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日産スカイラインGT:国産FRスポーツセダン 選ぶべきは400Rか300か。はたまたトヨタ・クラウンRSか。エンジンの魅力で考えると

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室内長×幅×高:2000mm×1480mm×1160mm

 乗り込んでみる。正直言ってインテリアはよく言えば「男の仕事場的」悪くいえばちょっと古い感じ。とはいえ、これまたエンジンが良いとスタイルまで良く見えてくると同じで、インテリアも流行が一周回って、これはこれでヨシと思えた。
 気になったのは、ステアリングの重さ。400Rも同じだが304ps(400Rは405ps)もあるクルマとは思えないほどステアリングが軽い(パワーアシストが強い)のだ。同じステアバイワイヤーのDAS(ダイレクト・アダプティブ・ステアリング)を使うハイブリッド(プロパイロット2.0付き)は、さらに軽く、もう小指で回せるほどで、そちらも正直、もう少し手応えがあった方がいいと感じるが、300GTもそれよりマシだが、もう少ししっとり重い方がいいと思う。
 ステアリング操作は軽ければ軽いほどいい、と思う層も一定数いる(あるいは多数派)と思うが、スカイラインを求める層は、そう受け止めないのではないだろうか。

トランスミッションはジヤトコ製7速AT  1速:4.783 2速:3.102 3速:1.984 4速:1.371 5速:1.000 6速:0.870 7速:0.775 後退:3.858 最終減速比:2.937
モニターは最新モデルと比較すると小さいがユーザーインターフェイスは使いやすい

 横浜の日産グローバル本社から東新宿の編集部まで首都高を使ってのんびり帰ると燃費は10.3km/ℓだった。今回の試乗は高速道路よりも市街地が多く、トータルで244.7km走った。満タン法での燃費は8.9km/ℓ。WLTCモード燃費の89%だから、まぁまぁこんなもんなのだろう。
 ちなみに400Rをジャーナリストの瀨在仁志さんが試乗したときの燃費(高速道路中心でそれなりにアクセルを踏んで)は9.9km/ℓ、遠藤正賢さんの試乗のときが9.1km/ℓだから、やはり300GTと400Rでは燃費の差はほとんどないのかもしれない。

 300GTで100km/h巡航するとエンジン回転数は1720prm近辺(メーターを目視した)だった。ジヤトコ製ATはライバル(アイシン・エィ・ダブリュやZF)の8速、9速(メルセデス・べンツ)、10速と比べるとスペック的に見劣りがするが、7速でまったく不満は感じない。
 強いて不満をあげれば、400Rの方が乗り心地が少しいいかも、ということだ。これは400Rには「インテリジェントダイナミックサスペンション」(IDS)と呼ばれる、減衰力をより幅広い領域かつ100分の1秒単位で制御可能な電磁式比例ソレノイドダンパーが標準装備されているから、なのかもしれない。

 300GTで最大の問題は、「400Rがあること」なのだ。400Rがあるのに、300GTを選ぶ理由があるか?

燃料はハイオク。タンク容量はなんと80ℓ!

 国産でスポーティなFRセダンが欲しいとなると日産スカイラインは、3.0ℓV6ツインターボのおかげで俄然有力候補となる。同じスカイラインには3.5ℓV6ハイブリッドのモデルがあって、そちらは「プロパイロット2.0」で売るクルマだ。個人的にスカイラインを選ぶなら、ハイブリッドではなくV6ターボを選ぶ。プロパイロット2.0は素晴らしい技術だと思うが、V6ターボの魅力にはまったく及ばない。
 ちなみに、同じGT Type PでV6ツインターボとハイブリッド(581万6800円)の価格差は117万8100円にもなる。
 ここはV6ターボでしょ。

タイヤは225/50RF18のブリヂストン・ポテンザのランフラットタイヤを装着

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