【プロが選ぶ最強のお買い得車|スズキ・スイフトスポーツ】今の時代に本格的なスポーツカーが200万円以下で手に入る幸せ!
- 2021/04/19
-
河村 康彦
確かなドライビングテクニックで多くのニューモデルをテストドライブしてきた自動車ジャーナリストの河村康彦さんが選んだ「最強のお買い得車」は、スズキ・スイフトスポーツ、アバルト595、ホンダS660 モデューロX バージョンZ。特にスイフトスポーツは約190万円(セーフティサポート非装着車)というリーズナブルなプライスからは想像できないほど、ご機嫌なフットワークで楽しませてくれる1台だ。
TEXT●河村康彦(KAWAMURA Yasuhiko)
1台目:スズキ・スイフトスポーツ|201万7400円-208万8900円 ※セーフティサポート非装着車は187万4400円-194万5900円
「エンジン、足周りともに秀逸。日本が誇る”超優秀コスパカー”」
デビューの瞬間から「これは絶対お買い得でしょ!」という自身の評価はいささかも変わることがないのがこのモデル。現行型へとモデルチェンジの当初は、エンジンが自然吸気からターボ付きに代わったことにネガティブな意見も出たものの、いざ乗ってみれば1トンを切るボディには十分過ぎるほど力強く、良い意味で「ターボらしさを感じさせず」に、回転の高まりにつれてのパワーの伸び感もたっぷりなどフィーリング面もゴキゲン。
一方で、MT仕様で1000rpmを割り込んでもリカバリーの効く街乗りシーンでのフレキシブルさにもびっくり。まるで”ターボと自然吸気の良いとこどり”をしたかのような心臓なのである。
しかし、そんな心臓の出来栄えもさることながら、このモデルの真髄はフットワークの仕上がり。しっかりした安定感を演じつつも適度に敏捷な身のこなしは秀逸そのもので、同時に、思いのほかしなやかな乗り味を実現させている点にも好感が持てる。
というわけで、「軽自動車でも200万円は珍しくない」という時代に、そんな本格的なスポーツモデルがそれを切る価格から用意されているのはビックリ。日本が誇る”超優秀コスパカー”なのである。
2台目:アバルト595|300万円-326万円
「小さいけれど迫力のルックス。300万円には見えない!?」
5速MTを備えるシリーズのベースモデル価格がちょうど300万円。しかし、端的に言って「一見したところではもっと高そうに見える」という見逃せないコスパを備える輸入車がこのモデルだ。大きな開口部が目立つフロントバンパーや、ディフューザー処理が施されたリアバンパーなど、専用ボディキットが与えられたデザインはなかなかの迫力。ガンメタリックのホイールも、”走り”のムードを引き上げる。
ターボチャージャーが加えられた1.4リッター・エンジンは最高145psと、1リッターあたりの出力が100psを超えるハイチューンの持ち主。当然加速能力はすぐれ、フル加速シーンではさながら”ベビーギャング”という印象だ。
やや荒っぽい乗り味にはさすがに基本設計の古さをイメージさせられるが、このモデルの場合「それもアバタにえくぼ」と受け取れるのは役得というものか。
インテリアのデザインも、”かわいさ”と”スポーティさ”が同居したもの。300万円で大いに楽しめる作品だ。
3台目:ホンダS660 モデューロX バージョンZ|315万400円
「軽とは思えない高価格だが、乗ればバーゲンプライスと納得」
軽自動車のくせをして、実は前出『アバルト595』以上に高価であるのがこのモデル。「2022年3月で生産終了」が発表されて以来”駆け込み需要”が発生し、すでにS660全体の受注が終了をしてしまったとか。けれども、もしかしたらこの先キャンセルなどがあって、まだチャンスはゼロではない可能性も。とりあえず、販売店に急ぎ連絡するのが吉というものかも。
まるでスーパーカーを縮小したかのデザインのボディに、ターボ・エンジンをミッドシップ・マウントという贅沢なレイアウトを採用した軽自動車など、この先改めて出て来る可能性は限りなくゼロに近そう。
さらに、ホンダ100%の用品子会社「ホンダアクセス」が床下までを念入りにチューニングした”空力ボディ”は、実際に標準仕様を凌ぐすこぶる高い安定性にシャープなハンドリング、さらにはより優れた乗り心地までもを実現させていることを確認済みだ。
もはや「絶版」ということで、この先値上がりはあっても値落ちすることなどないであろうことを考えると、315万円という”軽自動車規格外”の価格もむしろバーゲンと思えてくる。
『プロが選ぶ最強のお買い得車』は毎日更新です!
予算に限りがある庶民にとって、車選びの際にこだわりたい要素が「コストパフォーマンス」。つまり、その車がお買い得かどうか、ということ。ただ安ければいいというわけではありません。ポイントは「値段と性能が釣り合っているか」。だから、価格が安い軽自動車だからコスパがいいとは限りませんし、1000万円以上のスーパーカーだってその価格に見合う機能や魅力があればお買い得と言えます。
というわけで、自動車評論家・業界関係者といった「クルマのプロ」たちに、コストパフォーマンスが高い「お買い得」な新車を3台ずつ、毎日選んでいただきます。明日の更新もお楽しみに。
|
|
自動車業界の最新情報をお届けします!
Follow @MotorFanwebおすすめのバックナンバー
これが本当の実燃費だ!ステージごとにみっちり計測してみました。
日産キックス600km試乗インプレ:80km/h以上の速度域では燃費...
- 2021/03/26
- インプレッション
BMW320d ディーゼルの真骨頂! 1000km一気に走破 東京〜山形...
- 2021/04/03
- インプレッション
日産ノート | カッコイイだけじゃない! 燃費も走りも格段に...
- 2021/02/20
- インプレッション
渋滞もなんのその! スイスポの本気度はサンデードライブでこ...
- 2019/08/11
- インプレッション
PHEVとディーゼルで燃費はどう違う? プジョー3008HYBRID4と...
- 2021/06/28
- インプレッション
スズキ・ジムニーとジムニーシエラでダート走行の燃費を計って...
- 2019/08/09
- インプレッション
会員必読記事|MotorFan Tech 厳選コンテンツ
フェアレディZ432の真実 名車再考 日産フェアレディZ432 Chap...
- 2018/08/28
- 新車情報
マツダ ロータリーエンジン 13B-RENESISに至る技術課題と改善...
- 2020/04/26
- コラム・連載記事
マツダSKYACTIV-X:常識破りのブレークスルー。ガソリンエン...
- 2019/07/15
- テクノロジー
ターボエンジンに過給ラグが生じるわけ——普段は自然吸気状態
- 2020/04/19
- テクノロジー
林義正先生、「トルクと馬力」って何が違うんですか、教えて...
- 2020/02/24
- テクノロジー
マツダ×トヨタのSKYACTIV-HYBRIDとはどのようなパワートレイ...
- 2019/07/27
- テクノロジー
Motor-Fanオリジナル自動車カタログ
自動車カタログTOPへMotor-Fan厳選中古車物件情報
スズキ スイフトスポーツ
ベースグレード 1.4ターボ セーフティサポート 4型モデル 6MT車 スズキ保証付 デュアルセ...
中古価格 208万円
スズキ スイフトスポーツ
全方位モニター用カメラパッケージ装着車 GReddyマフラー 全方位カメラ 純正17アルミ 純正...
中古価格 187.6万円
スズキ スイフトスポーツ
ベースグレード RaceChip CPU rossomodelloマフラ-ZEROー1000サク...
中古価格 240万円
スズキ スイフトスポーツ
ベースグレード 6MT/全方位カメラ/アダプティブクルーズ/パイオニア8インチナビゲーション/純...
中古価格 278.9万円
スズキ スイフトスポーツ
スポーツ 2型 クルーズコントロール☆ステアリングスイッチ オートライト Bluetooth 純正...
中古価格 162万円
スズキ スイフトスポーツ
ベースグレード 1オーナー 6MT モンスターマフラー&ダウンサス&カーボンリアウイング 3連メ...
中古価格 208万円