メルセデス・ベンツが新型「Cクラス(セダン/ステーションワゴン)」の先行予約受付を開始! 新型Sクラス譲りの最新技術を積極採用
- 2021/06/29
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MotorFan編集部
6月29日、メルセデス・ベンツ日本はフルモデルチェンジを受けた新型「Cクラス(セダン/ステーションワゴン)」を日本に導入し、7月下旬から先行予約の受付を開始すると発表した。税込車両価格はセダンが654万円から、ステーションワゴンが680万円からで、今秋より順次デリバリーを開始する予定だ。
全モデル電動化を実現。まずはセダンの「C200」「C220 d」からデリバリー
Cクラスは1982年に「190クラス」として登場以来、動力性能や快適性、安全性など あらゆる面において常にセグメントのベンチマークとされているモデルとして進化を重ねてきた。2014年から販売している先代Cクラスは、セダンとステーションワゴンを合わせて、日本で累計約10万台以上を販売し、2015年から2019年まで、年間のセグメントナンバー1を達成。さらに数々の賞を受賞するなど、多くのユーザーから高い評価を受けてきた。
ボディサイズは全長4751×全幅1820×全高1438(ステーションワゴンは1455)mmで、ホイールベースは2865mm。このディメンションは、従来型と比べて全幅の拡大をプラス10mmにとどめながら全長を65mm、ホイールベースを25mm拡大。伸びやかなフォルムを実現している。
※新型の各寸法は欧州参考値
エクステリアデザインは「センシュアル・ピュリティ(官能的純粋)」という基本思想に基づき、ラインやエッジを大幅に削減し、曲線を描く彫刻的な面により、特殊な陰影を生み出している。そのなかで、サイド ウィンドウ下端に近いショルダー部にフロントからリヤまでを貫く、「キャットウォークライン」と言う愛称を持つキャラクターラインを一本通すことで、車高を低く、スマートに見せる効果をもたらしている。
ヘッドライトは新型Sクラス譲りで、先代より上下方向に薄く エッジの効いたクールなデザインに。また、緩やかな多角形のラジエーターグリルの中央にスポーティな印象を与えるスリーポインテッドスターが採用されている。AMGラインを選択すると、よりダイナミックな下部の広がる台形型の「Aシェイプグリル」が採用される。このグリルにはマットクローム仕上げの小さなスリーポインテッドスターが無数に散りばめられている。これに加えて、よりスポーティでダイナミックな フロントバンパーが組み合わされる。
リヤエンドにも、新型Sクラス譲りの三角形で横に長い特徴的なデザインの2分割型のコンビネーションランプを採用。よりワイドでシャープに見せるデザインとなった。ランプ内部の精密な構造も、高い品質がディテールまで行き渡っていることを示している。
Cd値はセダンが最小で0.24、ステーションワゴンが0.27(いずれも欧州参考値)とすることで、高水準のエアロダイナミクスを実現しており、省燃費性能も追求されている。この点も新型を感じさせる特色のひとつだ。
インテリアデザインも新型Sクラスの要素を取り入れながら、Cクラスらしいスポーティさを加えている。ダッシュボードは上下に2分割され、上部は翼のような形状に、航空機エンジンのナセルを想わせる丸みをつけたやや横長の新デザインの角型エアアウトレットが配置され、スポーティさを演出。下部には大きなインテリアトリムがあしらわれており、センターコンソールからダッシュボードへと途切れなく続いている。
また、ドライバーを重視することでスポーツ感を強調すべく、ダッシュボードと縦型の11.9インチのメディアディスプレイを、ドライバー側に6度傾けた新しいデザインが採用されている。運転席に備わる12.3インチの大型コクピットディスプレイは自立型で、ダッシュボード上部と大きなインテリアトリムの手前に浮かんでいるように見える。
コクピットディスプレイとメディアディスプレイは3つのスタイル (ジェントル/スポーティ/クラシック)と3つのモード(ナビゲーション/アシスタンス/サービス)の中から選択することで、カスタマイズすることが可能だ。
ステアリングホイールもメルセデス・ベンツの最新世代版を採用。ナビゲーションやインストゥルメントクラスター内の各種設定や安全運転支援システムの設定を、すべて手元で完結できる機能性も有している。さらに、従来はタッチコントロールボタンへの接触やステアリングホイールにかかるトルクで判定していた、ディスタンスアシスト・ディストロニック使用時のハンズオフ検知機能のために、新たにリムに静電容量式センサーを備えたパッドを採用。これにより、ステアリングホイールにかかるトルクがなくとも、ドライバーがステアリングホイールを握っていることが認識され、ディスタンスアシスト・ディストロニックの使い勝手を向上している。AMGラインを選択すると、よりスポーティなツインスポークデザインのステアリングホイールが装備される。
ホイールベースの拡大により、キャビン空間も広がった。とくに後席はレッグルームが21mm、ヘッドルームが13mm拡大し、さらにくつろげる空間を実現している。
トランク容量はセダンで455ℓ。ステーションワゴンは490ℓ確保され、後席シートバックを倒した最大時には1510ℓに広げられる。
パワートレインは全モデルで電動化を果たした。「C200」「C200 4MATICには、204ps/300Nmを発揮する1.5ℓ直列4気筒ガソリンターボ「M254」エンジンを、「C220 d」には200ps/440Nmを発揮する2.0ℓ直列4気筒ディーゼルターボ「OM654M」エンジンを搭載。いずれも9速AT(9Gトロニック)が組み合わされ、エンジンとトランスミッションの間に配置されるマイルドハイブリッドシステムのISG(インテグレーテッド・スターター・ジェネレーター)によって、短時間、最大で20ps/200Nmのブーストが可能。従来型のC 200 と比較しても、エンジン、モーターの双方がより強力になっている。また、C 220 d においては、メルセデス・ベンツ初のクリーンディーゼルエンジンとISG を組み合わせたモデルとなる。
プラグインハイブリッドモデルの「C 350 e」(2022年内の日本導入を予定)は、204ps/320Nmを発する新型1.5ℓ直列4 気筒ターボエンジン「M254」 に、最大129ps/440Nmを発生する電気モーターと25.4kWhのリチウムイオンバッテリーを組み合わせ、モーターだけによるゼロエミッション走行を最大100km可能としている。
従来から小回りの利くCクラスだが、新型ではオプションで後輪操舵システム「リヤ・アクスルステリアング」を設定した点もニュース。車速約60km/h以下では、リヤホイールをフロントホイールとは逆方向に最大2.5度傾け、これにより日常の走行シーンや駐車する際には回転半径が小さくなり扱いやすくなる。一方約60km/hを超えると、リヤホイールをフロントホイールと同じ方向に最大2.5度操舵することで、走行安定性を大きく高める。従来のメルセデスの美徳である小回り性能を犠牲にしないだけではなく、中高速域での安定性や、優れたハンドリングも両立させているのだ。
先進運転支援システムも進化している。いくつか例を挙げると、車線維持を支援する「アクティブステアリングアシスト」は、従来のステレオマルチパーパスカメラだけでなく、360度カメラシステムも使用することで、対応可能なカーブが増えたり、高速道路上で今まで以上に精密に車線中央を維持することができるようになった。また、「アクティブエマージェンシーストップアシスト」は、 アクティブディスタンスアシスト・ディストロニックとアクティブステアリングアシストが使用されていない場合でも作動するようになった。そして、警告や緊急自動ブレーキ機能を含む「アクティブブレーキアシスト」は、交差点や曲がり角での右左折の際に、対向、飛び出し、巻き込みなどにより、車両、自転車および歩行者と衝突する危険がある場合、警告や自動ブレーキが作動するようになっている。
このほか新型Cクラスには、すでに現行ラインナップモデルではお馴染みとなっている対話型インフォテイメントシステム「MBUX(メルセデス・ベンツ・ユーザー・エクスペリエンス)」や、Dセグメントモデルでは初となる「AR(拡張現実)ナビゲーション」を採用。さらに生体認証技術により、ドライバーの指紋、声のいずれかの生体認証もしくはPINコードによる認証により、シート、ステアリング、サイドミラーのポジションやコクピットディスプレイの表示スタイル、ペアリングした携帯情報端末、ナビゲーションのお気に入り設定などを統合して読み込むことができる機能が採用され、新世代モデルにふさわしい進化を遂げている。
モデルラインナップは下記のとおりで、セダンは「C200」「C220 d」が今秋、「C200 4MATIC」が2022年の第1四半期、「C350e」が2022年内にデリバリー開始の予定。ステーションワゴンの「C200」「C220 d」は2022年の第1四半期にデリバリーが始まる見通しだ。
●メルセデス・ベンツ新型「Cクラス」モデルラインナップ
【セダン】
・C200アバンギャルド:654万円
・C200 4MATICアバンギャルド:684万円
・C220 dアバンギャルド:682万円
・C350eアバンギャルド:価格未定
【ステーションワゴン】
・C200アバンギャルド:680万円
・C220 dアバンギャルド:708万円
※価格は消費税込み
●メルセデス・ベンツ公式サイト「新型Cクラス・ステーションワゴン」
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