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心躍るスポーツ性能をもたらすメカニズム トヨタ・カローラスポーツのメカニズムを徹底解説!Cセグメントのスポーティーさを実現

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フロント:マクファーソンストラット リヤ:ダブルウィッシュボーンサスペンション

サスペンション形式は定番の形式を採用するものの、各部にカローラスポーツのスポーティな走りを実現する専用チューニングが施された。

フリクション低減によるリニアでダイレクトなハンドリング

ストラット式サスの場合、ダンパーの摺動軸と路面からの入力方向がオフセットしているため、ダンパーに曲げモーメントが発生し、これがフリクションの増大を招く。そこで、ダンパー摺動軸をタイヤの揺動方向に近づけ、コイルスプリングの座巻き部を傾け、スプリングの荷重軸線がタイヤの接地点に向くよう改良されている。

機敏で安定したコーナリングをもたらすACA(アクティブコーナリングアシスト)

旋回からの立ち上がり加速でアンダーステアが生じそうになると、前内輪にブレーキを掛け、旋回方向のモーメントを発生。走行軌跡を内側に向ける。内輪に抵抗を与えると、デフの作用で外輪にトルクが移動するため、いわゆる“トルクベクタリング”の効果も生まれ、アクセルオンでフロントからグイグイと曲がるようになる。

よりダイレクトなステアリングフィールをもたらす高剛性化

ステアリング系には、ヒステリシスを低減するための改良を実施。コラムシャフトとハウジングの剛性を高めているのに加え、EPSにはセンター付近の戻りをアシストする制御を導入。ハード/ソフト両面から改良を行なっている。

乗り味を左右する微低速領域に着目

実走行状態におけるダンパーのピストン速度を調査したところ、約95%が0.06m/s以下の微低速領域であることが判明。しかし、この領域の減衰力を確実にコントロールするには、オリフィスやバルブでの対応は難しい。そこで、ロッドガイドやピストンバンドのフリクションを利用する方向へ発想の転換を図った。

数値には現れない微細な領域を徹底チューニング

従来の減衰力特性線図には現れない微低速領域をチューニングすることで、ライントレース性と乗り心地を両立。上のグラフの横軸は単位が「m/s」であるのに対し、下のグラフは「㎜/s」であることに注目されたい。

低抵抗部品と新開発オイルの組み合わせ

ロッドガイドやピストンバンドにテフロン系樹脂を採用するのは一般的になってきたが、今回は配合材料の変更や粒子径の縮小などを実施。さらに、面圧が高まるとフリクションが増す新開発オイルと組み合わせることで、フリクションを正確に設計。これを超微低速領域の減衰力に利用する。

乗り味を自在に変更する減衰力調整ダンパー

通常の複筒式ダンパーでは、減衰力を発生させているのは、ピストンバルブとベースバルブだが、AVSのダンパーは、どちらもワンウェイバルブ(チェック弁)となっているだけで、減衰力の発生には寄与していない。シリンダーを3重にして、伸び/圧両側で環状流路を使い、外筒の外に付けたバルブで減衰力を発生。これをリニアソレノイドでコントロールする。

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