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二度のマイナーチェンジで基本性能が大幅にアップ。三度の価格改定で徐々に手に届きやすい存在に 【コスパ抜群! 一世代前の狙い目モデル】初代日産リーフ(ZE0、AZE0)…EV専用ながら毎日の使い勝手にも配慮したCセグメント5ドアハッチバック

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初代日産リーフ(2010年12月発表モデル)

中古車は世代が古く低年式なモデルほどお買い得かと言えばさにあらず。生産終了から年月が経つにつれ残存台数が減り、希少価値が上がることで相場が高騰することは珍しくない。

また本体価格が安かったとしても程度の良い個体が少ない、あるいは部品代が高いどころか一部の重要保安部品が生産終了していて入手困難なため維持そのものが困難、というケースも多々見られる。

そこで狙い目なのが、流通台数が多く故障や部品の心配も少ない、また燃費を含めた動力性能や安全性能の面でも大きく見劣りしないためコストパフォーマンス抜群な、現在新車販売されている世代よりも一つ前のモデルだ。

今回は、2010年12月に国内デビューした日産のEV専用Cセグメント5ドアハッチバック「リーフ」の初代モデルをご紹介しよう。

TEXT●遠藤正賢(ENDO Masakatsu) PHOTO●日産自動車

EVのメカニズムそのものは自動車の黎明期より存在しており、21世紀に入ってからいち早く市販化に着手したのも、2009年7月より法人・自治体向けリース、翌2010年11月より個人向け現金販売を開始した三菱i-MiEVの方が先だった。

ツインデジタルメーターを採用した運転席まわり
必要充分な居住空間が確保された前後シート

デビュー当初の荷室容量は330L
だが、2010年12月に国内デビューした初代日産リーフは、その当初より個人向け販売を開始。また、既存の内燃機関車をベースとしないEV専用車であり、かつ日米欧をはじめグローバルでの生産・販売を前提に、室内空間にゆとりのあるCセグメントの5ドアハッチバックとするなど、単なる実験作ではなく本格的なEV普及を目指して開発されたことがうかがえる。

内外装も、開口部の小さなフロントグリルにこそEVらしさが見て取れるものの、全体的には突飛すぎない程度に近未来的なテイストにまとめられている。

主要メカニズムのカットモデル。インバーターはフロントに搭載される

EV専用とされたプラットフォームには、フロントに109ps&280Nmを発するEM61型モーター、ホイールベース間に総電力量24kWhのリチウムイオンバッテリーを搭載し、JC08モード一充電走行距離200kmと最高速度145km/hを確保。空気抵抗とヨー慣性モーメントの低減も図ることで、EVならではの滑らかな加速とバランスの良いハンドリングも実現した。なお、急速充電器での80%充電時間は30分、AC200V普通充電器での100%充電時間は約8時間となっている。

このように、航続距離と充電時間、インフラの充実度に関しては依然として内燃機関車より劣ることから、EV専用のITシステム「EV-IT」を導入。自宅などではタイマー充電・エアコン設定、遠出の際には充電スポットの検索が容易に行えるよう配慮している。

では、そんな初代リーフがどのように進化していったのか、モデルの変遷を以下に記す(価格はいずれも発表時点のもの(当時の税率における消費税込み))。

【2010年12月3日発表、12月20日発売】ニューモデル

グレードは「X」(376万4250円)と「G」(406万350円)の2種類。「X」は2010年度EV補助金制度を利用して購入した際の費用が300万円以下に抑えられている。

【2012年11月20日発表、発売】マイナーチェンジ

17インチアルミホイールを標準装備した「G」

「G」と「X」にオプション設定されたブラック本革シート
モーター・インバーター・DC/DCコンバーターなどの高電圧ユニットを一体化し、全体で容積を30%、質量10%削減。さらにバッテリーモジュールとケースの構造を合理化するなどにより、約80kg軽量化した。そのほか、下記のメカニズム変更を行うことで、EVとしての基本性能と使い勝手を大幅に底上げしている。

・新設計のEM57型モーターにより加速レスポンスを改善しつつレアアース(ジスプロシウム)の使用量を約40%削減
・Bレンジを新設(G、Xグレード)
・中速域でのステアリング手応え向上
・軽量化に伴いサスペンションセッティング変更
・ヒートポンプ式キャビンヒーターや全席シートヒーター、ステアリングヒーター、遮熱天井を採用し、消費電力の低減に寄与
・回生ブレーキシステムの制御を変更し回生効率アップ
・タイマー充電でしか選択できなかったロングライフモード(バッテリーの寿命を向上させる80%までの充電)をすべての充電モードで対応
・普通充電コネクターロック機構の追加、LEDライトの採用、充電ポートリッドオープナーの電磁式化などにより充電操作部の利便性を向上
・小型化した充電器をフロント部に移動し、荷室容量を330Lから370Lに拡大
・EV-ITに「立ち寄り充電スポット案内」「省エネルート案内機能追加」「到着時のバッテリー残量予測」の機能を追加。「新規充電スポット検索」「満空情報提供」「急速充電機器設置スポット表示」「充電スポットの営業時間外表示」の機能を拡充

また、廉価グレードの「S」を追加。一方で最上級グレード「G」には17インチアルミホイール、LEDヘッドランプ、フロントフォグランプ、「高濃度プラズマクラスターイオン発生器」を標準装備し、「G」と「X」には新たに本革シートと「BOSEエナジーエフィシェントシステム」(7スピーカーオーディオ)をメーカーオプション設定した。加えて全車に後列中央席上下調整式ヘッドレストを採用している。

なお、このマイナーチェンジに伴い、型式が「ZE0」から「AZE0」に変更された。グレード構成および価格は下記の通り。

S…334万9500円
X…375万7950円
G…413万3850円

【2013年4月19日発表、発売】価格改定

新価格は下記の通り。

S…306万2850円
X…347万1300円
G…384万7200円

【2013年12月12日発表、2014年1月8日発売】特別仕様車

エアロスタイル
オーテック扱いの架装車「エアロスタイル」を特別仕様車として設定。専用デザインのフロントバンパーや17インチアルミホイール、LEDデイタイムランニングライトのほか、サイド/リヤアンダープロテクターを装着する。グレード構成および価格は下記の通り。

Sエアロスタイル…335万6850円
Xエアロスタイル…376万5300円
Gエアロスタイル…408万8700円

【2014年3月28日発表、発売】価格改定

新価格は下記の通り。

S…287万2800円
Sエアロスタイル…317万5200円
X…329万2920円
Xエアロスタイル…359万5320円
G…367万9560円
Gエアロスタイル…392万7960円

【2014年5月15日発表、発売】特別仕様車

80thスペシャルカラーリミテッド

GT-RやフェアレディZのヘリテージカラーを受け継いだ「80thスペシャルカラーリミテッド」(345万4920円)を設定した。

「X」をベースにプレミアムディープマルーン(P)、プレミアムサンフレアオレンジ(2PM)、オーロラフレアブルーパール(2P)、ブリリアントホワイトパール(3P)のボディカラーを設定したほか、専用ブロンズカラーのホイールカバーおよび電動格納式リモコンドアミラーを装着。そのほかLEDヘッドランプ、オートライトシステム、バックビューモニターを標準装備している。

【2015年3月27日発表、発売】価格改定

新価格は下記の通り。

S…273万8880円
Sエアロスタイル…304万1280円
X…315万9000円
Xエアロスタイル…346万1400円
G…354万5640円
Gエアロスタイル…379万4040円

【2015年11月10日発表、12月24日発売】マイナーチェンジ

タンジェリンオレンジのブラック2トーンカラー
「エアロスタイル」のモダンホワイトレザーシート

高容量の新材料を使用した総電力量30kWhのリチウムイオンバッテリー搭載モデルを追加。航続距離280kmを確保するとともに、耐久性も高めることで8年16万kmまでの容量保証を与えている。

そのほか、「エマージェンシーブレーキ(自動ブレーキ)」と「LDW(車線逸脱警報)」を全車標準装備。ボディカラーにタンジェリンオレンジとソニックブルーを追加し、かつ両色にルーフとドアミラーをブラックアウトした2トーンカラーを設定した。

「エアロスタイル」には、専用の「ファインレスポンスVCM」を採用してアクセルレスポンスを改善。また「モダンホワイトレザーシート」を新たに専用メーカーオプション設定している。グレード構成および価格は下記の通り。

<24kWh仕様>
S…280万3680円
Sエアロスタイル…310万6080円
X…325万4040円
Xエアロスタイル…357万8040円
G…362万4480円
Gエアロスタイル…389万4480円

<30kWh仕様>
S…319万7880円
Sエアロスタイル…350万280円
X…364万8240円
Xエアロスタイル…397万2240円
G…401万8680円
Gエアロスタイル…428万8680円

【2016年10月3日発表、発売】特別仕様車、一部改良

サンクスエディション。ボディカラーはビターショコラ/スーパーブラック2トーン
リーフの世界累計販売台数20万台達成を記念した「サンクスエディション」を設定した。

いずれも30kWh仕様をベースに、「X」および「Xエアロスタイル」にはLEDヘッドランプ、オートライトシステム、17インチアルミホイールを標準装備。「G」および「Gエアロスタイル」には本革シート、ヒーター付きドアミラー、アラウンドビューモニター、BOSEエナジーエフィシェントシリーズ(7スピーカーオーディオ)を標準装備した。

また、全車に新色のボディカラーとして、ビターショコラ/スーパーブラック2トーン、スオミブルー、シャイニーブロンズの3色を追加している。

「サンクスエディション」のグレード構成および価格は下記の通り。

<30kWh仕様>
Xサンクスエディション…372万3840円
Xエアロスタイルサンクスエディション…401万5440円
Gサンクスエディション…412万6680円
Gエアロスタイルサンクスエディション…456万4080円

■日産リーフG(FF)*2010年12月発表モデル
全長×全幅×全高:4445×1770×1545mm
ホイールベース:2700mm
最高出力:80kW(109ps)/2730-9800rpm
最大トルク:280Nm/0-2730rpm
サスペンション形式 前/後:ストラット/トーションビーム
ブレーキ 前後:ベンチレーテッドディスク
タイヤサイズ 前後:205/55R16
乗車定員:5名
車両価格(当時):406万350円

初代日産リーフ(2010年12月発表モデル)

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