2019年、アメリカでもっとも売れた高級車はやはりメルセデス・ベンツSクラス？ では中国は？BMW 5シリーズL、アウディA6L、EクラスL

• 2020/02/01

• MotorFan編集部 鈴木慎一

  

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2019年中国市場におけるプレミアムラージセダン販売台数

　中国のLLサイズプレミアムセダンの市場は、ジャーマン・プレミアム３（メルセデス・ベンツ、BMW、アウディ）の3メーカーを軸に展開する。そして、すべてが中国の自動車メーカーとの合弁が生産する「中国産LLサイズプレミアムセダン」が販売上位を占める。

　ダイムラーは北京汽車と「北京ベンツ（Beijing Benz Automotive」を
BMWは華晨汽車（Brilliance Auto）と華晨宝馬汽車
アウディ（VW）は第一汽車（FAW）と一汽大衆
をそれぞれ合弁を組んでいる。
　今回、中国市場で上位にランクインしているモデルは、いずれもMade in Chinaのモデルである。

　2019年にこのクラスで最も売れたBMW5シリーズLは、中国製だからエントリーグレード（525Li）が42万6900RMB（人民元）＝約683万円なのに対して、ドイツからの輸入車となる7シリーズはエントリーグレード（730Li）で82万8000RMB＝約1325万円となるから5シリーズと7シリーズの価格差は大きいのだ。当然販売台数も違って当然だ。

　販売台数第2位のメルセデス・ベンツEクラスLは、中国製だからE260Lの42万9800RMB＝約688万円からなのに対して、ドイツからの輸入車となるSクラスはS320Lで84万2800RMB＝約1348万円からとなる。

　もうひとつの特徴は、上位はすべて「L」モデルであることだ。Lとは「ロングホイール版」のことだ。後席の居住性を高めたLモデルが人気だから、各自動車メーカーはこぞってLモデルを開発する。今回のトップ９でもメルセデス・ベンツEクラスL、BMW５シリーズL、アウディA6L、インフィニティQ50L、ジャガーXFLがロングホイールベース版だ。

第１位：BMW 5シリーズL 16万3500台

第２位：メルセデス・ベンツEクラスL 15万7504台

第３位：アウディA6/A6L 13万140台

　トップ３の顔ぶれはここ数年変わっていない。
2017年と2018年が
1位アウディA6/A6L
2位BMW 5シリーズL
3位メルセデス・ベンツEクラスL
　だったから、中国における高級車＝アウディという旧来の図式が変わったということなのかもしれない。

第４位：ボルボS90 4万2668台

第５位：キャデラックCT6 2万2637台

第６位：VW Phideon（フィデオン） 1万4019台

第７位：インフィニティQ50L

第８位：トヨタ・クラウン 1万378台

第９位：ジャガーXJL 4931台

　となっている。
　ボルボS90の好調ぶりが目立つが、ボルボは現在吉利汽車傘下。S90は全量が中国生産なのである。

　第６位のVW Phideon（フィデオン）も中国製中国向けフラッグシップである。