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マツダ MAZDA3のSKYACTIV-Xは、まだファーストステップ。エンジニアに訊いた“SKYACTIV-Xの次のステップ”とは?

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 SKYACTIV-Xが圧縮着火燃焼を行なっている運転領域では、λ=2以上で回っている。だから、NOx後処理装置は必要ない。

「現状でいうと、燃焼室の壁から外に逃げてしまう熱(冷却損失)が増えてしまうため、圧縮比は16〜17あたりで熱効率的に頭打ちになります。そこから先に進もうとした場合は、燃焼室の表面に熱を伝えにくくする遮熱技術が必要になります。それがあれば、圧縮比はもっと上まで上げることができます。ただし、手持ちの技術だけでは行き着けないところがあるので、技術開発をしているところです」

 並行して、比熱比を高めていく開発を続けていく。

「いまはλ=2です。周辺技術が変わっていくと到達点も変わっていくので一概には言えないのですが、仮に今のエンジンの構造が変わらないとすれば、λ=3から4あたりに熱効率の目玉がくる。だから、現時点のゴールはどこかと聞かれれば、λ=3〜4という答えになります。ただし、熱を伝えにくい技術が進歩すると効率の目玉も動き出すので、ゴールはさらに遠くになります」

 ここまでの話を聞いただけでも、MAZDA3に搭載されてデビューするSKYACTIV-Xがガソリン圧縮着火技術のファーストステップであることがわかるだろう。そのファーストステップでさえ、気持ち良く走って燃費がいい、ガソリン圧縮着火エンジンの特徴を充分に味わわせてくれる(前述したように、欲を言いたくなるシーンもあるが)。

 次の世界が見えているからか、「こんなに楽しい仕事はない」と井上氏は言う(ただし、時間制約がなければ、という条件はつくが)。楽しみながら取り組んでいる技術に、悪い技術はないはず。気の早い話だが、次のステップが楽しみだ。

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