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スバル・レヴォーグの選び方 −価格・装備・仕様をグレード種類別に比較 -カーライフの悦びに浸る-

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グレード間で外観の差はなし。パフォーマンスの違いに注目。

今回のマイナーチェンジから遡ること約1年。レヴォーグの魅力を全方位で高めた最上級モデルとして登場したのが「STI Sport」と銘打つスポーティバージョンだ。

登場からわずか1ヵ月で受注全体の4割を占めるほど反響は高く、マイナーチェンジ後も引き続き販売が行なわれており、1.6ℓと2.0ℓのいずれにも設定している。

シリーズにおける頂点を担うだけあって、ベースとなる「1.6/2.0GT−Sアイサイト」に比べて、さまざまな装備が追加されている。フロントグリルとバンパーのほか、ホイールも専用デザインとし、存在感は標準モデルとは一線を画する。

インテリアの仕立ても明確に異なり、随所にあしらったボルドーは大人の色香を振り撒き、レッドで縁取ったメーターは眺めるたびにドライバーをその気にさせる。

専用本革シートに収まり、専用の本革巻きステアリングホイールやシフトレバーに触れるたびに他では味わえない特別な空間にいる満足感を与えてくれる。

しかし、「STI Sport」の真骨頂は、やはり走りだ。

装着されるダンパーはビルシュタイン製だが、前輪側にコンフォートバルブを備えるダンプマチックⅡを採用し、後輪にも専用のチューニングを施している。また、アルミ製の鍛造製フロントロワアームとピロボールも走りを際立たせる重要なアイテムだ。

標準モデルの「GT−S」をベースにこれらのアイテムをプラスする一方で、エンジンやAWDシステムなどは変わらない。また、1.6ℓと2.0ℓを比べても、追加される装備に違いはない。

レヴォーグは趣味性が重視されるワゴンだから、内外装が好みに合えば検討したい。特に高性能の2.0ℓはSTIスポーツ化によって得られる恩恵が大きい。

けれども、気になるのは価格。ベースの「1.6/2.0GT−Sアイサイト」と比べて、1.6ℓは48万6000円、2.0ℓは43万2000円高い。

しかし、「STI Sport」には「1.6/2.0GT−Sアイサイト」に16万2000円で装着できるアイサイトセイフティプラスが標準装備される。さらにウェルカムライトとサテンメッキドアミラーも標準装着される。これらを差し引いた差額(約22万円)がSTI Sport専用品の対価となるわけだ。

それを踏まえて、果たして「STI Sport」の場合は1.6ℓと2.0ℓのどちらを選ぶべきなのか?

「GT−S」の場合は1.6ℓと2.0ℓの差額は54万円。先述したように1.6ℓと2.0ℓではエンジンの性能だけでなく、AWDもアクティブトルクスプリットからVTD−AWDへと進化している。

そして、「1.6GT−Sアイサイト」から「2.0STI Sport」へステップアップするとなると差額は97万2000円となる。追加装備や安全機能の充実を考えると決して割高ではないが、惜しみなく払うには勇気がいる。

なので、独特の雰囲気に惚れたなら1.6ℓで留めておくのが賢明。圧巻の性能を余さず堪能したいなら2.0ℓを選びたい。

グレードによる装備の違い(STI Sport)

内外装は共通だが、性能に歴然とした差がある

専用アイテムでひと味違う雰囲気に

標準モデルと比べて最も変わるのが、随所にボルドーをあしらったインテリア。専用本革を使用したシートやレッドステッチなど、大人の色気が漂っている。また、メーターも円周をレッドで縁取ってドライバーの気分を高揚させる専用デザインとなる。

「STI Sport」ではアイサイトセイフティプラスが標準装備。なかでも、ルーム ミラーにリヤカメラの映像を映すスマートリヤビューミラーは、後席乗員や荷物に後方視界を遮られない。

ビルシュタイン社と共同開発したダンパーが走りを際立たせる。DampMaticⅡがしなやさとハンドリングの良さに貢献。

メーカーオプション&ボディーカラー

安全性を高めるアイサイトセイフティプラスは必需品

アイサイトセイフティプラスを装着すると、後側方警戒支援システムのほか、オートハイビームアシストやスマートリヤビューミラーなど安全性をワンランク高める装備が備わる。標準モデルは全車オプション扱いだが、「STI Sport」は標準装備される。

標準モデルにも本革シートを装着可能。グレードでカラーが異なり、「GT」系はブラック、「GT-S」はブライトパールも選べる。運転席には4名分のポジションを記憶可能。

「S-style」を除き、サンルーフをオプションで装着できる。電動チルト&スライド式のため、気軽に車内の換気を行なえる。

《ボディカラー》

※は3万2400円高。★は「STI Sport」専用色。

レヴォーグとライバル車の比較

メルセデス・ベンツ CLA シューティングブレーク

価格帯:415万円~789万円
推奨グレード:CLA180シューティングブレーク AMG Style(415万円)

流麗なプロポーションに定評のあるCLAのワゴン版。そのルックスから想像できるように、見た目の美しさこそが第一。通常時の荷室容量は495ℓと少なめ。

フォルクスワーゲン・ゴルフヴァリアント

価格帯:293万9000円~569万9000円
推奨グレード:TSIハイライン(339万9000円)

輸入車の定番であるゴルフをベースに荷室を拡大。通常時で605ℓ、最大で1620ℓとレヴォーグを上回る。また直近の改良で渋滞時追従支援システムを搭載。

マツダ・アテンザワゴン

価格帯:276万4800円~400万1400円
推奨グレード:XDプロアクティブ(4WD)(350万4600円)

見た目もサイズも大胆だが、荷室容量は506ℓと一歩譲る。ただし、42.8kgmを誇るディーゼルやG-ベクタリングコントロールなどユニークな点が多い。

強豪の誰が相手でも臆さないレヴォーグの高い実力

アテンザワゴンではクリーンディーゼルターボの「XDプロアクティブ」を選ぶ。4WD仕様にセーフティクルーズパッケージ、ドライビングポジションサポートパッケージを加えると364万5000円だ。

レヴォーグ「2.0GT−Sアイサイト」にアイサイトセイフティプラスを加えて条件を合わせると、370万4400円で金額が近づく。レヴォーグは走りが適度に機敏で後席を含めて居住性が優れ、アテンザワゴンはディーゼルの高い実用トルクと低燃費が魅力だ。

ゴルフヴァリアントでは1.4ℓターボの性能がレヴォーグの1.6ℓターボと同等で、価格は「TSI ハイライン」が339万9000円になる。リヤトラフィックアラート などが備わるから、レヴォーグ「1.6GT−Sアイサイト」にアイサイトセイフティプラスを加えても316万4400円だ。

レヴォーグは駆動方式も4WDだから、45万円は安い。ゴルフヴァリアントは内外装から乗り心地まで上質だが、スポーティ感覚はレヴォーグが勝る。

CLAシューティングブレークは、1.6ℓターボの「180」が415万円。カーナビは標準で装着するが、レーダーセーフティパッケージは19万9000円のオプションだ。

レヴォーグ「1.6GTアイサイト Sスタイル」と同等の装備でFFだから、レヴォーグが130万円くらいは安い。これがCLAの上質感の対価になる。

スバル・レヴォーグとライバル車を比較試乗|VS アテンザワゴン×ゴルフ・ヴァリアント×CLAシューティングブレーク

ニューモデル速報 Vol.555 新型レヴォーグのすべて

1.6L/2.0L直噴ターボとリニアトロニック、4WDを組み合わせたパワートレーン、そしてWRXと兄弟関係にある、鍛えられた基本骨格とサスペンションを備えるレヴォーグ。17年7月に実施されたマイナーチェンジで、全車が標準装備するアイサイトは新たにツーリングアシストが加わり、足まわりやパワーステアリング制御、エンジン特性を最適化するだけでなく、遮音性の向上も実現。エクステリア/インテリアのブラッシュアップも実施するなど、そのきめ細やかな進化の全貌を解説した1冊です。

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