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〈試乗記:マツダCX-30〉MAZDA3のSUVバージョン?

  • 2019/12/21
  • ニューモデル速報
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ドライバーの思った通りの動きを示すCX-30の走りは、まさに新世代の人馬一体感。操作に対する反応は穏やかなものだが、それがナチュラルなクルマとのシンクロと信頼へと繋がっている。

ドライバーの微細な操作にもしっかりと追随するガソリンエンジン

 売れ筋の双璧になるであろう2.0ℓガソリンと1.8ℓディーゼルはそれぞれに得手不得手はあるが、総合的な動力性能レベルは酷似する。ただ、実用燃費や日々の燃料費、マツダならではの独自性……などを考えると分かりやすい商品力があるのはやはりディーゼルだろう。

 ただ、CX-30が表現している新次元の人馬一体にドンピシャで調和しているのはガソリンの方である。この2.0ℓ自然吸気のパワートレーンはそれこそ右足指のわずかな力加減にも、微妙だが明確な加減速Gでピタリと追随するのだ。ディーゼル比で60㎏も軽いフロント荷重が操縦性に与える影響も如実で、CX-30のガソリンに乗っていると「以心伝心」とはこのことか……と思わずヒザを叩きたくなる。

 対する1.8ℓディーゼルもマツダ3からトルクの立ち上がりがさらにリニアになったというが、ガソリンに乗った後だと右足の動きに対する反応にどうしても0.5テンポほどの「間」を感じてしまう。まさに絶品というほかないガソリンと比較すると、その人馬一体感がちょっとだけ薄れてしまうのも事実だ。

 それでも、マツダの最新スカイアクティブ―Dも単体で見ると、いい意味でディーゼルらしからぬレスポンシブで軽快な吹け上がりが魅力。前記のように維持費やイメージまで含めた総合的な商品性は高いので、CX-30を買いたいという向きは、ぜひともガソリンとディーゼル両方を自分で体感した方がいい。

 さて、今回はディーゼルの4WDも試すことができた。このCX-30も使っている新世代のアーキテクチャーでは、リヤサスペンションがトーションビームとなり、それは4WDでも変わらない。トーションビーム付近にデフやドライブシャフトを置く4WDは、リヤ周辺がどうしてもタイトにならざるをえない。この形式では滑らかなサスペンションストロークが確保しにくいのか、同方式を採用する他車では、2WDに対する4WDの乗り心地が大きく劣っているケースも少なくない。

 ただ、CX-30に限っては、それは杞憂といっていい。少なくとも前席では2WDと4WDで有意な差はほぼ感じ取れない。さらにディーゼルの4WDは、FFで過剰になりがちな加速トルクがリヤタイヤに吸い出されることもあって、CX-30のキモとなる荷重移動感も、FFよりリニアかつ滑らかに思えた。

マツダ渾身のスカイアクティブ-Xは20年1月下旬の発売予定で、当初は2.0ℓ自然吸気ガソリン(写真上)と、1.8ℓディーゼルターボ(写真下)の2本立て。このうちガソリンエンジンのリニアさは特筆すべきレベルで、微細な右足の動きに対して忠実に反応してくれる。

 先進安全運転支援システムの技術レベルには定評あるマツダだが、今回初登場の「ドライバーモニタリング」にはちょっと惑わされた(笑)。というのも、ある日、朝イチにCX-30で出発して1時間も経たないうちにクルマから「休憩をお勧めします」とのメッセージを受けてしまったのだ。この種の休憩推奨システムは単純な運転時間で判断するタイプが大半だが、マツダのこれは5㎞/h以上で走行中に「ドライバーの状態を赤外線カメラと赤外線LEDでチェックし、まぶたの開き具合やまばたきの頻度、口や顔の向きなどから“居眠り”を検知」するのだという。

 この時の私は神に誓って、これっぽっちも眠くなかったが、CX-30は寝起きの私の顔を「居眠り寸前」と判断したらしい。というわけで、今後はもっとシャキッとした表情で運転に望もうと思った……というのは半分冗談だが、こういう愛嬌が残る機能も、精神的な「人馬一体」につながる技術かもしれない(?)。

 今回の合計4日間、都合3台のCX-30の試乗で、私が明確にツッコミを入れたくなったのは、このドライバーモニタリングだけだった。

 あとは、CX-30は乗り出した瞬間から、ウソではなく自分の手足のように操れたのだ。これこそマツダのエンジニアたちがことあるごとに口にする「人馬一体」なのだろうが、それを人間にこれほど意識させない自然さで表現できたのはCX-30が初めてだと思う。誤解を恐れずにいうと、CX-30は乗り心地も操縦性も「普通」としか表現しようがない。ただ、その普通のレベルが、まったく普通でないのだ。

 聞くところでは、CX-30のグローバル販売台数は、マツダ3のそれを超えることも想定されているという。現代のクロスオーバーSUV人気や、ここ数年のマツダ最量販車がアクセラからCX-5に移っていた事実を考えると、CX-30がマツダの新たなベストセラーになる可能性も十分にあるだろう。

 そう考えると、マツダ3があそこまで濃いクルマ好きに顔を向けていること、そしてCX-30が極上の「普通のクルマ」としてつくりあげられていることも納得である。CX-30はいわば「令和のファミリア」なのかもしれない。ファミリアからアクセラに受け継がれてきたマツダ量販車の系譜を令和の時代に受け継ぐ最右翼は、マツダ3ではなく、CX-30なのだろうと思う。

モーターファン別冊・ニューモデル速報 Vol.590 マツダCX-30のすべて

ジャストサイズSUV
試乗インプレッション「至極の普遍性」
ライバル車比較「個性が際立つ存在感」
開発ストーリー「新たなスタンダードに」
使い勝手徹チェック「流麗スタイルに隠れた実用的パッケージング」
メカニズム詳密解説「マツダの思想色濃きメカニズム」

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