Impression from Editor's room VW ARTEON TSI 4MOTION Elegance アルテオンの放つ妖艶さ、549万~の価格は高コストパフォーマンスなのか?
- 2019/07/03
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MotorFan編集部 鈴木慎一
前置きが長くなったが、乗ってみよう。エンジンを始動すると、なにやらちょっと勇ましいエキゾーストノートが聞こえる。EA888型で最強の2.0ℓ280ps/350Nmというハイスペックにふさわしいサウンドだ。が、RラインはなくEleganceを選んだ身としては、ちょっと合わない。と思ってドライブモードを見るとモードは「スポーツ」になっていた。
ドライブモードは「エコ」「コンフォート「ノーマル」スポーツ」そして「カスタム」がある。それぞれダンパー(電子制御で減衰力を変えられる)やステアリング、ACC、エアコンなどをノーマル、スポーツ、エコのどれかに設定してある。
コンフォートを選んで試乗をスタートした。
乗り出した時点では曇り。都心を少し走ってみる。「スポーツ」では乗り心地がはっきり「硬い」と思ったが、コンフォートなら問題ない。硬いなぁと思ったときに、タイヤサイズを見てみたが、なんと245/35R20というサイドウォールが薄いタイヤを履いてた。このタイヤでコンフォートでこの乗り心地なら、なかなか良いのではなかろうかと思いながらドライブを続ける。
アルテオンが似合うのは都会だと思う。ボディサイズが大きいから細い裏道では少し気を遣うが、メルセデス・ベンツのEクラスより幅広いと思えば、取り回し性に難があるわけではない。
MQBでもっとも長いホイールベース(2835mm)は、メルセデスのC(2840mm)とほぼ同じ。だから、175cmのドライバーが運転席でポジションをとっても、後席の足元は広々だ。膝元の余裕は25cmにもなる。楽々脚も組める。後席に大事なゲストを乗せても、ファミリーカーとして使ってもOKだ。ただし、都会の狭いコインパーキングや狭いガレージ(筆者の自宅のような)に駐めるときはちょっと気を遣う。
翌日は梅雨らしく雨。高速道路を比較的長い距離(300kmほど)走ってみた。第5世代のハルデックスカップリングを使うAWDシステムは、前後トルク配分を100:0から50:50の範囲で制御してくれる。とはいっても、ドライバーが感じるのはAWDらしい安心感だけ。悪天候になればなるだけ、4モーションの安心感がうれしい。
「コンフォート」モードで東名道を走り、厚木ICから圏央道へ入ってみた。80〜100km/hで走行するので、「エコ」でもいけるだろうと思い、設定を変更。100km/h走行時のエンジン回転数は1800rpmほどだ。これで淡々を走ると燃費は17.0km/ℓほど。燃料タンク容量が68ℓだから航続距離は1000kmを超える。これもうれしいポイントだ。
せっかくなので、ACCも試してみる。もちろん全車速追従、車線の維持支援をしてくれるから、軽くステアリングに手を添えているだけでいい。悪天候ながら写真の認識能力は高かった。
試しにステアリングから手を離して運転してみると、約20秒でアラートが出た。
ちょっと不満があったのが、そのステアリングのフィールだ。最近のモデルはアルテオンに限らず、とにかくステアリングの手応えが軽い。電動パワーステアリングのアシストが強すぎるのかもしれない。ちなみにアルテオンのステアリングは可変ギヤレシオを採用している。
そこで、ドライブモードを「カスタム」にして細かい設定をしてみた。
DCC(可変ダンバー):コンフォート寄り
ステアリング:スポーツ
ドライブ:ノーマル
ACC:エコ
という設定だ。ACCのエコがどういうセッティングなのか説明書を見てみたがよくわからなかった。勝手に、遅い前車がいなくなった時に設定速度まで加速する際に、あわてなくのんびり加速してくれていいよ、だと想像してエコにしてみたわけだ。
試乗時間の5割はこのモードで走行した。これが個人的には一番しっくりきた。ワインディングを攻めたりサーキットへ走りにいく人がアルテオンを選ぶ人にどのくらいいるのかわからないが、優雅なミッドサイズ(よりちょっと大きい)の4ドアクーペ(本当はハッチバッククーペだが)としては、「スポーツ」よりも自分でセッティングを決めるカスタム登録をお勧めしたい。
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