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〈トヨタRAV4〉SUVとしての原点回帰を果たしたパイオニア【ひと目でわかる国産新型車の魅力】クロスオーバーSUVレビュー

  • 2020/03/19
  • ニューモデル速報
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撮影車両:Adventure

WLTCモード燃費:20.6km/ℓ ※HYBRID G
月間販売台数:5509台(7月〜12月平均値)

REPORT●工藤 貴宏(KUDO Takahiro)
PHOTO●中野 幸次(NAKANO Koji)/平野 陽(HIRANO Akio)
MODEL●竹田 愛(TAKEDA Megumi)[身長165㎝]

※本稿は2020年1月発売の「2020年 国産新型車のすべて」に掲載されたものを転載したものです。

待望の日本市場復活を果たした新型RAV4。世界初の機構を用いた4WDシステムを採用するなど走破性向上への対応も抜かりなく、SUVとしての資質に磨きが掛けられており、多角形を散りばめた躍動感溢れるスタイリングを実現した。

■Adventure
全長×全幅×全高(㎜):4610×1865×1690
室内長×室内幅×室内高(㎜):1890×1515×1230
ホイールベース(㎜):2690
トレッド 前/後(㎜):1595/1615
車両重量(㎏):1630
エンジン形式:直列4気筒DOHC
総排気量(㏄):1986
最高出力(kW[㎰]/rpm):126[171]/6600
最大トルク(Nm[㎏m]/rpm):207[21.1]/4800
燃料タンク容量(ℓ):55(レギュラー)
トランスミッション形式:CVT
駆動方式:4WD
サスペンション 前:ストラット 後:ダブルウイッシュボーン
ブレーキ 前:ベンチレーテッドディスク 後:ディスク
最小回転半径(m):5.7
WLTCモード燃費(㎞/ℓ):15.2
タイヤ・サイズ:235/55R19
車両本体価格:319万5500円

先進安全装備(Toyota Safety Sense)

衝突被害軽減ブレーキは水準が高く、自転車の横断にも対応。50㎞/hまでは停止車両に対して衝突を回避する可能性があり、歩行車や自転車には約10㎞/h~約80㎞/hで作動する。

ボディカラー

RAV4の3つのポイント

1.SUV本来の期待感を裏切らない機能とスタイル
2.3種類の4WDシステムをラインナップ
3.180ヵ国で販売する超グローバル商品

全高:1690mm 全幅:1865mm
開口高:680mm ミラー・トゥ・ミラー:2155mm
全長:4610mm 最小回転半径:5.5m〜5.7m

エンジン&ホイール

パワートレーンは、新開発された2.0ℓ直4直噴エンジン及び、2.5ℓハイブリッドをラインナップ。2.0ℓエンジンには発進用のギヤを装備した新開発のダイレクトシフトCVTが組み合わせられる。

4種類のアルミホイールをグレード別に設定。「Adventure 」は切削光輝処理とブラック+マットクリア塗装。

乗降性

〈前席〉シート高:720mm ステップ高:460mm

SUVとして標準的な着座高は、平均的な身長の大人であれば腰の上下移動量が少ないので姿勢変化がスムーズ。サイドシルの外側への張り出しも抑えてある。

〈後席〉シート高:720mm ステップ高:460mm

足元の開口幅が広く、足の出し入れがしやすいのが印象的。つま先が当たりにくいよう、スピーカー部分などドア内張り下部の張り出しを抑えているのも特徴。

インパネ

インパネにも多角形を組み合わせた遊び心のあるデザインを採用。ダッシュボードの位置を低く抑えたり、ドアミラー位置を最適化することにより、すっきりとした前方視界を確保。ポップな雰囲気も演出する。

メーター

「X」と「HYBRID X」を除くグレードにはスピードメーターをデジタル表示する7.0インチTFTカラーディスプレイを標準装備。

前席

「G」「X」系のシートはTNGA用の3タイプの中から、ホールド性でいえば中間に位置するタイプをチョイス。大きい背もたれ脇腹部のサイドサポートに加え、座面も左右端を高く硬くしてホールド性を高めている。アクセルペダルはオルガン式だ。

後席

ファミリーカーとしても不満のない広さ。着座姿勢も良好だ。ただし、座面下にハイブリッドの走行用バッテリーを置く設計としたことでクッションのストロークが短いのは事実。床面中央には高さ10㎝ほどのフロアトンネルがある。

うれしい装備

「G“Z package”」には足の動きでテールゲートを開閉できる機能を内蔵(一部の他グレードにもオプション設定)。実は、国内向けのトヨタブランドとしては初採用。両手に荷物を持っているときに重宝する。
インパネ上面の高さを抑えるとともに、収納時にワイパーが視界に入らないようにするなど前方視界の良さを徹底的に追求。
「G」系と「Adventure」には前後2枚のガラスを備えるサンルーフをオプション設定。フロント部分は電動開閉できる。
荷室にはAC100Vアウトレットを設定。ハイブリッドは1500Wという、電子レンジも使える大容量が自慢。アウトドアでも活躍しそうだ。
パワートレーンにより機能は異なるが、上級グレードでは走行モードや4WDモードの切り替えを、サイズが大きく目立つダイヤルで行なえる。
「G“Z package”」にはルームミラーを液晶画面化してカメラからの映像を映すインナーミラーを標準装備(他グレードにオプション)。
「Adventure」は通風機能も組み込んだタイプをオプション設定。上はシートヒーターで下はシートベンチレーション。
リヤクォーターガラスを大きくしたり、Cピラー断面を薄くすることで斜め後方視界を拡大。開放感と安全性に寄与している。

ラゲッジルーム

〈通常時〉最小幅:995mm 奥行き:1020mm
〈後席格納時〉高さ:810mm 最大奥行き:1930mm

1mを越える奥行きがある上にホイールハウスの張り出しが小さいから空間が広く、容量はミディアムSUVクラスの中でトップ。床面を上げた状態で、スーツケースなら68ℓサイズが2個と77ℓサイズが1個積める。倒したシート部分は斜めが、大人がゆったりと寝られる床面になる。

使い勝手撮影車両データ

インテリアカラー:ライトグレー
オプション装備:デジタルインナーミラー/ハンズフリーパワーバックドア/AC100V・1500W 
ディーラーオプション:ETC/ドライブレコーダー

〈TOPICS〉RAV4プラグインハイブリッド2020年夏に日本導入予定

2019年11月、ロサンゼルスオートショーで世界初披露されたRAV4のプラグインハイブリッド車「RAV4 Prime」。アメリカと日本では2020年夏、ヨーロッパでは2020年後半の発売予定となっている。「Fun to Drive」が追求されたこのモデルは、RAV4ハイブリッドを83hp(約62kW)上回る302hp(約225kW)を達成しており、0~96㎞/h加速は5.8秒(いずれもアメリカ仕様)を達成。

〈開発者コメント〉増加とともにSUVへの期待感が薄れていく危機感がありました

佐伯禎一[さえき・よしかず]MS 製品企画 ZD チーフエンジニア

本来のSUVとはなんぞや……と自省の念も込めて考えると、それは“こんなこともできる、あんなこともできる”と夢を感じてワクドキするクルマではなかったかと思ったんです。SUVならではの“ワクドキ”を復活させないとSUVは絶滅するんじゃないかという危機感のようなものも感じていました。RAV4は今年でデビュー25周年ですが、商品も25年経過すると、やはり“次はどうするか”と考えるべき時期です。新しいチャレンジは、トヨタの、しかも年間80万台のクルマでチャレンジしてこそ価値があります。初代RAV4も新しいジャンルを開拓したパイオニアであって、また新しい世界を切り拓くなら80万台を捨ててもいいとすら個人的には思っていました。

バイヤーズガイド

元オフロード四駆の設計者であるボクなら、ダイナミックトルクベクタリング4WDを装備するアドベンチャーグレード+オプションのステアリングヒーターを選ぶ。オフロードコースを走る人でなければ、「X」または「G」グレードで十分。HVはエコというより余裕を求めて乗る位置付け。そこに60万円の価値を見いだせるかどうかだ。

「Adventure」はオフロードスタイルを強調した新型RAV4のイメージリーダー。「G“Zpackage”」はガソリン車の最上級グレード。「HYBRIDG/G 」は装備と価格のバランスが取れた中核グレード。「HYBRID X/X」はベーシックグレードとなる。
G“Z package”
HYBRID X

モーターファン別冊・ニューモデル速報 ニューモデル速報 Vol.583 新型RAV4のすべて(2019年4月30日発売500円+税)

RAV4の詳しい情報は、ニューモデル速報 第583弾「新型RAV4のすべて」をご覧ください。

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