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FIAT 500X Cross:500Xの世界観を楽しむクルマ。でも苦手なシーンがある フィアット500X:「細かいこと気にするなよ。500Xの世界観を楽しめ」とクルマが語りかけてくる

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エンジン 形式:1.2ℓ直列3気筒DOHCターボ 型式:55282328 排気量:1331cc ボア×ストローク:70.0mm×86.5mm 圧縮比:10.5 最高出力:151ps(111kW)/5500rpm 最大トルク:270Nm/1850rpm)
ターボはツインスクロールではなくシングルスクロール。前方排気の搭載位置である。

 2015年のデビュー当時、500Xは1.4ℓ直4ターボエンジンを積んでいたが、19年5月のマイナーチェンジで新開発の1.3ℓ直4ターボに切り替わった。「FIRE」のペットネームを持つ1.4ℓ版の最高出力/最大トルクは102kW/250Nmだったが、「FireFly」のペットネームが与えられた新世代エンジンは、110kW/270Nmの最高出力/最大トルクを発生する。排気量は小さくなっているのに(実際は0.1ℓも違わなくて、36ccなのだが……)、性能は向上している。

 油圧を利用して吸気バルブの開閉タイミングとリフト量を可変制御する、フィアットお家芸のマルチエアは最新のマルチエアIIに進化しており、早閉じ/遅閉じミラーサイクルを運転状況に応じて使い分けて効率を大きく向上させているという触れ込みだ。

 激しい物忘れを恥じなければいけなくて、6速DCTを搭載していると知って「どこのだっけ?」などと勘ぐってしまった。いやいや、他社から調達するなどとんでもない。内製である。FPT(Fiat Powertrain Technologies)が開発したデュアル・クラッチ・トランスミッションで、2010年にはアルファロメオのMiToに搭載されている。型式名はC635DDCTであり、許容トルク容量は350Nm、クラッチは乾式だ。

 なぜ他社製と勘ぐったかというと、適合に「?」と感じるシーンがあったからだ。例えば、幹線道路で渋滞しており、発進して少し走っては停止を繰り返すシーン。2速に入った状態でアクセルペダルを操作して速度をコントロールしながら前に進んでいると、パワートレーン系が共振してガクガクした振動が伝わってくることがある。このようなシーンに限らず、市街地を移動する際はパワートレーン由来のギクシャクした動きが出がちだった。

 重たい車重が小さな排気量のエンジンに無理強いをしているような気がする。試乗した500X Crossの車重は1440kgだ。これまでの経験から照らし合わせるに、1.3ℓ過給エンジンでストレスなく走らせるには、1300kg+αまでが限界な気がする。過給ダウンサイジングエンジンの場合、100ccあたり100kgが目安だ。

 500Xが搭載する1.3FireFlyは車重に対して排気量が小さすぎるきらいはあるが、幹線道路でも高速道路でも、緩く加速するシーンではストレスフリーで、アクセルペダルの動きに即座に反応して、頼もしい加速感で応えてくれる。

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