
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