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NISSAN INTELLIGENT MOBILITY オールラインナップ試乗会 from editor’s room 日産の最先端技術を体験。日々、進化を続けるモビリティ社会の現状に触れてみる

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NISSAN INTELLIGENT MOBILITY(ニッサン インテリジェント モビリティ) オールラインナップ試乗会が開催された。リーフ、ノートe-POWER、セレナe-POWERなどの電動駆動車を含む18台の試乗車のほか、展示車のセレナe-POWERチェアキャブ スロープタイプなどの特装車なども用意されていた。もっとも、この試乗会は「NISSAN INTELLIGENT MOBILITY」について、改めて体験・再確認しようというのが趣旨。幸いなことに(?)、再確認するもなにも、私・編集部員Fは、いまだ体験したことがなかったので、再確認ではなく“初物”体験で得たものをお伝えできればと思う。

TEXT●福永貴夫(FUKUNAGA Takao)
PHOTO●降旗俊明(FURIHATA Toshiaki)/MotorFan.jp編集部

「NISSAN INTELLIGENT MOBILITY」がもつ3キーワードで次世代のクルマの魅力を提案する

「NISSAN INTELLIGENT MOBILITY」は、“インテリジェントパワー”“インテリジェントドライビング”“インテリジェントインテグレーション”の3要素にて展開。インテリジェントパワーは“電動化(EV)”、インテリジェントドライビングは“自動運転化”、インテリジェントインテグレーションは“つながるクルマ”をそれぞれ指しており、先進技術によって提供可能となった“サービス”の数々である

 当日配布された資料によると、ニッサン インテリジェント モビリティは、“安心して意のままになるドライビング、走りの快感、常に社会とつながる便利さを通じてお客さまがワクワクするような体験の実現”を目的としており、今回の試乗会では、その“ワクワク”とはどんなものだろうという観点で試乗してみる。

試乗は、千葉にある東京ドイツ村構内とその周辺道路、館山自動車道にて実施。公道試乗車として、リーフ、セレナe-POWER、ノートe-POWERやX-TRAIL、エルグランド、GT-R、セレナNISMO&AUTECH SPORTS SPECなど全18台が用意された。

展示車両として、セレナe-POWER チェアキャブ スロープタイプ(写真)、ノートe-POWER 助手席回転シート、ノートC-Gearも用意されていた。

e-Power drive搭載のノートe-POWERを試乗してみた

 e-Pedalはご存知の通り、ワンペダルでアクセルとブレーキを操作できるというもの。e-Pedalを踏み込めば、従来の操作同様加速へと入り、アクセルをオフにすれば自動的にブレーキがかかり、ペダルの踏み替えなしで加速と減速・停止が行える。アクセルとブレーキの各ペダルの踏み替えが回数を抑えることができるので、余計な操作が少なくなり運転時の負担軽減というメリットもある。
 
 試乗車は、3つの走行モードを備えるe-Power driveを搭載したノートe-Power。加速力重視のNormal、減速力に重きをおいたECO、加速力・減速力を高次元でバランスさせたS(smart)の3ドライブモードを、e-Pedalでコントロールする。モード切り替えボタンはセンターコンソール上にあり、手も届きやすい位置にあり操作もしやすい。走行中でも切り替えは可能で、シチュエーションに合わせてモードをセレクトすることも可能。走り始めは、日産オススメのSモードにて。ペダル踏力に合わせてスムーズな加速・減速をコントロールできるばかりか、カーブでの無用な遠心力が少ないおかげで、いい意味で同乗者(最近、コンビを組んでいる編集長K)に気を使うことなく運転に集中できた。

 余談だが、編集部員Fが普通自動車二種免許(当時)を取得する際、知人から「水をなみなみ注いだコップをダッシュボードの上に置いて、カーブ等でその水がこぼれないような運転をしないと二種免取得はむずかしい」とプレッシャーをかけられた記憶がある。e-Power Drive搭載車なら、そんな不安なんて抱かなくてよかったんだろうな、と思ってしまった。

 編集部員Fの話はどうでもいいのだが、1ペダルにて操作するだけでスムーズに加減速・停止ができるe-Power Driveは“運転がうまくなったかな”という錯覚をしてしまうほどだった。

 走行中、SからECO、ECOからNomalの各モードを何回も試したが、ECO、Nomalの各モードは、慣れ親しんだAT車を操作しているような感じ。やはり、Sモードでの運転が一番楽しかったし、運転しやすかった。

緊急事態発生時の急制動とは思えないかも

 続いて、インテリジェントドライビング=自動運転化の体験。体験項目は、インテリジェント エマージェンシーブレーキとインテリジェント パーキングアシスト(駐車支援システム)の2項目。

 インテリジェント エマージェンシーブレーキで用意されていたのは、LEAF。助手席に座るインストラクターから説明を受けながら、編集長Kは運転席にて、編集部員Fは後席にて体験。
 
 指定速度(10〜30km/h)まで加速し、速度が達したらアクセルを離す。対象物が直前に迫りつつあるときにインテリジェント エマージェンシーブレーキが作動。速度域がそんなに高くはないとはいえ、停止までの距離は2m程度。強力な制動力を感じるのかと思ったら、ちょっと強めなブレーキングといった感じ。後席でメモ取りに夢中になっていた編集部員Fは、その瞬間を身構えることなく迎えたが、作動時、大騒ぎすることはなかった。

 編集長Kと運転席を交代。後席よりもまわりの状況を把握しやすく、自分のコントロール下での体験ではあるが、衝撃といったものも含め、運転席、後席からの印象は変わらず。スムーズなインテリジェント エマージェンシーブレーキの動作に、安心感を覚えたものだった。

前方の車両や歩行者との衝突回避をサポートする、インテリジェント エマージェンシーブレーキ。フロントカメラによって前方の状況を把握し、車両や歩行者との衝突を回避したり、衝突による被害を低減してくれる。2016年にはセレナ・ハイウェイスターで、2017年にはノートe-Power XでJNCAP予防安全性能アセスメントにて満点を獲得している。

“ポールが見えたらハンドルをいっぱい切って”という教習所の教えも……先端技術を搭載してしまえば

 次は、プロパイロットパーキング。ただただ“スゴイな”っていう、表現力なしナシのレポートになってしまうのだが、やはり“スゴイ”しか言葉が思いつかない。後ろ向き、縦列、前向きと、さまざまな駐車シーンに対応し、狭い場所でもプロパイロットパーキングが可能な限りがんばってくれる。また、白線がない場所でも、ディスプレイ上で場所を指定すれば、駐車動作に入ってくれる。

 操作は簡単で、センターコンソールにあるプロパイロットパーキングのボタンを押し続けるだけ。その間、ハンドル操作とアクセル操作はご法度。プロパイロットパーキング機能がキャンセルされたと認識され、駐車動作が終了してしまうからだ。ただし、ブレーキ操作はOK。すべてお任せでもいいのだが、どこかで自分のコントロール下に置きたいという欲求にも対応してくれる。

 普通免許を取得する際、縦列駐車時、“ポールが見えたらハンドルをいっぱい切って”と教習所の指導員から習ったものだが、いまでは、縦列駐車ができなくても“プロパイロットパーキングがあるから、縦列駐車なんてできなくてもいいんです”とヘリクツをいってしまいそうなくらい、見事な駐車技術を見せてもらった。

スイッチを押し続け、プロパイロットパーキングを作動。狭いスペースなどでも何度も切り返しをし、がんばって駐車動作をしてくれる。駐車終了時には自動でパーキングスイッチは ONとなる。

カメラが白(白線)と黒(アスファルト)のコントラストを認識し、プロパイロットパーキングが作動する。ただし、ゼブラゾーンでは作動しない。駐車スペース(白線)のないところでは、ディスプレイ上で駐車場所を指定すればプロパイロットパーキングを作動できる。

ダイレクトな操作感が気持ちいい「ニューモビリティコンセプト」

 時間の関係で、Nissan Connectといったインテリジェント インテグレーションの体験は次の機会までのお楽しみにして、インテリジェントドライビング体験の後は、高齢者や単身者世帯の増加といった社会背景、乗用車の近距離移動・少人数乗車の使用実態に着目し開発された「ニューモビリティコンセプト」を、構内にて試乗した。

 前後ふたり乗りの同モデルに、身長175cm前後の編集長Kと編集部員Fが乗り込む。まず、前席は編集長K、後席は編集部員F。後席スペースは見た目とは違い、編集部員Fのカラダを難なく包み混んでくれた。さらに、編集部員Fのカバンと編集長Kのカバンの計2個を持ち込み膝の上に置くこともできた。足は前席に投げ出せば、窮屈さは感じない。
 
 リヤサスペンションからの突き上げを感じながら、構内を編集長Kの運転で周回。突き上げと書いたが、正直、編集部員Fにとっては、どちらかといえば不満を覚えるものではなく、なんとなく昔のチューニングカーぽい乗り心地だなと思った。開発中だから致し方ないだろうし、そこは今後、磨き上げられていくだろうから、現状はこの姿でもなんら不満は感じない。

 構内を周回して、ドライバーチェンジ。今度は編集長Kが後席に、編集部員Fが前席に。電気自動車ゆえ、アクセルを踏み込めばすぐに最大トルクを発揮するという特性により、発進時のモタモタ感もなく発進。構内の最高速度は20km/h以下だったため、それ以上の加速性能などを体験することはできなかったが、このモデルの特性上、20km/h以下での走行体験は、それはそれで貴重なものとなった。

エクステリアの特徴は、フロントがセンター部分に配された充電カバーと充電カバーの上のある青クロームプレートの日産エンブレム、サイドはドアのZero Emissionエンブレム、リヤがNew Mobility CONCEPT エンブレムとZero Emissionエンブレムとなる。サスペンションは独立懸架式、ブレーキはディスク式を採用。タイヤサイズは、フロントが125/80R13M、リヤが145/80R13M。

全長×全幅×全高:2340×1230×1450mm 乗車定員 :前後二人乗り 最高速度:約80km/h 車重:470kg(ドア無)/500kg(ドア付) 出力:定格8kW、最高15kW 航続距離:約100km 充電方法:普通充電200V、約4時間 その他:発売時期及び販売価格、適合車両カテゴリー、免許制度、税金等は未定

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