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マツダ CX−30 新型情報|グレード/性能/新車・中古価格
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マツダ CX-30の新型モデル情報を紹介します。マツダ CX-30の性能・装備や燃費・内装など特徴をまとめて解説。マツダ CX-30新型モデルのグレード一覧や新車・中古価格をチェックして購入の参考にしてください。
マツダ CX-30新型モデルの概要
マツダ CX-30は、手頃なボディサイズと、後席のゆとりを確保したSUVモデルで、2019年にデビュー。以後、ほぼ毎年の改良を行いつつ、特別仕様車の発売なども実施し、2024年11月には、新機種の「ブラックセレクション」などが登場した(発売は12月)。このページでは、新グレードを含めた最新仕様を中心に、CX-30の魅力を見ていこう。
パワーユニットは、デビュー当初、2L直4ガソリン(スカイアクティブG)、1.8L直4ディーゼルターボ(スカイアクティブD)、そして、SPCCI(火花点火制御圧縮着火)を実用化した次世代型2L直4ガソリン(スカイアクティブX)を用意したが、最新のラインアップでは、2Lガソリンのマイルドハイブリッド(e-スカイアクティブG)と1.8Lディーゼルターボ(スカイアクティブD)の2タイプ。
グレード構成は、ハイブリッドが「20S iセレクション」、「20Sブラックセレクション」、「20Sツーリング」、「20Sレトロスポーツエディション」の4グレード。ディーゼルが「XD Sパッケージ」、「XDブラックセレクション」、「XDツーリング」、「XDレトロスポーツエディション」の4グレードを用意している。2WD、4WDを設定し、トランスミッションはすべて6速ATとなっている。
では、さっそく、CX-30の魅力を最新のラインアップを中心に、デザインや実用性、走行性能などといったポイントごとに、確認していこう。
マツダ CX-30の外観・内装デザイン
同社のデザインテーマである「魂動デザイン」を具現化したエクステリアをまとって登場したマツダ CX-30。伸びやかなクーペの美しさと大胆なSUVの力強さを併せ持ったデザインを実現した。まずは、外観と、内装デザインの注目ポイントにスポットを当てて、CX-30の個性を見ていこう。
外観:感性に訴える意匠とスポーツカーの躍動感
フロントまわりでは、鋭く深い造形に進化したシグネチャーウイングとフロントバンパーが特徴。ランプは前後ともに、極限まで薄くデザイン。シリンダー形状が際立つ造形を採用している。
リアまわりは、大きく張り出したフェンダーと、リフトゲートのアーチ状のくびれがポイント。魂動デザインのエモーショナルな魅力と、スポーツカーのようなワイドでダイナミックなスタンスが組み合わされたリアビューだ。
新機種の「ブラックセレクション」は、ブラックのドアミラーとホイールを採用。特別仕様車の「レトロスポーツエディション」はブラックのシグネチャーウイングも特徴だ。ヘッドライトは、「レトロスポーツエディション」、「ツーリング」、「ブラックセレクション」がLED式を装備している。
内装:機種でカラーが異なるインパネフード
コクピットは、左右対称デザインで、3連メーターの左右メーターやセンターディスプレイをドライバーの方へ向けることで一体感を創造。インパネの上部は、助手席側のドアトリムまで美しくカーブを描くウイング状のフード造形が特徴だ。
インテリアカラーは、「レトロスポーツエディション」が、ブラックのインパネフードで、テラコッタとブラックを組み合わせたカラーコーディネートの合成皮革のシートを採用。「ブラックセレクション」はインパネフード、シート(ファブリック)ともにブラックだ。
そのほかの「Sパッケージ」、「iセレクション」、「ツーリング」は、インパネフードがモダンで知的な印象を演出したネイビーブルーで、シート(ファブリック)はブラックだ。
なお、「ツーリング」でブラックレザーパッケージやブラックレザーパッケージを選択すると、インパネフードはシックな印象のリッチブラウンとなる。
マツダ CX-30のサイズ・室内スペース
ボディのサイズについては、誰が運転しても丁度よい大きさと感じられることを追求したマツダ CX-30。弟分のCX-3や、車名に同じ30を用いるMX-30と比較した場合など、実際のサイズは取り回しに関係するだけに注目したいポイントだ。また、快適性や使い勝手を左右する室内スペースと、収納についてもチェックしていこう。
ボディサイズ:CX-3とCX-5の中間のサイズ感
CX-30のボディサイズは、全長4395㎜×全幅1795㎜×全高1540㎜。幅が1800mm近いものの、4400mmを切る長さで、混雑した市街地や縦列駐車などでも扱いやすいボディサイズを実現した。また、高さ制限1550mmの機械式パーキングも問題なく入れることができる。
実際、格上のCX-5と比較すると、180mm短く、50mmスリムで、全高は150mm低い。マツダSUVのなかで、最もコンパクトなCX-3と比べてみると、120mm長く、30mmワイドで、高さは10mm低く、長さと幅に関しては、CX-3とCX-5の中間の大きさだ。高さは、これらのうちでは最も低い数値となる。
マツダSUVには、センターオープン式ドア構造の「フリースタイルドア」が特徴のMX-30がある。MX-30のボディサイズは、全長4395㎜×全幅1795㎜×全高1550㎜。長さと幅は同じで、高さは10mm低いだけで、サイズ的には、CX-30とMX-30はほぼオーバーラップする。
室内スペース:手頃なサイズでも客席は広く
CX-3では後席のゆとりがほしい、でも、CX-5では大きいというドライバーにとって、CX-30は格好の存在と言えそうだ。室内の数値を見ていくと、まさにCX-3より後席スペースが拡大されていて、後席のヘッドルームは29mm、ショルダールームは80mm、レッグルームは33mm、ゆとりを増やしている。
前席は、カップルディスタンスを、CX-5と同等の740mmに。しかも、ワイドなセンターアームレストやドアアームレストを採用しているため、窮屈な思いをしない楽な着座姿勢を実現している。
収納スペース:パワーゲートは一部を除き標準
フロントカップホルダー(2個)、ボトルホルダー付きのドアポケット(前後、左右)、アームレスト付きコンソールボックスなどを装備。後席のアームレストもたっぷりしたサイズで、カップホルダーを2個備えているから使いやすい。
ラゲッジスペースでは、荷物の積み降ろしのしやすさを追求。開口部下端の高さを地上から731mmとしているから、重い荷物の積み降ろしの際にありがたい。開口幅も1020mmを確保している。荷室容量は430Lで、機内持ち込みサイズのスーツケースなら4つ収納可能。後席は6対4の分割可倒式だ。ハイブリッドの「20S iセレクション」ではオプションだが、そのほかのグレードではパワーリフトゲートを標準で装備した。
マツダ CX-30の性能・燃費・装備
高い基本性能と、市街地などでの扱いやすさを両立させたマツダ CX-30。ここでは、走りの性能を引き上げるために投入されたメカニズムや、ランニングコストに関連する燃費など、気になるポイントをチェックしていこう。合わせて、安全性能や、装備・機能についても見ていこう。
走行性能:Mハイブリッドとディーゼルの2本立てに
最新のラインアップでは、2Lガソリンのマイルドハイブリッド(e-スカイアクティブG 2.0)と、1.8Lディーゼルターボ(スカイアクティブD 1.8)の2タイプを搭載する。
「e-スカイアクティブG 2.0」は、2022年8月から登場した。直噴ガソリンエンジンSKYACTIV G 2.0にマイルドハイブリッドシステム(M HYBRID)を組み合わせた。減速エネルギーを回生して電力として活用するだけでなく、発進加速時のモーターによる駆動アシストで、上質な加速を実現している。
パワースペックを紹介すると、エンジンの最高出力が115kW(156ps)/6000rpm、最大トルクが199Nm/4000rpm。モーターは最高出力5.1kW(6.9ps)/1800rpm、最大トルク49Nm/100rpmとなっている。
「スカイアクティブD 1.8」は、デビュー時から搭載するが、2020年12月にエンジン特性などを見直している(2021年1月発売)。ディーゼルエンジンらしいトルクフルな走りを幅広いシーンで強化。最高出力を向上させるとともに、より広いエンジン回転域で力強いトルクを発揮する制御にアップデートした。最高出力は95kW(130ps)/4000rpm、最大トルクが270Nm/1600〜2600rpm。改良前、最高出力は85kW(116ps)/4000rpmだったから、10kw(14ps)のアップで、1割以上の向上を果たした計算になる。
「究極の人馬一体」を実現するための新世代車両構造技術「SKYACTIV-VEHICLE ARCHITECTURE」を採用。サスペンションは、路面からの入力を素早く正確に伝え、操作に対してリニアに反応する挙動を造り上げた。また、理想とする自然な着座姿勢や、シートの作り込みで、マツダならではの“走る歓び”を実現しているのも注目ポイントだ。
そのほか、G-ベクタリング コントロール プラス(GVC Plus)を全車に採用し、4WDモデルには、前後輪へのトルク配分を自動的に最適化する先進のAWDシステム(i-ACTIV AWD)を搭載した。
安全性能:操舵アシスト機能を上級車に
前方車、歩行者(昼間/夜間)、自転車(昼間)に対応のスマート・ブレーキ・サポート(SBS)、スマート・ブレーキ・サポート[後方検知機能](SBS-R)、レーンキープ・アシスト・システム(LAS)など、危険を回避・軽減する先進技術を全車に標準装備。
マツダ・レーダー・クルーズ・コントロール(MRCC)[全車速追従機能付き]も全車に採用し、ステアリングアシスト機能で車線に沿った走行をアシストするクルージング&トラフィック・サポート(CTS)を「ツーリング」と「レトロスポーツエディション」に標準装備し、「ブラックセレクション」にオプションで設定している。
燃費性能:ハイブリッドのWLTC燃費は16.2km/L
「e-スカイアクティブG 2.0」は、マイルドハイブリッド(Mハイブリッド)を採用し、WLTCモード燃費は、FFが16.2km/L、4WDが15.5km/L。デビュー時に搭載していた非ハイブリッドのスカイアクティブG 2.0と比較して0.8km/L(FF)の向上で、CX-5と比較すると1.6km/L(FF)のアドバンテージを誇る。
「スカイアクティブD 1.8」は、ディーゼルエンジンの実用燃費を追求したユニットで、WLTCモード燃費は、FFが19.5km/L、4WDが18.7km/L。デビュー時の仕様と比較して0.3km/L(FF)向上していて、「スカイアクティブD 2.2」を搭載するCX-5と比較すると2.1km/L(FF)の好燃費を達成している。
装備・機能:シフトスイッチは上級機種に装備
LEDヘッドライトは、「ツーリング」、「ブラックセレクション」、「レトロスポーツエディション」が標準装備。タイヤサイズは全車が共通の215/55R18で、アルミホイールも全車に標準装備する。ただ、アルミホイールの仕様は異なり、「iセレクション」、「Sパッケージ」、「ツーリング」がシルバーメタリック仕上げ、「ブラックセレクション」と「レトロスポーツエディション」がブラックメタリック塗装となる。
センターディスプレイのサイズは、10.25インチが基本だが、「Sパッケージ」のみ8.8インチが標準(10.25インチをオプション設定)。また運転席パワーシートや運転席&助手席シートヒーターは「Sパッケージ」を除く機種に装備する。
ステアリングヒーター、マニュアル感覚の走りが楽しめるシフトスイッチは、「ツーリング」、「ブラックセレクション」、「レトロスポーツエディション」に装備。BOSEサウンドシステム(12スピーカー)は、「レトロスポーツエディション」に標準装備し、「ツーリング」と「ブラックセレクション」にオプションで用意する。
マツダ CX-30おすすめポイント要約
コンパクトなボディの扱いやすさ、後席のゆとり、安全装備、搭載エンジン、燃費性能など、多様な魅力を満載したSUVを考えたとき、マツダ CX-30は、ぜひ検討したいモデルだ。プレミアムモデルではないものの、その分、プライス面でもリーズナブルな価格を実現している。
値段だけを比較すると230万円を切るプライスのCX-3は魅力的だ。しかし、後席のゆとり、エンジンパワーなども重視していくと、CX-30は注目モデルと言える。CX-3やCX-5ではマイルドハイブリッドをラインアップしないため、そのあたりもCX-30の魅力となる。
SPCCIを採用する「スカイアクティブX」搭載車や、6MT仕様などは、現在、ラインアップしていないため、それらを考えるなら中古車を検討することになる。デビューから5年ほどが経過し、人気のSUVだから、かなり数の中古車がマーケットに出ている。仕様も多様だから、お気に入りの1台となる候補を探していくのは楽しい作業になりそうだ。