Motor-Fan[モーターファン]|自動車最新ニュース・速報、試乗記など、クルマとカーライフを楽しむサイト

  • モーターファンテック
  • モーターファンバイクス[Bikes]
  1. TOP
  2. カタログ
  3. スズキ|SUZUKI
  4. ハスラー

連載コラム「酷道を奔り、険道を往く」Vol.7 房総半島は素堀りトンネルの宝庫!【房総トンネル紀行(酷道険道:千葉県)】スズキ・ハスラー

このエントリーをはてなブックマークに追加
房総半島は素堀トンネルの宝庫だ。トンネルというより、隧道と呼ぶ方が相応しいかも知れない。写真は月崎トンネル。軽自動車でも圧迫感を覚えるほど狭いトンネルが多いから、あまり大きなクルマで行くのは得策ではないだろう。

圧巻! 微妙に歪んだドームトンネル

 そんな将棋の駒トンネルを通り抜け、小湊鐵道としばらく並走すると、今度は本記事のメイン写真にも使っているドームトンネルが現れる。

 あ、このドームトンネルとか先ほどの将棋の駒トンネルとかは、自分が勝手に付けた名称です。東京から近すぎて観光地化されていないからなのか、それとも筆者の取材が甘すぎるのか、いろいろ調べても名前がわからんのですよ。

 で、このドームトンネルだが、とにかく圧倒的な迫力に満ちている。

 ちょっと斜めに歪んだような楕円のシルエットはまるでアートだし、内壁に浮かび上がる地層にはあまりの美しさに声も出ない。

 アートは人の手によるものであり、地層は言うまでもなく自然によって形成されたもの。つまりこれは、人間と自然のコラボレーションによって生み出された奇跡のトンネルなのである!

 と、筆者ひとりで興奮しても読者諸賢は呆気にとられるばかりだろうが、いや本当に実物は凄いので、ぜひひとりでも多くの方にご自身の目で確かめていただきたい。

五井と上総中野を結ぶ小湊鐵道。非電化および単線で、都心から至近ながらも古風な趣を残しておりファンも多い。上総中野から東側はいすみ鉄道が外房の大原までを結んでいる。
 さて、このドームトンネルにもオチがある。将棋トンネルを抜け、ドームトンネルを抜け、そのまま進むと、この名もなき酷道険道の東側を養老川をはさんで並行して走っている県道81号線から伸びている農道とあっけなく合流してしまうのである。

 右折してその農道を進めば県道81号線だし、直進すれば県道160線にブチ当たる。......つまりだ。例によって「だからなんでわざわざこんなトンネルを掘ったの?」ということである。

 確かにこのふたつのトンネルの部分には小高い山があるわけだが、ちょっと東には低くて平らな土地があるわけで、なにしろ川が流れているくらいだからそれは明白であって、ちょっと迂回すればすむ話である。

今回の旅のパートナーはスズキ・ハスラーの最上級モデルであるXターボの4WDモデル。スタンバイ式AWDだが、急な下り坂をブレーキ操作なしで降りられるヒルディセントコントロールや、スリップしたホイールのブレーキ制御を早めてグリップしているホイールに駆動力を集中させるグリップコントロールなど、上級車種顔負けのデバイスを装備する。
 そもそも房総は、北海道を除く日本列島には珍しく、険しい山の少ない緩やかな丘陵地帯が広がる半島である。わざわざ苦労して掘らなくても、なんとかなったのではないかと思えるトンネルが多いのだ。

 だが一方で、トンネルの重要性が低いからこそ、こうした素堀りトンネルを刷新させる必要がなく、結果的に昔ながらの姿のままで残せているのかもしれない。

 こうしたトンネルを掘った経緯にしても、単に筆者が浅はかだから気づかないだけで、きっと理にかなった事由があったに違いない。

 今回こうして疑問に思ったことで、今後はその事由に関わるような情報についてアンテナを張っていられる。疑問に思わなければ大切な情報もスルーしてしまうわけで、そうやって知識欲を喚起し、時間をかけて満たしていけるのも旅の面白いところだ。

おすすめのバックナンバー

自動車業界 特選求人情報|Motor-FanTechキャリア

「自動車業界を支える”エンジニアリング“ 、”テクノロジー”情報をお届けするモーターファンテックの厳選転職情報特集ページ

motorfuntech

これが本当の実燃費だ!ステージごとにみっちり計測してみました。

これが本当の実燃費だ!ステージごとにみっちり計測してみました。 一覧へ

会員必読記事|MotorFan Tech 厳選コンテンツ

会員必読記事|MotorFan Tech 厳選コンテンツ 一覧へ

Motor-Fanオリジナル自動車カタログ

自動車カタログTOPへ

Motor-Fan厳選中古車物件情報

中古車TOPへ