スバル・レヴォーグの選び方 −価格・装備・仕様をグレード種類別に比較 -カーライフの悦びに浸る-
- 2019/07/28
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渡辺 陽一郎
かねてから好評の実用性に加えて、アイサイトの強化による安全性の向上で、新型レヴォーグは隙のない一台となった。しかし、内装の仕立てやパフォーマンスまで踏み込むと、レヴォーグ選びはさらに奥が深くなる。
REPORT●渡辺陽一郎(Watanabe Yoichiro)
※本稿は2017年8月発売の「ニューモデル速報 Vol.555 新型レヴォーグのすべて」に掲載されたものを転載したものです。車両の仕様や道路の状況など、現在とは異なっている場合がありますのでご了承ください。
コスパに優れる1.6ℓスペシャリティな2.0ℓ
いまやクルマの人気はミニバンとSUVという二大勢力が席巻しており、いつしかワゴンの存在は忘れられ……と思うかもしれない。
しかし、そんな状況に風穴を開けたのがレヴォーグだ。日本の交通環境を念頭に置いてその開発は進められ、手頃なボディサイズの内側には乗員と荷物を遠慮なく乗せられる空間を確保。
また、ぶつからないクルマでお馴染みのアイサイトを装備して安全を追求するなど、空間の広さだけに留まらない侮れない実力を誇っていた。
デビューから数回の改良が施されたが、今回の目玉はなんといってもアイサイトにツーリングアシストなる新機能が追加されたことだろう。
これは先行車や区画線をカメラで認識し、120km/hまでならアクセルとブレーキとステアリング操作をアシストして、高速道路での巡航や渋滞における疲労を軽減し、結果としてヒューマンエラーによる事故を防ぐという優れもの。
そのほかにも内外装や走行性能にまで及ぶなど、そのメニューは大掛かり。「これ一台で十分」と思わせる説得力がさらに増したことで、注目している人は多いことだろう。
下記の通り、グレード構成はシンプル。1.6ℓと2.0ℓのエンジンに大別でき、後に紹介する「STI Sport」を除けば、前者が3種類、後者は1種類となる。
● レヴォーグの車種体系と価格
それらを詳細に見ると、最も安価な「1.6GTアイサイト」でも装備は充実しており、LEDヘッドランプや17インチアルミホイールなどを標準装着。アイサイトと銘打つだけあって、アイサイトも標準で搭載する。もちろん、ツーリングアシスト付きの最新バージョンだ。
それ以外にも電動パーキングブレーキやパドルシフト、本革巻きステアリング ホイールが与えられており、最もリーズナブルなグレードとはいっても決して見た目や機能性で見劣りしておらず、コストパフォーマンスに優れているのがわかる。
これでも十分魅力的な仕様ではあるが、注目は「1.6GTアイサイトSスタイル」。9万7200円プラスで運転席8ウェイパワーシートやフロントシートヒーター、さらにスーパーUVカット&撥水加工ガラスが加わる。ホイールも18インチアル ミとなり見映えもする。
さらに15万1200円高い「1.6GT−Sアイサイト」は、これら2台と比べるとその差は大きい。
とくにインテリアは、フロントシートがホールド性を高めたスポーツタイプとなり、運転席は10ウェイ、助手席は8ウェイの電動調整機能も加わる。
ステアリングなどにはブルーのステッチが施される。もちろん走りもビルシュタイン製ダンパーを与えることで磨きが掛けられている。
このモデルをベースに、300ps/40.8kgmを誇る2.0ℓへと換装したのが「2.0GT−Sアイサイト」。価格は54万円高いが、4WDシステムはセンターデフを備えたVTD−AWDとなり、SIドライブにS#が加わる。
さらに、18インチアルミはブラック塗装と切削光輝を施した専用品となり、シート表皮がウルトラスエード/本革となるなど、性能差以外にも違いがある。スペシャリティな一台という位置づけだ。
隙のない性能と機能を纏う1.6GTの〝Sスタイル〟
価格を抑えたい場合は「1.6GTアイサイト」を検討するが、セットオプションに注意したい。
後方の並走車両を検知して知らせる機能を含んだアイサイトセイフティプラス は、安全を考えると必ず装着したいが、これを「1.6GTアイサイト」に加えると総額が298万800円になる。ちなみに運転席8ウェイパワーシートなども一緒に装着される。
これなら、「1.6GTアイサイトSスタイル」に、アイサイトセイフティプラスを加えよう。総額は301万3200円と、3万2400円しか違わず、この差額でアルミホイールが18インチになる。
「1.6GTアイサイト」で安全装備を強化すると価格の安さが薄れるため、お薦めは「1.6GTアイサイトSスタイル」と考えたい。これにアイサイトセイフティプラスを加えると、フロント&サイドビューモニターとスマートリヤビューミラーが加わる。
さらに上級の「1.6GT−Sアイサイト」は、助手席パワーシートなども備えるが、約7万5000円に換算されるビルシュタイン製ダンパーに対するニーズが選択の分かれ目だ。試乗して違いを確かめたい。
「2.0GT−Sアイサイト」は、最高出力が1.6ℓターボの1.8倍、 最大トルクは1.6倍に強化され、価格は4WDなどの上級化を含めて実質50万円高い。
JC08モード燃費は1.6ℓターボの83%で、使用燃料はプレミアムガソリンだ。これらの条件を考慮して選びたい。
● グレードによる装備の違い(標準モデル)
● アイサイトは全車に搭載
ステレオカメラを用いた安全装備「アイサイト」は全車標準装備。また、新機能のツーリングアシストも搭載。0km/h〜約120km/hで、前走車や車線を認識しながら追従を行ない、高速道路などでの巡航や渋滞での疲労を軽減する。
● 排気量だけの違いに留まらないパワートレーン
排気量などの違いに留まらず、例えばSIDRIVEは1.6ℓが2モードなのに対して、 2.0ℓにはS#が加わる。また、AWDシステムも2.0ℓが搭載するVTD-AWDは前後駆動力配分が60対40から45対55と、後輪に駆動力が多めに振り分けられる。
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