今後18カ月で12モデルを投入する日産。12モデルとは? アリア、キックス登場、フェアレディZがモデルチェンジ、ではGT-Rは?
- 2020/05/31
- 2020/06/01
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MotorFan編集部 鈴木慎一
日産自動車は「2019年度決算/事業構造改革計画」(NISSAN NEXT)を発表した。そのなかで、業績回復ためのさまざまな方策について言及された。ここでは、ニューモデルについて考えてみよう。
業績悪化に苦しむ日産自動車。その要因は、端的に言って「魅力的なニューモデルを正しいタイミングで正しい市場に投入できなかった」から。そもそもニューモデルがなかなか出てこなかったのが最大の原因だ。
今回の事業構造計画発表「NISSAN NEXT」の会見で、内田誠社長兼CEOは、「失敗を認め、正しい軌道に修正し、構造改革を一切の妥協なく断行する」と述べた。インドネシア工場を閉鎖し、スペイン・バルセロナ工場閉鎖に向けた協議と準備をスタートするなど、生産能力も720万台から540万台体制へとスリムアップする。また、2023年度までに車種数を20%削減し、69車種から55車種にするとした。
また、日産のコアマーケットは「日本・中国・北米」とし、アライアンスを組む、ルノー(欧州・ロシア・北アフリカ・南米)、三菱(東南アジア・オセアニア)と担当分けを鮮明にした。
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もっとも注目すべきは、「今後18カ月の間に12の新型車を投入する」と発表したことだ。
◎まずは、6月中旬に北米で「ローグ」をモデルチェンジする。
◎続いて日本でキックスをデビューさせる。
◎7月にはEVのクロスオーバーであるアリアをデビューさせる。アリアは、日本・欧州・北米・中国で発売するグローバルモデルとなる。
これで、ローグ、キックス、アリアの3モデルだ。あと9モデルはなにか?
発表会の冒頭で流れた動画では、AtoZとして、12台のシルエットが流れた。そして、エンディングでは、車名がフラッシュのごとく数秒間流された。
ARIA(アリア)
ARMADA(アルマーダ:北米向け、フルサイズSUV)
FRONTIER(フロンティア:北米向け、ミッドサイズピックアップトラック)
KICKS(キックス)
NAVARA(ナヴァーラ:新興国向け主体、タイ生産のミッドサイズピックアップトラック)
NOTE(ノート)
PATHFINDER(パスファインダー:北米向け、フロンティアベースのミッドサイズSUV)
QASHQAI(キャシュカイ:主に欧州向け、コンパクトSUV)
ROGUE(ローグ:北米向け、ミッドサイズSUV)
TERRA(テラ:新興国向け、ナバラベースのミッドサイズSUV)
X-TRAIL(エクストレイル:北米ローグ兄弟車)
Z
の12モデルである。
ところがこの動画の冒頭部ではAから
となっている。X-TRAILの代わりに入っているのは「M」だ。日産でMといえば、「MURANO(ムラーノ)」ということになる。あるいは、MARCH(マーチ)だ。どちらも現行モデルがデビューして久しい。シルエットを見る限り、サイズはコンパクトだ(下のノートより小さい)。まったく何の情報もないが、M=MARCHかもしれない。その場合は、アライアンスを組むルノーのベストセラーコンパクト、クリオ(日本名ルーテシア)の日産版となるわけだが、比べてみるとシルエットはだいぶ違う。果たして……。
(6.1追記)
この「M」は、ムラーノでもマーチでもなく、どうやら「Magnite(マグナイト)」が正解のようだ。インド市場に投入されるコンパクトSUVで、CMF-AプラットフォームベースのルノーTriberの兄弟車(シスタービークル)ということらしい。1.0ℓ直3ガソリンエンジンを搭載するモデルで、全長3990mm ホイールベース2636mm(Triber)ほどの小さなSUVである。
内田社長は
「2023年度末までには新たに電気自動車2車種とe-POWER搭載車両4車種を追加しラインアップを拡充します。その結果、当社の販売の電動化率は60%に達する見込みです」
とコメントしている。電気自動車2車種は、「アリア」と軽EVの「IMk」だろう。上の12台にIMkのシルエットがなかったということは、2021年中にIMkはデビューしないということを意味しているのだろうか。
EV:ARIAとIMk
e-POWER:キックス、ノート、セレナ、そして新車で登場するエクストレイルにe-POWERが載るのだろう。
北米では
「今年は新型ローグを皮切りに、いよいよ新車攻勢が始まります。新型パスファインダー、新型QX60、新型フロンティアをはじめ、SUVとピックアップトラックについても、商品力を強化していきます」という。また「当社は今後18か月の間に少なくとも12の新型車を投入する予定です。そのなかには、プレミアムブランドのインフィニティモデルも含まれています」
ということだから、Qは、QASHQAI(キャシュカイ)ではなく、インフィニティ「QX60後継モデル」ということだろう。プレゼンテーションのスライドには「QX55」と書かれていた。
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