新型シボレー・コルベット登場! 初のミッドシップで欧州製スーパースポーツに真っ向勝負
- 2019/07/19
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MotorFan編集部 小泉 建治
八代目となる新型シボレー・コルベット・スティングレイがついにベールを脱いだ。トピックはなんと言ってもコルベット初のミッドシップ・レイアウトの採用だ。伝統のV型8気筒OHVエンジンは踏襲されたが、トランスミッションは8速DCTで、右ハンドルも用意されるなど、とにかく初モノ尽くしで、アメリカンスポーツの代名詞は歴史上もっとも大きな変革を遂げたと言っていい。時期に関するアナウンスこそないものの、日本への導入ももちろん決定している。
ロングノーズと決別! コルベット初の右ハンドルも用意
ついにミッドシップのコルベットが姿を現した。伝統のFRレイアウトを捨て、シボレー・コルベットとして初めてのミッドシップ・スーパースポーツが誕生した。正式には先代と同様に「シボレー・コルベット・スティングレイ」となるが、日本市場ではワゴンRスティングレーの存在もあって現行七代目は「シボレー・コルベット」を名乗っており、おそらく新型八代目も同様となるだろう。
コルベットといえばロングノーズ&ショートデッキの典型的なFRスポーツカーらしいシルエットが特徴のひとつだった。今回、FRからミッドシップにチェンジした理由について、GMのマーク・ロイス社長は「コルベットはいつの時代もGMの頂点に君臨し、技術力と革新性を象徴する存在です。FRのスポーツカーは、パフォーマンス面で限界に近づいています。新しいレイアウトを必要としていたのです」と説明する。
これまでの、リヤアクスルの直前にドライバーが座るようなレイアウトには、いかにも古典的なFRスポーツカーらしいプレジャーがあった。今回、一転してフロントアクスルの直後にドライバーの座る位置が前進したため、運転感覚には大きな変化が見られるだろう。当然ながら、絶対的なパフォーマンスは向上しているはずだ。
前後重量配分はややリヤ寄りとされ、サーキット走行時などに最大限のパフォーマンスを発揮できるように適正化されたものだという。
0-60MPH(約97km/h)加速に要する時間は3秒以下とアナウンスされている。
一方で、コルベットのもうひとつの伝統でもある実用性はしっかり確保されており、前後合わせて357Lのラゲッジスペースが用意されている。ゴルフバッグは2セット収納できるようだ。
エンジンは伝統のV型8気筒OHV“スモールブロック”6.2L「LT2」ユニットで、最高出力495hpと最大トルク637Nmを発生する。これはスタンダードのコルベットとしては過去最高のスペックだ。このセグメントでは唯一の自然吸気ユニットでもあり、真のエンスージアストたちから喝采を浴びることは目に見えている。
これに組み合わされるのは、シボレー初となる8速DCT(デュアルクラッチトランスミッション)だ。1速を極めて低くして発進性能を高め、2〜6速をクロスさせてサーキット走行に対応し、7〜8速は高めにして高速巡航時の快適性と省燃費に貢献させている。
今のところマニュアルトランスミッションの用意はないようだが、北米はAT比率が高い反面、エンスージアストは熱烈にスティックシフト(MTの北米における呼称)を好む傾向があり、歴代のコルベットもATと併せてMTもラインナップしてきた。
ミッドシップとなったことで、そうした過去の価値観とは完全に決別するのか、それともファンの嗜好に応えるのか? 今後のモデル拡充にも注視したい。
新型シボレー・コルベットは、2019年下旬より歴代コルベットと同様にケンタッキー州のボウリンググリーン工場で生産される。
グレード構成や価格は、また追ってアナウンスされるようだ。
また、コルベットとしては初めて右ハンドル車が生産されることもトピックのひとつだ。当然ながら日本にも導入される予定である。
シボレー・コルベット・スティングレイ(2020年式/北米仕様)
全長×全幅×全高:4630×1934×1234mm
ホイールベース:2722mm
車両重量:1530kg
エンジン形式:V型8気筒OHV
総排気量:6.2L
ボア×ストローク:103.25×92.0mm
圧縮比:11.5
最高出力:369kW(495hp)/6450rpm
最大トルク:637Nm/5150rpm
トランスミッション:8速DCT
フロントサスペンション形式:ダブルウイッシュボーン
リヤサスペンション形式:ダブルウィッシュボーン
乗車定員:2名
駆動方式:ミッドシップエンジン・リヤホイールドライブ
フロントタイヤサイズ:245/35ZR19
リヤタイヤサイズ:305/30ZR20
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