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新型レヴォーグの新1.8ℓCB18型水平対向4気筒ターボから次期インプレッサが搭載する1.5ℓCB15型を予想する。スバルのパワートレーン戦略

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新型レヴォーグが搭載する1.8ℓ水平対向4気筒リーンバーンターボ、CB18型。

スバルは、新型レヴォーグに搭載する新世代の水平対向4気筒リーンバーンターボ(CB18型)を発表した。現行レヴォーグが搭載する1.6ℓ水平対向4気筒直噴ターボ(FB16DIT)の代替となるエンジンである。ボアピッチを含めて全面刷新されたCB型には、1.5ℓ版の噂がある。あるとすれば……どんなエンジンで、スバルのパワートレーン戦略はどうなるのか?

「なぜ新エンジンは2.0ℓでなくて1.8ℓなのだろう?」

5月15日の記事で、スバルのパワートレーン戦略を予想した。

1.8ℓ直噴リーンバーンターボ! 次期スバル・レヴォーグから始まるスバルのパワートレーン戦略を予想する

今秋にも登場する予定のスバルの次期レヴォーグ。SGPの進化版+新開発1.8ℓ水平対向4気筒ターボエンジンのレヴォーグはどんな...

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予想は、こうだった。
エンジン形式:水平対向4気筒DOHCターボ
排気量:1810cc
ボア×ストローク:80.0mm×90.0mm
圧縮比:12.0
最高出力:200ps
最大トルク:320Nm
燃料供給:筒内燃料直接噴射(DI)
使用燃料:レギュラー

発表された
CB18型のスペックは
エンジン形式:水平対向4気筒DOHCターボ
排気量:1795cc
ボア×ストローク:80.6mm×88.0mm
圧縮比:10.4
最高出力:177ps
最大トルク:300Nm
燃料供給:筒内燃料直接噴射(DI)
使用燃料:レギュラー

だった。予想はあまり当たっていない。予想外だったのは、ボアピッチをEJ、FA、FBと続いていた113.0mmから98.6mmへと大変更したことである。新型CB型は現行のFB/FA型と基本骨格から違うのだ。

そして、この新しい骨格は、排気量の上限を1.8ℓに設定していることも驚きだった。
「なぜ新エンジンは2.0ℓでなくて1.8ℓなのだろう?」と多くの人が思っただろう。日本の税制では1.8ℓでも2.0ℓでも税制的には同じ(しかもレヴォーグのメイン市場は日本)だから、せっかくなら2.0ℓにしてもう少しパワー/トルクを上げればいいのに、と。

水平対向エンジンの場合は、ボアピッチがエンジン全長、ストロークがエンジン全幅に大きく影響する。エンジン幅は搭載性を左右する。従来のFB/FA型の最大ストロークは90mm。この数値は超えられない。

CB18型のボア80.6mm×ストローク88.0mmで、ストロークを88.0mmとして2.0ℓの排気量にしようと思ったら、
ボア径は85.0mmになる。これで排気量は1997ccだ。
ボアピッチ98.6だから、シリンダーとシリンダーの間はわずか13.6mmしかなくなってしまう。スバルのエンジニアによれば、「(絶対ないとは言いませんが)排気量は1.8ℓが上限です」と話してくれた。

1.5ℓ版のCB15型はあるのか? あるとしたらどんなエンジンか?

1.8ℓが上限なら、排気量が小さいCB型なら存在しうるのではないか?
「これをベースにした1.5ℓ版も開発しているという噂ですが……?」と探りを入れると、「……(笑い)……」という反応だった。

CB18型は、従来のFB16DITの代替エンジンだとすると、使い道は限られてしまう。FB16DITを搭載していたのは、レヴォーグだけだったのだから。
ボアピッチを変えてまで開発したのだから、当然バリエーションは考えられているはずだ。

それが1.5ℓ版=CB15型である。

ここからは予想である。
CB15型1.5ℓ水平対向4気筒ターボエンジンの役割は、2.0ℓ自然吸気エンジンのFB20型の代替だと予想する。現在FB20を搭載するのは、インプレッサ、XV、フォレスターという主力車種だ(フォレスターはFB20+e-BOXER)。これをCB15型に代替しようという考えだ。

スバルは、ひとつ前の中期経営ビジョン「際立とう2020」で2021年度までに世界生産の8割をダウンサイジングターボへ移行するとしていた。CB15とCB18があれば、過給エンジン8割化も実現できる。

ではどんなエンジンか?
ストロークはCB18と同じと考えると88.0mmになる。
1.5ℓの場合は税制上、1500ccを超えるわけにはいかない。となるとボアが73.5mmで排気量は1494ccとなる。
つまり、ボア×ストローク:73.5mm×88.0mmとなる。
ロングストローク化が進む現代エンジンのトレンドにも合うロングストローク型エンジンができるわけだ、これでS/B比(ストローク/ボア比)は1.197となる。

現在インプレッサやXVが搭載する2.0ℓ自然吸気FB20型エンジン。CB15はこのエンジンを代替する。

1.5ℓのダウンサイジング過給エンジンの最新ベンチマークはVWゴルフ(ゴルフ8)のメインエンジンとなるEA211evo型1.5ℓ直列4気筒ターボエンジンだ。

スペックを記すと
排気量:1498cc
ボア×ストローク:74.5mm×85.9mm
S/B比:1.153
圧縮比:12.5
最高出力:130ps(96kW)/5000-6000rpm
最大トルク:200Nm/1400-4000rpm

である。
他にもホンダの1.5ℓ直列4気筒ターボ(L15B T/C)が

排気量:1496cc
ボア×ストローク:73.0mm×89.4mm
S/B比:1.224
圧縮比:10.6
最高出力:150ps(110kW)/5500rpm
最大トルク:203Nm/16400-5000rpm
(シビックが搭載するL15B T/Cは、173ps/220Nm)

現行のインプレッサが積むFB20のスペックが154ps/196Nmであることを考えるとCB15型は、150ps/200-210Nmで充分だ。

CB18型がトライした「リーン燃焼」は、CB15型では採用されないと予想する。リーン燃焼には高価なNOx吸蔵触媒が必要になるから、従来のFB20から大きくコストアップも難しいだろう。同じ理由でターボもCB18型と同じくシングルスクロール式を使うと予想する。

では、いつCB15型は登場するか?

現行インプレッサのデビューは2016年10月。XVが2017年5月だ。従来はインプレッサをベースにXVを開発していたが、世界的なクロスオーバー人気を考慮すると次期インプレッサ/XVでは、「XVが主力でXVをベースにインプレッサを開発する」というコンセプトになるのではないか? いずれにせよ、2021年の秋くらいには次期インプレッサ/XVがCB15型とともにデビューすると予想する。

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